内定ブルーになってしまったら? 原因を究明して対処しよう!

田中キャリアアドバイザー
佐藤さん、ある企業から内定が出たと聞きましたよ! おめでとうございます!

佐藤みなと
田中さん、ありがとうございます……。

田中キャリアアドバイザー
どうしたのですか? 元気がないように見えますよ。

佐藤みなと
実は、その内定した企業の良くない口コミをネットで見てしまって……。本当にそこに入社して良いのかわからなくなってしまいました。

田中キャリアアドバイザー
なるほど。「内定ブルー」に陥ってしまったかもしれませんね。

鈴木なぎさ
その「内定ブルー」、聞いたことがあります。私の友達も佐藤さんと同じような状況で悩んでいるみたいです。

佐藤みなと
田中さん、私は一体どうしたら良いでしょうか。せっかく内定をもらったので、このもやもやを解消したいです。

鈴木なぎさ
私も内定ブルーについて詳しく知って友達を励ましたいし、そもそも自分だってその状況に陥るかもしれないので、対処法などがあれば知りたいです。

田中キャリアアドバイザー
任せてください! 内定ブルーを打破する解決策をお教えしますね。佐藤さんも鈴木さんのお友達も、きっと前向きな気持ちになれますよ。
この記事では、内定ブルーの正体や就活における内定ブルーの現状について説明するほか、内定ブルーになってしまう原因とその対処法について詳しく解説します。就活をやり直す場合のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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学生なら誰しもなる可能性が! 内定ブルーの正体とは?


佐藤みなと
先ほど田中さんに教えていただいて、初めて「内定ブルー」という言葉を知りました……! そもそも内定ブルーとは具体的にどういう状態を指すのでしょうか。

鈴木なぎさ
内定ブルーと呼ばれる状態の人が身近に二人もいるということは、意外と多いものなのでしょうか?

佐藤みなと
内定ブルーについて、しっかり理解しておきたいです!

田中キャリアアドバイザー
自分の状況を知ろうとする姿勢、素晴らしいですね! これから内定ブルーの意味やどのくらいの学生が内定ブルーに陥っているのかを解説していきますね。

佐藤みなと
ありがとうございます! 的確な対処法を見つけるためにも、ぜひ教えてください!
内定ブルーとは?

佐藤みなと
改めてお聞きしたいのですが、「内定ブルー」とはどのような意味なのでしょうか?

田中キャリアアドバイザー
内定ブルーとは、内定承諾から入社までの期間で、本当にこの企業に入社して良いかどうか不安になってしまう状態のことです。

佐藤みなと
まさに、今の私の状況を指していますね……。
内定ブルーとは、内定承諾後に入社企業について不安を感じてしまうことを表します。結婚を目前にして不安な気持ちが大きくなってしまう「マリッジブルー」になぞらえて呼ばれています。
内定の意味を改めて確認してから、内定後に辞退したいときは次の記事を読んでみてくださいね。
マンガでわかる内定の仕組み|自分に合う就職先を見極めるコツも解説
学生の約6割が内定ブルーに陥っている

佐藤みなと
田中さん、こんな気持ちになってしまうのって私だけなのでしょうか。せっかく内定をもらったのに、ネガティブな気持ちになっているのがなんだか情けないです。

田中キャリアアドバイザー
入社予定の企業を決めた学生のうち、約6割が内定ブルーに陥っています。佐藤さんも自分だけだと思わなくて大丈夫ですよ。
マイナビの「2023年卒内定者意識調査」によると、入社予定の企業を決めている学生のうち60.1%が「入社予定企業を決めたあとに不安になったことがある」と答えています。

このように内定ブルーは学生の半数以上が経験することで、珍しいことではありません。もし内定ブルーの状態に陥ったとしても、原因を分析して適切に対処すれば解消できます。
入社が不安になり、内定を保留しようとしている人はこちらの記事も併せて確認してください。内定保留を企業に伝えるときの注意点を例文付きで紹介しています。
内定保留の伝え方を状況別に解説! すぐに使える例文付き
あなたが受けないほうがいい職業を確認してください
就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
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内定ブルーにもし陥ったら? 考え方でわかれる2つのルート

佐藤みなと
内定ブルーになってしまった場合、就活をやり直すしかないのでしょうか? せっかく内定を勝ち取ったのに、もう一度挑戦する勇気はないです……。

鈴木なぎさ
私の友達も、もうやり直すしかないかもしれないと悩んでいます。

田中キャリアアドバイザー
いいえ、必ずやり直すべきというわけではありません。内定ブルーになってしまった学生が選べる対処法としては、大きく2つあります。今から紹介しますね。

佐藤みなと
就活をやり直す以外の選択肢もあるのですね。教えていただきたいです!

新しい環境に飛び込むのに不安はつきもの! 原因を究明して内定ブルーを解消

田中キャリアアドバイザー
佐藤さんと鈴木さんは、新しく何かを始める時、不安になることはなかったですか?

佐藤みなと
大学に入学する前は楽しみも大きかったですが、友達ができるか不安でした。

鈴木なぎさ
初めてアルバイトを始めたときはわくわくしていましたが、最初は自分に務まるのか心配でしたね。

田中キャリアアドバイザー
そうですよね。私も新しい環境に飛び込むときはよく不安な気持ちになっていました。社会人になるうえでも同じように不安はつきものだと思います。内定ブルーを乗り越えて社会で活躍している人は多くいるので、安心してくださいね。
初めて社会人として働き始めると、これまでとは生活環境も状況も大きく変わります。その新しい生活を目前にして不安な気持ちになる人は少なくありません。
また、就職先をどこか1社に決めるとき「本当はもっと自分に合っている企業があるのではないか」と、視野に入っていたほかの企業に思いを馳せてしまうこともあるかもしれません。
気持ちよく働くためにも、内定先に懸念がある場合はなるべく解消してから入社することをおすすめしますが、ほかの企業と不必要に比べる必要はありません。
何に不安になっているかを分析して適切な対処法を見つければ、内定ブルーを乗り越えられます。ネガティブな気持ちに引っ張られすぎないようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る内定ブルーに陥るのは悪いことではない! 焦らず解消しよう
内定承諾したもののあとから懸念点に気付いてしまうと、本当にこのまま就職してしまって良いのかと心配になってしまいますよね。
しかしこのような、いわゆる内定ブルーに陥ってしまうのは、実は就活では珍しいことではありません。皆さんはこれから社会人という未知の領域に進むのですから、不安を覚えるのも無理はありません。内定ブルーになってしまう原因はさまざまですし、対処法もそれぞれ異なります。良くないのは、内定ブルーに陥っている自分自身を責めてしまうことです。
ここから当記事でも具体的な考え方や対処法を紹介していきますので、焦らずに原因を探り、しっかり不安を解消していきましょう。
解消されなかったら再び就活にトライ! これを機にとことん自分と向き合おう!

佐藤みなと
原因を分析して対処しても、どうしても内定先に不安が残っていたり納得できない場合は、どうしたら良いでしょうか?

田中キャリアアドバイザー
どうしても今の内定先に納得できない気持ちが大きい場合は、佐藤さんが最初に言っていたように就活をもう一度やってみるのもひとつの手です。

鈴木なぎさ
でも、もう一度就活をするのはなかなか勇気がいることですよね。

田中キャリアアドバイザー
そうですね。でも、よく考え抜いた結果不安が残る場合は、入社した後も解消されないかもしれません。就活に再び取り組む際に意識したいポイントなども記事の後半で紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
今の内定先に入社することに大きな不安があり、どうしても憂うつな気持ちが晴れない場合は、入社しても仕事に楽しさを感じないまま働くことになったり、実力を発揮できなかったりするかもしれません。
その場合はもう一度就活にトライして、納得できる就職先を見つけるのも選択肢の一つですよ。
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見るここに注意! 内定ブルーに陥りやすい人の傾向
内定ブルーに陥ってしまう原因はさまざまですが、自己分析や企業研究が十分におこなえていないと陥りやすい傾向にあります。
自己分析が不十分な場合は、自分のやりたいことが不明確なまま就活が進み、いざ内定が出ても「何かが違う」と違和感を憶えてしまうかもしれません。また企業研究が不十分だった場合は、具体的に業務をイメージできていないことにより内定後に「やりたい仕事ではなかった」などの懸念が生じやすくなります。このような事態を避けるためにも、自己分析や企業研究は事前にしっかりおこなうよう心がけましょう。
ただ自己分析や企業研究には正解はありません。しっかりできていても内定ブルーに陥ることもありますし、内定に不安や懸念を持つこと自体は悪いことではありません。大切なのは、最終的に納得できる仕事を選択できることです。
内定ブルーの主な原因①内定先に納得できていない


田中キャリアアドバイザー
まずは、入社の不安から内定ブルーの状態になってしまった原因を解明してみましょう。

鈴木なぎさ
私の友人の場合、内定先は志望度が高い企業だったようですが、内定が出たあと落ち着いて会社のことを調べていると、本当にここでよかったのかと心配になってしまっているみたいです。

田中キャリアアドバイザー
よくあるパターンですね……! では、具体的にその企業のどんな部分に不安を抱いているのかをひも解いてみましょう。

鈴木なぎさ
内定承諾前の検討要素にしたいので、私も聞いておきたいです!

田中キャリアアドバイザー
内定先への不安は、実態を誰かに聞いたり調べたりすることで解消される可能性があるので、どこに懸念があるか明確にしておくのは大事です。学生からよく聞く懸念点を挙げていきますね。
待遇・福利厚生への不安

田中キャリアアドバイザー
まずは、ほかに受けてきた企業や知人の内定先の給与面や福利厚生面と比較して、今の内定先に不安を感じてしまうケースです。

佐藤みなと
一人暮らしをしているので、正直給与面は気になります。

鈴木なぎさ
待遇については受ける前に調べることも大切ですが、必死で就活をしているとそこまで気が回らないこともありますよね。
給与や福利厚生は生活にかかわるため、入社後家計をやりくりできるか不安になってしまったり、「もっと良い条件の企業はないか」と思ってしまったりする学生は多くいます。
企業としても、給与や福利厚生が入社の決め手の一つになることは理解していて、学生からこれらについて詳しく聞かれることは想定の範囲内です。
そのため、不安が大きい場合は、人事担当者に正直に不安な気持ちを伝えつつ、年次の近い社員がどのような生活を送っているか聞いてみることをおすすめします。待遇面は誰もが明確にしておきたい点です。内定者が待遇について質問をすることでマイナス評価につながるわけではありません。

田中キャリアアドバイザー
待遇や福利厚生などについて、人事に直接聞くのをためらう人もいるかもしれませんね。人事を通してすでに内定先で働いている社員と面談して、現場の社員に聞いてみるのも一つの手です。
社風への不安

鈴木なぎさ
友人は、社風になじめるかが不安だといっていました。ほかの内定者も自分より明るい雰囲気の人が多くて、同期と仲良くなれるのかが心配みたいです。

田中キャリアアドバイザー
社風も気になるところですね。でも、心配しすぎる必要はありませんよ。
会社ごとに「明るい人が多く、社員同士のコミュニケーションが活発」「寡黙な人が多く、社員同士はあまり干渉しない」など、独自のカラーがある場合もあります。
内定者の段階では、社内の雰囲気を社外から見ているため、「自分がそこになじめるのか」と不安に思うこともあるでしょう。
しかし、内定を得たということは、書類選考や面接などを通じて、その社風に合う素質があると客観的に判断されたということです。自分では気が付かない点で共通点がある可能性もあるので、イメージだけで「合わなさそう」と決めてしまうのは避けましょうね。
また、企業はさまざまな人が支え合い補い合っているので、ある一定のカラーはありつつも、まったく同じような人しかいないというケースは少ないです。内定が出たということは、社風に合う部分が少しでもあると判断されたということなので、社風になじめるかどうかについて深く悩みすぎないでくださいね。
勤務地への不安

田中キャリアアドバイザー
全国転勤がある職種では、どこで働くことになるかわからないことも不安要素の一つになるかもしれません。

佐藤みなと
入社して、配属されるまでわからないということもあるんですか?

田中キャリアアドバイザー
はい、そのような企業もあります。

佐藤みなと
明日から縁もゆかりもない場所で働いてくれと言われたら……。 どうしたら良いかわかりません。お金もかかるし、家探しはどうしたら良いのでしょう。

田中キャリアアドバイザー
入社後に会社都合で転居することになった場合は、通常の勤務と引っ越しがどちらも滞りなくおこなえるように、引っ越しに必要な費用や休暇を取得できるという企業も多いです。転勤の可能性がある場合は、詳細をあらかじめ人事に問い合わせておくのもおすすめです。
全国転勤が前提で内定を承諾した場合、特別な事情がない限り「全国転勤の対象外としてほしい」という希望が通る可能性は低いです。
ただ、見知らぬ土地で慣れない社会人生活を送ることに対して不安になってしまうのは当たり前のことです。これまで転勤を言い渡された先輩たちがどうしていたか、内定先の社員や周囲の社会人に相談してみると、不安が和らぐかもしれません。
人間関係への不安

鈴木なぎさ
私は就職先の人間関係が気になります。怖い先輩とかがいたらどうしよう……。

田中キャリアアドバイザー
就職すると、一週間のうちのほとんどを職場の人たちと過ごすことになるので、人間関係が良いか悪いかは気になりますよね。
職場の人間関係を気にする人は少なくありません。どうしても気になる場合は、人事に相談して先輩社員と交流する機会をもつと、「入社後はこんな人たちと働くんだ!」というイメージが湧き不安が和らぎます。
もしくは、ほかの内定者と連絡を取って相談するのもおすすめです。同じような不安を持つ人がいた場合、「悩んでいるのは自分だけではないんだ」とわかって不安が軽くなったり、「心配しなくても大丈夫だよ」と背中を押してくれる人と出会えたりするかもしれません。
入社前から先輩とのコミュニケーションの取り方を不安に思うこともあるかもしれませんが、先輩たちにもみな新卒社員だった時代があります。誠意を持って仕事に向き合えば、あたたかく見守ってくれるはずです。どうしても不安な場合は、OB・OG訪問などで社内の人間関係について聞いてみましょう。
配属への不安

鈴木なぎさ
そうだ! 友人は、配属先についても気になっていました。商品開発をしたいけど、ほかの部署になったらやっていける気がしないとか……。

田中キャリアアドバイザー
就活時代はたくさん「実現したいこと」をアピールする機会があるので、入社したらそれをやりたい気持ちでいっぱいになってしまいますよね。配属先について不安になってしまう人は多いです。

佐藤みなと
内定の時点で、配属される部署は決まっているのですか?

田中キャリアアドバイザー
企業によりますが、職種を限定せず総合職として募集している場合は、入社後研修や面談を経て配属が決定することも多いです。
配属先については、選考の時点である程度決まっていたり、入社後に研修や仮配属を経て決まったりと、企業によってそれぞれです。配属の基準は企業ごとに変わりますが、強く希望する配属先がある場合、入社後に適性や熱意を存分にアピールしてみましょう。
また、最初に希望通りの配属となっても、それ以降に異動が発生する可能性もあります。あまり配属先に左右されず、それぞれの環境でやりたいことの実現を目指してみましょう。
内定ブルーの主な原因②口コミサイトの評判を気にしてしまう

口コミサイトなどで内定先の良くない評判を目にしてしまった

田中キャリアアドバイザー
そういえば、佐藤さんは口コミサイトを見て今の内定先に就いて大丈夫なのか、不安に感じたのですね。

佐藤みなと
そうなのです。ついつい調べてしまって……。

田中キャリアアドバイザー
入ってみないとわからないからこそ、実際に企業の中にいる人の声は気になってしまいますよね。どんな口コミだったのですか?

佐藤みなと
今内定先で働いている中堅社員の方はかなり忙しくて、残業時間も多いという内容を見ました。

田中キャリアアドバイザー
その内容は本当かもしれませんが、それがすべてだと思う必要はないです。その口コミが書かれたときから状況は変わっているかもしれません。逆に、良い評判が多く書かれていても、入社したらすべてが円満にいくわけではないと思いますよ。

佐藤みなと
確かにそう思います。参考にする程度にしたほうが良いですね。
企業の口コミサイトには、決して良い評判ばかりが書かれているわけではありません。内定先の給与、残業時間、社風、業務内容などに関するあらゆる意見を見て、不安になってしまう学生も多くいます。
口コミサイトには、数年前の話や退職者の声も多く記されています。参考程度に確認し、本当に気になることは、今現在内定先で働いている社員や人事に聞いてみることをおすすめします。
内定ブルーの主な原因③学生から社会人になるうえでの不安がある


佐藤みなと
田中さん、内定先の評判でも不安だったのですが、私はそもそも社会人になることへの不安が大きいかもしれません。

鈴木なぎさ
あんなに生き生きと就活していた佐藤さんが?

佐藤みなと
就活をしていたときはやる気に満ち溢れていたのですが、4月が近づいてくると、正直怖い気持ちがあります。

田中キャリアアドバイザー
そう思う気持ちもわかります。学生から社会人になるときに抱くことの多い不安を取り上げるので、参考にして不安の正体を解明してみましょう。
平日のうちの長い時間を割いて働くことや、企業の社員としてほかの企業や顧客と接することなど、すべてが初めてで未知の世界に足を踏み入れることに怖い気持ちを抱く人も多くいます。
社会人生活のどんな点に不安を抱いているのかをひも解いて、解消に向かって解決策を試してみましょう。
就職に際する環境の変化に対する不安

佐藤みなと
そういえば、同じ内定者で就職を機に大阪の実家から東京に引っ越してくる人がいます。かなり不安そうにしていました。

田中キャリアアドバイザー
就職を機に上京して、一人暮らしを始めるのですね! 確かにそれは心配になるかもしれません。
就職をきっかけに実家を出ることや住む土地を変えることが決まっている人は、環境の変化に対して不安になるかもしれません。
その場合は、どのような点が不安なのかを細かく分析して解決策を考えてみましょう。初めての一人暮らしが不安な場合は一人暮らしについての情報収集をしたり、見知らぬ土地での暮らしが不安な場合は仕事の都合で転居した経験がある知人に話を聞いてみてください。悩みを的確にとらえ、自分の状況に適した解決策を試しましょう。
また、今の環境を楽しみきって気持ちを切り替えるために、就職するまでの間に、今しかできないことに存分に取り組んでおくこともおすすめです。
また、いざ就職して新天地での暮らしに慣れてくると、新生活を楽しめる可能性も大いにあります。前向きな思考を心掛けてみましょう。
もし入社後も環境の変化でつらく感じてしまった場合は、周囲の人への相談や自分なりの気分転換を心がけましょう。慣れていない環境では心も体も疲れやすいため、体力的にも精神的にも無理をしすぎないようにしてください。
社会人としてやっていけるのかが不安

佐藤みなと
田中さん、私は社会人としてやっていけるか正直不安です。

鈴木なぎさ
いつも自信に満ちていたあの佐藤さんが……!

佐藤みなと
いやいや。ほかの内定者のみんながとても優秀なんです。そんな人たちと同期としてやっていけるか心配になりました。憧れていた企業だし、内定をもらってうれしい気持ちも大きいですが、自信がなくなってきました……。

田中キャリアアドバイザー
確かに同期の中でどう活躍できるかというのは不安要素の一つになりますよね。
社会人としてやっていけるか不安という気持ちを抱く人も多いですが、心配しすぎる必要はありません。企業は、厳正に選考を重ねたうえで、「この会社で働いてほしい」と思った学生に内定を出しています。内定が出た時点で、採用担当にはその企業で活躍できるイメージがついているということです。
アルバイトなどの経験がある人でも、社会人として働くことに対して自分がやっていけるか心配になってしまうケースは多くあります。初めてのことに取り組む前に、不安になるのは当たり前です。新卒社員が最初からすべてを完璧にこなせることのほうが珍しいので、「自分は本当にできるかな」と心配しすぎないようにしましょう。
はじめは思うようにいかないことや周りと比べて落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、常にすべてがうまくいっている人のほうが少ないと考え、自分のペースで社会人生活を歩んでいきましょう。
働きたくない気持ちが大きい

鈴木なぎさ
これは田中さんに相談するのはためらわれる話なのですが……。学生生活が楽しくて、働きたくないと思ってしまうこともあります。

田中キャリアアドバイザー
鈴木さん、そんなことは気にしないでください! いざ就活をしたり入社を目の前にしたりすると「働きたくない」「ずっと学生でいたい」という思いを抱く学生は少なくありません。
学生生活は比較的自由な時間が多く、興味のある勉強やサークル、部活動、アルバイトに多く時間を費やしているという人も多いでしょう。
企業や組織に所属して働き始めると、一週間のうちの大半を仕事に費やすことになり、学生生活のように好きなことに多くの時間を割くことは難しくなる場合がほとんどです。経験したことのない生活に不安を感じ「働きたくない」と思う人は少なくありません。
いざ働き始め、最初のほうはその生活をつらく感じ「働きたくない」という気持ちが解消されないことがあるかもしれませんが、仕事に慣れてくると充実感をもてるようになるケースも多くあります。
すでに社会人になっている先輩や知人などに相談し、社会人生活について聞いてみるのもおすすめです。「仕事を通じて誰かの生活に貢献できた」など、働いていて嬉しかったエピソードなどを聞くと、社会人生活への期待が高まるかもしれませんよ。
就活は、適職診断からはじめてください
就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
内定先への不安解消編|内定ブルーを脱出する方法


佐藤みなと
田中さん、話を聞いていただいたおかげで内定ブルーの原因がよくわかりました。ありがとうございます。

鈴木なぎさ
私も友人の気持ちが理解できました。

田中キャリアアドバイザー
二人とも前向きになれて良かったです! 次に解決策を8つ紹介するので、内定先にどんな不安があるか具体的に把握できたらぜひ試してみてください!

佐藤みなと
試してみます! 内定ブルー解消への道が見えてきました……!
①再び自己分析をする
このまま内定先に入社することへの不安が強い場合、もう一度自己分析をしてみることも一つの手です。
自己分析をして、自分の強み・弱みや実現したいこと、将来のキャリアビジョンなどについて改めて考えてみましょう。
内定ブルーの状態のまま次の決断を急ぐのは危険です。冷静になり、自分と企業との接点を改めて見つめ直すことが大切ですよ。

田中キャリアアドバイザー
しっかり自己分析をした結果、「やっぱり内定先が自分と合っている」と感じる場合もありますし、逆のパターンもあります。

佐藤みなと
口コミなど外部の情報に惑わされて決めたことより、自分に向き合って考えた結果のほうが納得できそうです。
この記事では、「マインドマップ」と呼ばれる自己分析の方法について解説しています。視覚的にわかりやすく自己分析ができ、本当の自分を改めて知ることができるのでおすすめです。
マインドマップで始める自己分析|「本当の自分」を紙に描き出そう
②内定先の企業について調べる
内定先の雰囲気や制度について不安がある場合、まずは公開されている情報をできる限り調べてみてください。
選考を受けている間は採用サイトを中心に閲覧していたという人も多いかもしれません。改めて会社の公式サイトを確認し、事業内容やプロジェクト、社員紹介ページなどを確認してみましょう。
内定先の経営状況を確認したい場合は、企業が投資家向けに発信しているIR資料などが参考になります。企業が発信しているプレスリリースで社外に向けた取り組みを確認するのもおすすめです。

田中キャリアアドバイザー
企業が公式に発信している情報をよく調べると、今まで知らなかった内定先の興味深い取り組みなどがわかるかもしれません。

鈴木なぎさ
公式SNSなどがあれば、社内の雰囲気がよりリアルにわかりそうですね。入社予定企業が決まったら、SNSも探してみます!
③内定先の人事に相談する

田中キャリアアドバイザー
佐藤さんは残業時間などについて不安点があるのですよね。自力で調べても不安が解消されない場合は、人事担当に相談することをおすすめします。

佐藤みなと
確かに私の今の状態だと、人事の方に相談するのが内定ブルーを解消するのに一番効果的かもしれません。
給与や福利厚生、社内の雰囲気などについて内定先への不安がある場合は人事に相談してみることをおすすめします。その場合、社内のことを問いただすような姿勢ではなく、「不安な気持ちを解消して晴れやかな気持ちで入社したくて相談している」という旨を素直に伝えましょう。
キャリアアドバイザーコメント
若林 真穂
プロフィールを見る納得できる選択のために! 待遇面の不安は内定先に確認しよう
内定先企業の福利厚生や待遇面について不安があっても、人事担当者にそれを相談するのは少し気が引けてしまうかもしれません。しかし、言いだしづらいからといって懸念点をそのままにしてしまうのは良くありません。企業側も、みなさんに納得してもらったうえで入社してほしいと思っていますので、不安がある場合は必ず事前に相談するようにしましょう。
ただし企業に相談する際には、内定をもらったことへの感謝を忘れず伝えるようにしましょう。内定承諾を迷っているなら、その点も正直に伝えたうえで相談を持ちかけましょう。重要なのは、誠実な姿勢でいることです。誠実かつ正直に対応すれば、企業からの印象が悪くなることはありません。
この点を踏まえて、懸念点は事前にしっかり確認したうえで解消できると良いでしょう。
④内定先の社員に面談を依頼する

佐藤みなと
でも、せっかく採用してくださった担当者に迷っているような話し方をしてしまうのは申し訳ないな……。

田中キャリアアドバイザー
その場合、人事に一度相談しつつ、実際に現場で働く社員とコミュニケーションをとれるようにお願いしてみるのも良いでしょう。

鈴木なぎさ
年次の近い人だったら、同じように悩んだ経験を共有しやすそうです。
人事だけではなく、内定先の社員に直接企業のことを聞いてみることもおすすめです。人事を通して面談依頼をする際は、面談をしたい理由を明確に伝えて社員との橋渡しをしてもらうようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見るここを押さえて! 内定先企業の社員と面談するときのポイント
内定先企業の社員との面談を依頼する際には、不安に感じることを素直に伝えることが重要です。
懸念点をストレートに伝えることは失礼に当たるかもしれないと心配になるかもしれませんが、せっかく面談をおこなうからには企業もみなさんの不安を解消したいと考えているので、本心を伝えましょう。
また、社員は忙しい合間に面談の時間を設けてくれています。限られた面談時間を有効に使うためには、質問したい内容を事前にまとめておくようにしましょう。併せてもし事前に希望を伝えられそうなら、なるべく年齢の近い人と面談できるように依頼することをおすすめします。自分に近い感覚で話を聞くことができますよ。
内定ブルーの不安の解消には、面談の機会もぜひ積極的に活用しましょう。
⑤他の内定者とコミュニケーションをとる

鈴木なぎさ
佐藤さんは、ほかの内定者ともすでに交流があるみたいだよね! 未来の同期たちに相談してみるのはどうかな。

田中キャリアアドバイザー
鈴木さん、さすがです! 私からもおすすめしたい方法です。さまざまな理由で、入社を不安に思っている同期がいるかもしれません。悩みを共有でき、気持ちが楽になるはずです。
他の内定者とコミュニケーションをとり、悩みを相談し合ったり、解決策を聞いてみたりすることもおすすめです。同じような内容で悩んでいる人がいる場合、協力して人事に相談して内定者と社員との座談会を設定してもらうなど、内定者と企業の関係が深まる策が新しく生まれる可能性もあります。

佐藤みなと
確かに! 内定先の評判を気にしてしまうのは私だけではないかもしれませんよね。素直に相談してみようかな。

田中キャリアアドバイザー
その際は、自分の悩みを主張しすぎて、ほかの内定者の気持ちが下がってしまうような話し方をしないように気を付けましょう。
⑥友人や家族など周囲の人に相談する
人事担当や社員、ほかの内定者など内定先企業の関係者にはどうしても相談しにくいという場合は、友人や家族など親しい人に今の悩みを相談してみるのもおすすめです。企業は違えど、同じように就職を控えている友人であれば、悩みを共有できる可能性も高くなるでしょう。
一人で悩むだけではなく、客観的に「内定先で自分がいきいきと働けそうか」を自分のことをよく知っている周囲の人に聞いてみることもおすすめです。内定先と自分とのマッチ度や、第三者から見た内定先の良い点などを改めて把握することもできます。

鈴木なぎさ
私の友人も、内定先とは関係ない私にまず相談してくれました。いったん自分の不安な気持ちを正直に伝えられる相手に話すことも、内定ブルーの解消につながりそうです。

田中キャリアアドバイザー
誰かと悩みを共有できると、悩んでいるのは自分だけではないと思えますよ。

佐藤みなと
ただ誰かに聞いてもらうだけで不安が和らぐこともありますよね。
⑦すでに働いている先輩に相談する

佐藤みなと
ゆくゆく一緒に働くかもしれない内定先の社員の方と面談するとなると、緊張してしまうこともありそうですよね。

田中キャリアアドバイザー
その通りですね。その場合は、親しい社会人の先輩と話してみるのもおすすめです。内定先とは関係ない先輩になら、より気軽に話せることもあるでしょう。
内定先の社員ではなく、学生時代の先輩に相談してみることも解決策の一つです。内定先の社員より相談しやすく、かつ入社企業への不安を抱きやすい内定者時代を乗り越えて社会で活躍している先輩に悩みを打ち明けてみましょう。
入社前に企業への不安が募る経験は、どんな企業に内定が決まっていたとしても起こりえます。同じように内定ブルーの経験がある知人がいる場合、どのように乗り越えたか、実際に社会人になってみてどう心境が変化したかを聞いてみましょう。きっと内定ブルー解消のヒントになりますよ。
⑧心療内科やカウンセラーに相談する
内定後の不安が消えない場合は、心療内科で診察を受けたり、心理カウンセラーに相談してみましょう。
精神的につらい状態が続くと、体調にも影響してしまう場合があります。その場合は迷わず受診してください。
また、厚生労働省によるホットラインのまとめページ「まもろうよ こころ」も確認してみてください。電話やSNSなど相談しやすい方法や悩みの深さに合わせたホットラインが掲載されているので、すぐに病院やカウンセリングに行くのが難しい場合は活用しましょう。

田中キャリアアドバイザー
医師やカウンセラーは、悩みを抱える人と対話するプロです。自分のありのままの感情を伝えて、一緒に不安を解消しましょう。

鈴木なぎさ
友人や家族にも相談しづらい場合は、頼ってみるのも大切ですね。
新生活の不安解消編|内定ブルーを脱出する方法


佐藤みなと
内定先への不安を解消する方法はわかりました! 社会人になること自体に不安がある場合はどうしたら良いでしょう。

鈴木なぎさ
せっかく就活を頑張っているので、社会人になることにもっとわくわくしたいです。

田中キャリアアドバイザー
その気持ち、わかります! アドバイザーの立場としても、お二人には働くことを楽しみに思ってもらえたら嬉しいです。新生活に対する不安を解消する方法も5つお伝えするので、参考にしてみてください。

鈴木なぎさ
ありがとうございます! 内定ブルーで悩んでいる友人にも教えます。
①好きなことをして気分転換をする
新生活への不安から内定ブルーに陥っている場合、まずは自分の好きなことで気分転換をしてみてください。
内定が出ていてもまだ就活を続けていて、好きなことをする時間がとれないという場合もあるかもしれません。その場合は就活中の隙間時間にできるリフレッシュ方法を試してみましょう。

鈴木なぎさ
対面の面接がある場合は、普段あまり出向かない街にいくことも多いので、あえて寄り道をしています。

田中キャリアアドバイザー
それは就活中ならではのリフレッシュで良いですね! 自分なりの気分転換でまずはネガティブな気持ちを小さくしてみるのも一つの手です。
就活中の隙間時間にできるリフレッシュの例
- エントリーシートを書くときに好きなBGMを流す
- 面接の合間においしいものを食べる
- ハンカチや身だしなみグッズなど、新しい就活グッズを買ってみる
- 面接会場の下見を兼ねて散歩をする
②社会人になったらしてみたいことを書き出してみる

田中キャリアアドバイザー
社会人になることへの不安が強い場合は、社会人になるにあたって楽しみなことを考えてみるのもおすすめですよ。
学生時代の生活を楽しんでいると社会人生活への不安が大きくなりがちですが、社会人だからこそ楽しめることも多くあります。
「会社帰りに好きな街に寄り道する」「オフィスの近くのランチを開拓する」「給料日にはおいしいものを食べる」など、社会人ならではの楽しみを可視化してみると、不安な気持ちよりも楽しみが大きくなりますよ。

佐藤みなと
実は、昔からドラマに出てくるような大きなビルで働くことに憧れていました……!

田中キャリアアドバイザー
良いじゃないですか! そのように、子どものころから抱いていた社会人への憧れの気持ちを思い出すのもおすすめです。

鈴木なぎさ
勤務日と休日がはっきり決まっていると、オンとオフの切り替えがしやすいところも良いかもしれないですね。

田中キャリアアドバイザー
そうなのです! 自由時間の楽しみ方が学生時代とは変わってくるかもしれませんよ。
③新天地での楽しみを調べる

田中キャリアアドバイザー
就職に際して新しい土地に引っ越すことが決まっている人は、新天地での楽しみを思い浮かべてみてください。
新天地での楽しみ方
- 新居の近くのおいしい飲食店に通う
- 観光名所に行ってみる
- その土地ならではのイベントやお祭りに行く
新しい土地で新生活を送ることが決まっていると、入社が近づくにつれて不安な気持ちが大きくなることもありますが、今の環境でできることを楽しみつつ、新しい場所での楽しみを思いつく限り挙げてみましょう。
時間があるときに勤務先の近くに遊びに行って新生活をシミュレーションしてみると、漠然とした生活への不安も解消され、だんだん楽しみな気持ちも大きくなります。
④すでに働いている先輩に社会人の楽しみを聞いてみる

田中キャリアアドバイザー
お二人には、すでに社会で働いている先輩などはいませんか?

佐藤みなと
高校の部活の先輩とはよく話します。

鈴木なぎさ
大学の先輩と仲が良いです。

田中キャリアアドバイザー
その人たちに、社会人になってからの楽しみを聞いてみるのも良いですね。
自分ひとりで悩んだり、同じ悩みを抱える人たちで話していたりすると、社会人になることへの不安が大きくなるばかりで内定ブルーから抜け出せないこともあります。
仕事で得られる充実感や達成感、社会人ならではの休日の過ごし方など、すでに社会で働いている先輩から学生時代とは違う楽しみ方について教えてもらうと新生活への不安が和らぎます。

佐藤みなと
社会人になるのが不安なあまり、先輩たちに会うと忙しさを聞いてばかりでした。楽しいことについても聞いてみます!
⑤他の内定者と交流して入社後をイメージする
新生活が不安なときは、ほかの内定者と交流して入社後の生活をイメージしましょう。同期で入社する人たちとは、入社後も行動をともにしたり、仕事でも連携し合うことが多くなります。連絡を取り合ったり食事したりすることで、「この人たちといたら社会人生活が楽しそう」と思えて、不安が解消されることもあります。

田中キャリアアドバイザー
同期入社の人たちとは、これからの社会人生活でも多くの時間をともに過ごすことになります。

佐藤みなと
私はほかの内定者と会える機会がありました。入社後の話もパーソナルな話もできて、今後も良い関係が築けるような気がしたのでうれしかったです。

田中キャリアアドバイザー
そのように、入社前から内定者同士の交流を促している企業もありますね。もし、ほかの内定者と話したいがつながりがないという場合は、内定先の人事に相談してみてください。
早期離職を防ぐ! 自分に向かない職業がわかる適職診断
自分に向いていない職業に就くと、業務へのモチベーションを保てなかったり、実力を発揮できなかったりと、早期離職の可能性が高まります。
そこで、リスク回避に役立つのが「適職診断」。たった12の質問に答えるだけで、自分の性格にぴったり合う職業を発見できます。
適職診断で自分が活躍できる仕事を見つけましょう。
・苦手な業務が少ない職業に就きたい人
・自己分析を手軽に済ませたい人
もう一度就活にトライするのも一つの手! 進め方のポイント


佐藤みなと
田中さん、これまで教えていただいた方法を試しても不安が解消されない場合は、もう一度就活することも考えられますよね。

田中キャリアアドバイザー
はい。内定先に不安が残りもう一度就活する場合、意識してもらいたいポイントがあるので、そちらも紹介します!

鈴木なぎさ
同じように内定ブルーに陥って、また抜け出せないことになってしまうのは怖いです……。

田中キャリアアドバイザー
就職予定年度をずらさずに就職したい場合、一度目の就活と違って時間が限られていることもあります。ポイントを押さえて二度目の就活にトライしましょう。
①一度目の就活を振り返ってから始めよう

田中キャリアアドバイザー
二度目の就活に取り組む際は、必ず一度目の就活を振り返ってから始めてください。
企業分析や自己分析、企業を選ぶ基準など、一度目の就活で足りなかった点や今から工夫できる点を洗い出しましょう。
一度目の就活を経て、自分の価値観が少し変わっていることもあるかもしれません。今現在の自分と向き合いながら就活に臨めば、一度目の就活よりも納得した結果を得られます。

鈴木なぎさ
一度目の就活を活かして取り組めば、二度目の就活のあとはきっと内定ブルーにならずにいられそうです!
こちらの記事では、就職する企業の選び方について説明しています。業界や職種の説明、自己分析と企業分析のやり方についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
就職先の決め方にもう迷わない! マンガでわかる見つけ方5ステップ
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見るしっかり丁寧に! 就活を振り返る際のポイントはコレ
二度目の就活前に一度目の就活を振り返る際には、一度目に感じた懸念点や不安点について「その点がどうだったなら納得できたのか」という視点で考えることがポイントです。たとえば待遇や条件面を振り返るなら、どこ以上なら納得できるのかというボーダーラインを考えてみてください。
また、さまざまな事項を振り返る中で、とくに譲れない部分が見えてきたなら、それはあなたの価値観といえるかもしれません。価値観とは自分が大切にしている信念のようなもので、今後仕事をするうえで自分の軸となるものです。もし一度目の就活から価値観が変わったなら、二度目の就活はその点を大切にしながら進められると良いでしょう。
自分が納得できる選択をするためにも、一度目の就活の振り返りはこれらの点を踏まえてしっかり丁寧におこないましょう。
②周りの意見に惑わされないようにしよう
就活にもう一度チャレンジすると決めた場合、「周りの意見に惑わされないこと」を意識するのがおすすめです。
ただ、まったく他人に相談せず一人で就活にもう一度挑戦することは、少し心許ないと感じることもあるかもしれません。
「最後の内定先は人に聞かず一人で決める」「企業のことは自分で得た情報しか信じない」「最終面接に進んだ企業のことだけ周囲に意見を聞いてみる」など、周りの意見を聞くタイミングと自分だけで決断するタイミングを分けてみましょう。

田中キャリアアドバイザー
就活にもう一度トライすることにも不安を抱くかもしれませんが、人は人、自分は自分、という意識で行動することが大切です。

佐藤みなと
周りの人はもう就活を終えている一方で、自分だけ就活をしている状況にも不安を抱くかもしれないですが、自分で決めたことであれば気にせず進めるのが大切ですよね。

鈴木なぎさ
他の人の言葉が大きく影響している決断より、最終的に自分で決めたことのほうがより納得できそうです。
③エージェントを利用するのもおすすめ

田中キャリアアドバイザー
一人の力で就活を進めるだけでなく、エージェントの力を借りるのもおすすめです。
エージェントは企業と学生をマッチさせるプロです。エージェントに相談することで、自分の強みや弱み、向いている職種や業種、企業と自分の接点などをプロの視点から客観的にアドバイスしてくれます。
一人で二度目の就活をやり切る自信がないという人はぜひエージェントを利用してみてください。

鈴木なぎさ
自分では見つけきれなかった企業も紹介してもらえるかもしれませんね!

田中キャリアアドバイザー
企業選びだけでなく、自己分析や企業選びの軸についてもぜひ相談してみてくださいね。

佐藤みなと
正直、もう就活を終えている友人に二度目の就活のことを相談するのは少し戸惑うだろうなと思っていました。エージェントになら素直に相談できそうです。
やっぱり就活をやり直そう! 内定を辞退する場合に気を付けたいこと


鈴木なぎさ
田中さん、もし就活をやり直すとなった場合は内定を辞退しなければいけませんよね。どのように伝えれば良いでしょうか?

田中キャリアアドバイザー
では、内定辞退をするときに気を付けてほしいことをお伝えします。難しいことではないので、内定先に誠意が伝わるように進めましょう。

佐藤みなと
周囲にその経験をした人があまりいないので、聞いておけると安心です。

鈴木なぎさ
これで友人がどんな道を選んでも相談に乗れます!
内定承諾後の辞退を考えている場合、ぜひこちらの記事も参考にしてください。企業に伝えるときのマナーや、しっかり誠意が伝わる対応について詳しく解説しています。
内定承諾後の辞退はいつまで可能? メール・電話での断り方も解説
辞退の旨はなるべく早く伝えよう

佐藤みなと
もし辞退するとなった場合、ぎりぎりまで引き延ばしても良いでしょうか……? どんな反応が返ってくるか怖くて、すぐに言い出せる気がしません。

田中キャリアアドバイザー
佐藤さん、内定辞退は決まってからなるべく早く企業に伝えましょう! 企業に負担がかかってしまいます!
企業は、次年度の内定者が減ると改めて採用活動をしなければいけない場合が多いです。来期以降の企業運営に必要な人材の数を想定し、そこから逆算して新卒採用をおこなっているためです。
入社日が近づいてから内定辞退が発生すると、短い期間でまた採用を進める必要があり、企業に大きく負担をかけてしまいます。
内定辞退という決断に至ったのは、学生が自分に向き合った結果です。決まった段階で誠意を込めて報告すれば、人事担当は背中を押してくれるはずなので、反応を恐れず早めに伝えましょう。
メールと電話で連絡しよう

鈴木なぎさ
田中さん、内定を辞退するときはどう伝えたら良いでしょう。電話で話すのは少し怖い気もします……。

田中キャリアアドバイザー
まず最初に電話をして、自分の言葉でお断りの連絡を入れるとより誠意が伝わりやすいです。
内定を辞退する場合は、人事担当宛に電話で伝えましょう。そのあとメールでも連絡し、社内でも内容が共有しやすいようにするとさらに親切です。

佐藤みなと
メールで伝えるときはどのような内容にすると良いでしょうか……?

田中キャリアアドバイザー
メールでは、一度内定をもらったこと、選考にあたって時間を割いてもらったことに対しての感謝とともにお断りをしましょう。
<メールの例文>
件名:【内定辞退のご連絡】〇〇大学〇〇学部〇〇学科 佐藤 みなと
本文:
お世話になっています。
内定の通知をいただきました、〇〇大学〇〇学部〇〇学科の佐藤 みなとです。
先ほどお電話させていただいた件について、改めてメールにてご連絡します。
先日は、内定のご連絡をいただきまして誠にありがとうございます。
内定をいただいたにもかかわらず誠に恐縮なのですが、
自らの適性について改めて考えた結果、貴社の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。
選考に際して貴重なお時間を使っていただいたにもかかわらず、このようなお返事となり大変心苦しく感じています。
面接をご担当いただいた△△様を始め、皆さまには大変お世話になりましたことを心より感謝しています。
末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。

鈴木なぎさ
電話をしたあとメールを送ると自分の気持ちもより伝わりやすくなるし、社内でも状況がわかりやすくて手を煩わせにくくなるのですね。
内定ブルーは将来と向き合うきっかけ! 乗り越えて社会へ羽ばたこう

田中キャリアアドバイザー
佐藤さん、内定ブルーは少し解消されましたか?

佐藤みなと
田中さん、ありがとうございます。口コミサイトの情報を見て、必要以上に不安になっていたみたいです。アドバイスをいただいて、だいぶ不安は和らぎました。どうしても気になることは、今度人事の方を通して社員さんに聞いてみます。

田中キャリアアドバイザー
なによりです。冷静に分析して、次の一歩を踏み出せるのはさすがですね!

鈴木なぎさ
私も友人にアドバイスする道筋が見えました! 私自身も内定承諾するときは、今日教えてもらった不安要素になりうるものを思い浮かべてしっかり検討したいです。

田中キャリアアドバイザー
鈴木さんにもそう言ってもらえてよかったです。内定ブルーは、自分の将来に向き合うチャンスとも言えます。お二人と鈴木さんのお友達がしっかり納得した状態で社会人デビューできることを祈っています!

記事の編集責任者 小山内 隆
この記事のアドバイザー