就活を成功に導く業界研究のやり方を徹底解説

伊藤うみ
もうすぐ就活が始まります! でも実は、業界研究をどのように進めればいいのかわからなくて……。このままだと、選考に応募もできません……。

渡辺キャリアアドバイザー
業界研究は就活に欠かせないものなので、いまのうちにやり方を押さえておきたいですね!

伊藤うみ
就活のスタートをしっかり切るためにも、業界研究のやり方をぜひ知りたいです!
本当に働きたいと思える企業を見つけるためにも、業界研究は欠かせません。業界研究を怠ると、入社後に「こんなはずではなかった」と後悔する可能性もあります。
この記事では、業界研究を初めておこなう人もすぐに取り組めるように、業界研究のやり方を3ステップで解説します。業界研究のメリットや注意点についても深掘りしていくので、ぜひ参考にしてくださいね。
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業界研究のやり方3ステップとは

【ステップ①】業界研究の目的やメリットを理解する

渡辺キャリアアドバイザー
ステップ①では、そもそもなぜ業界研究をするのかを考えます!

伊藤うみ
そういえば、業界研究をする意味なんて考えたことありませんでした……!

渡辺キャリアアドバイザー
業界研究をする目的やメリットを初めに理解しておくと、後悔しない就活ができますよ。行きたい業界を決めるためにも必要な部分なので、一緒に学んでいきましょう!
業界研究をする目的とは


伊藤うみ
そもそも、業界研究をする目的って何なのでしょうか? 行きたい企業だけ見つかれば良いのではと思っていました。

渡辺キャリアアドバイザー
業界研究をする目的は、就活の軸にするためですね! 業界研究をおこなうと、就活を迷いなく進められて、選考も有利になりますよ。業界研究をする目的をもう少し詳しくみていきましょう!
①どのような業界があるのかを知るため
業界研究をすれば、どのような業界があるのかを知れるため、就活の幅が広がります。実際に調べてみると「こんな業界があったのか」と気付くケースがあるでしょう。
いままで知らなかった業界の発見が、運命の出会いになるかもしれません。まだ行きたい業界が決まっていない人こそ業界研究を始め、自身の可能性を模索してみてください。

渡辺キャリアアドバイザー
新しい知識を得られる業界研究は、とても楽しいものですよ!
②自分に合っている業界を探すため
自分に合っている業界を探すためには、業界研究で知識を深める必要があります。働きたい仕事内容が決まっていても、業界が違えばマッチしない可能性があるためです。
たとえば、営業の仕事をしたいと思っていても、業界によって扱う商材や働き方は異なります。営業であればどんな仕事でも自分に合っているという人は少ないでしょう。自身に合った仕事をするためにも、業界へのこだわりは大切です。

渡辺キャリアアドバイザー
事務職をやりたい場合でも、業界によって扱う書類やシステムなどは大きく異なりますよね。業界研究で、自身にマッチする業界を発見しましょう!
③自己PRや志望動機に組み込むため
業界研究で得た知識を自己PRや志望動機に組み込めば、選考でのアピールが可能です。なぜこの業界を選んだのかが明確になるため、エントリーシート(ES)や面接などで活躍するでしょう。
今回紹介する3ステップに沿って業界研究を進めれば、効率的に深掘りした知識を得られます。選考を突破するためにも、自己PRや志望動機に業界研究の結果を反映させてみてください。

渡辺キャリアアドバイザー
自己PRや志望動機を書く手が止まる場合は、業界研究が足りないのかもしれませんね!
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る面接にも役立つ!業界研究は就活を有利に進める有効手段
業界研究で得た情報は、面接でも大いに役立てることができます。
たとえば、面接でよくある質問に「なぜこの業界を志望するのですか」というものがあります。この質問をすることで、企業は業界の理解度をチェックし、みなさんの入社意欲を把握したいと考えているのです。面接の場で業界研究を踏まえた発言ができれば、発言に説得力も増しますし、面接官にも「入社意欲が高い」と好印象を残すことができますよ。
今後の就活を有利に進めるためにも、業界研究はとても重要なものです。しっかりと進めていきましょう。
志望動機や自己PRについては以下の記事で詳しく解説しています。回答に悩んでいる人はあわせてチェックしてみてくださいね。
志望動機の作り方
例文11個|面接に受かる志望動機は 「自己分析×企業研究」で完成
自己PRの作り方
例文30選|受かる新卒は履歴書の自己PRがすごい! 極意を伝授
あなたが受けないほうがいい職業を確認してください
就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
業界研究をおこなうメリット4選
- 就活の軸が定まる
- 深い志望動機を作れる
- 入社後に活躍する知識を得られる
- ミスマッチの防止ができる

渡辺キャリアアドバイザー
次に、業界研究をおこなうメリットについて、さらに詳しく解説していきます。
①就活の軸が定まる
業界研究によって働きたい業界を絞るだけで、就活の軸が定まります。業界研究をしないままだと、就活に関する多くの情報の取捨選択ができません。
また、早い段階で就活の軸を定めれば、効率的に受けたい企業の選択ができます。業界研究をして、限られた時間を有効に使いましょう。

渡辺キャリアアドバイザー
自身で定めた就活の軸のなかで知識を深めていけば、合格の可能性をどんどんあげられますよ!

伊藤うみ
業界研究をしないままだと、自分にとって必要な情報かどうかの判断ができないのですね!
②深い志望動機を作れる
業界の深掘りをすれば、深い志望動機の作成が可能です。業界研究ができていないと、業界の表面的な知識でしか志望動機を語れません。
深い志望動機とは「業界のなかでも、なぜこの企業を選んだのか」に答えられることです。そのためには、業界のことを理解したうえで、企業独自の魅力や強みの発見が必要です。
業界研究をしていない志望動機
私は、御社のチームワークを大切にする理念に共感し志望しました。
所属していたバスケットボール部にて、日々チームワークの大切さを学んでいました。入社できましたら、同僚だけでなく先輩社員とも協力して仕事をこなしていける人材として活躍していきたいです。
業界研究をしている志望動機
私は、御社のチームワークを大切にする理念に共感し志望しました。
所属していたバスケットボール部では、チームワークを意識しなければ乗り越えられない壁をいくつも越えてきました。そのため、働くなら組織全体で利益を追求していきたいと思うようになりました。業界のなかでも、セキュリティ業務に加えてビル設備管理をおこなっているのは御社だけです。グループ会社と共同し、チームワークを大切にするなかで独自の戦略を築いている点にも共感を覚えました。
入社できましたら、グループ会社との協力を惜しまず、幅広い知識を獲得して困りごとを解決できる営業として働いていきたいです。

渡辺キャリアアドバイザー
面接では、返答に対してさらに質問を重ねる「深掘り質問」がされる場合があります。業界研究で手にいれた知識を駆使すれば、問題なく返答ができるでしょう!
③入社後に活躍する知識を得られる
業界研究で得た知識は、入社後も無駄になりません。業界のトレンドや将来の動向などを知っていれば、知識を活かしながら働いていけるでしょう。
新卒で入社したからといって、企業からすべてを教えてもらえるとは限りません。業界研究によって知識を深めておき、社会で活躍できる人材を目指してみてください。

伊藤うみ
入社後にも役に立ってくれるなら、いまから業界研究をする価値がありますね!
④ミスマッチの防止ができる
ミスマッチとは、入社した企業と自身の理想にギャップが生まれることです。ミスマッチが起こると、仕事へのモチベーションが低下してしまいます。
とくに、選んだ業界で働くことが嫌になってしまうと、早期退職する事態になりかねません。異動で職種が変わっても、業界の変更はできないためです。
業界研究をしていれば、業界が原因でのミスマッチの防止ができます。新卒で入社した大切な企業で働き続けるためにも、業界研究をして後悔のない就活をしていきましょう。

伊藤うみ
せっかく入った業界が自分に合わなかったときのことを想像すると、業界研究を進めようという気持ちになります……!
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見る業界研究が不十分であることのリスクとは?
業界研究が不十分なまま就活を進めてしまうことで、選考を通過しにくくなってしまいます。たとえば面接で業界研究が不十分であることが面接官に伝わると、「業界への興味関心が低い」「入社後にミスマッチが起きてしまうかもしれない」と判断されかねません。
なぜその企業を志望するかをアピールする際に、業界研究は必要不可欠です。自分の将来のためにも就活のためにも、業界研究は手を抜かずにおこないましょう。
就活は、適職診断からはじめてください
就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
【ステップ②】幅広い業界から興味のあるものを絞り込む

渡辺キャリアアドバイザー
ステップ①では、業界研究の目的やメリットなど、基礎的なところを固めていきました! 次は、いよいよ興味のある業界を絞り込んでいきます。
まずは確認!業界一覧をまるっと紹介

渡辺キャリアアドバイザー
業界研究を始める前に、まずは業界一覧をチェックしていきましょう!
業界一覧
- メーカー
自動車・鉄鋼・食品・化粧品・医薬品・農林・水産・繊維・化学・機械・プラント・鉄鋼・金属・鉱業・スポーツ・玩具・電子・電気機器 - サービス・インフラ
教育・福祉・介護・鉄道・航空・レジャー・ホテル・旅行・外食・不動産・コンサルティング・調査・電力・ガス・エネルギー・アミューズメント・レジャー・人材サービス - 商社
総合商社・専門商社 - 金融
都市銀行・地方銀行・損害保険・生命保険・証券・信用金庫・クレジット - 広告・通信・マスコミ
出版・放送・広告 - 小売
ドラッグストア・ファッション・コンビニエンスストア・百貨店・スーパー - IT・ソフトウェア
ITサービス・ソフトウェア・システム開発・情報処理 - 官公庁
国家公務員・地方公務員
業界ごとの特徴や魅力などについてはこちらの記事で詳しく解説しています。各業界の動向を探りたい人はこちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
初めての業界図鑑|全8種類の業界の特徴・魅力・動向を徹底解説
興味のある業界を発見する4つの方法
- キャリアセンターを利用する
- 業界研究セミナーに参加する
- 企業説明会で質問する
- 新聞・ニュースを活用する

伊藤うみ
業界一覧を見ましたが、ますます悩んできました……。ここからどうやって、業界を絞り込むのでしょうか?

渡辺キャリアアドバイザー
興味のある業界を見つける方法は主に4つあるので解説していきますね! 情報収集をしてすぐに行動に移せるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
①キャリアセンターを利用する
学生の就職支援が目的でつくられたキャリアセンターでは、過去の就活に関する資料も解放されています。そのため、業界研究をするには適した場所だと言えるでしょう。
まだキャリアセンターを利用したことがない人は、業界研究をきっかけに訪れてみてください。不明点があれば職員に聞けるため、一人で立ち止まる必要がなくなります。

渡辺キャリアアドバイザー
キャリアセンターは、就活に関する情報提供だけでなく、個別相談などもおこなっているので、ぜひ有効活用してみてください。
②業界研究セミナーに参加する
業界研究セミナーは、複数の企業が集まって開催する「合同企業説明会」のプログラムの一環として開催されるケースがあります。また、大学のイベントとして実施する場合もあるでしょう。
業界への理解を深めてもらうことを目的としているため、積極的な参加をおすすめします。たとえば、複数の業界研究セミナーに参加し、取り扱う製品やサービスの違いを比較するだけでも立派な業界研究です。志望業界が決まっていない段階でこそ参加して、業界研究を進めてみてください。

渡辺キャリアアドバイザー
業界研究のノウハウについてや、特定の業界の理解を深める講義が実施されていますよ!
就活イベントについては以下の記事でも紹介しているので、ぜひここからイベントも探してみてくださいね。
就活イベントを徹底攻略|イベントの概要から活用法まで理解しよう!
③企業説明会で質問する
企業説明会は、実際に業界で働く社員に質問できる絶好の機会です。現在どのようなことが業界内で話題になっているのかなど、最新の情報も獲得できるかもしれません。
質問をすれば、インターネットで検索するよりも深い情報が手に入り、業界に興味を持つきっかけが作れます。参加を迷っている説明会があれば、業界研究のためにもぜひ参加をしてみましょう。

渡辺キャリアアドバイザー
ただ説明を聞くだけより、質問をする意識で参加すれば、就活へのモチベーションも高く保てますよ!
説明会後のお礼メールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。お礼メールを送る場合の注意点を知りたい人はこちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
説明会後のお礼メールは必要? 送る場合の注意点や例文を紹介
④新聞・ニュースを活用する
新聞・ニュースは、いますぐ業界の情報を得られる便利なツールです。「興味のある業界を探そう」という意識を持って新聞・ニュースを見るだけで、得られる情報が変わっていきます。
もちろん、スマートフォンを使って、隙間時間にネットニュースで情報を得ても問題ありません。経済のカテゴリに絞って記事を検索したり、あえて普段目にしない分野に目を配るだけで、知らない情報を簡単に入手できます。
良いニュースやマイナスな話題にも目を通して、自身の興味を引き出してみましょう。
業界研究に役立つニュースアプリ

渡辺キャリアアドバイザー
新聞・ニュースの活用をし、新しい情報を手に入れる習慣をつけましょう!

伊藤うみ
朝起きたときや寝る前にチェックする習慣をつけてみます!
キャリアアドバイザーコメント
若林 真穂
プロフィールを見る業界研究の近道! 業界選びに迷ったときは就職エージェントを活用しよう
興味のある業界を探す手段はたくさんあるので、何を活用すれば良いか迷ってしまうかもしれませんね。たとえば就職情報サイトは情報が豊富ではあるものの、自分に合った業界はなにか、取捨選択が難しい一面もあります。
そこでおすすめなのは、就職エージェントの活用です。就職エージェントを利用することで、やりたいことが定まらない段階でも、プロのアドバイザーから自分に合った業界選びのアドバイスや業界についての詳しい説明などを受けることができます。興味のある業界を発見するための近道になるかもしれませんよ。
しかしすべてエージェントに任せるだけではなく、自分でも業界研究を進めながら、迷ったときや困ったときに活用するといった併用ができるのが理想的です。豊富な手段を活用しながら、効率良く業界研究を進めてくださいね。
早期離職を防ぐ! 自分に向かない職業がわかる適職診断
自分に向いていない職業に就くと、業務へのモチベーションを保てなかったり、実力を発揮できなかったりと、早期離職の可能性が高まります。
そこで、リスク回避に役立つのが「>適職診断」。たった12の質問に答えるだけで、自分の性格にぴったり合う職業を発見できます。
適職診断で自分が活躍できる仕事を見つけましょう。
・苦手な業務が少ない職業に就きたい人
・自己分析を手軽に済ませたい人
業界研究の際に見るべき4つのポイント
- 市場規模
- ビジネスモデル
- 動向や成長性
- 業界内のトップ企業

伊藤うみ
業界研究をしようと思ったときに困るのが、どのような情報を見れば良いのかわからないことです……!

渡辺キャリアアドバイザー
情報にあふれているので困ってしまいますよね。業界研究の質を上げるためにも、見るべきポイントについて学んでいきましょう!
①市場規模
市場規模とは、主に業界における売上の大きさを測る指標のことです。売上が大きいほど、その業界が世の中でどれほどの需要があるのかがわかります。
市場規模をチェックすれば、自身がどの程度の大きさの仕事をするのか予測が可能です。業界全体のイメージを把握したい場合は、市場規模から確認するとスムーズでしょう。
市場規模を知るために有効な手段は、官公庁や業界団体が出している統計情報の確認です。たとえば、総務省・経済産業省の「経済構造実態調査」の産業大分類別売上高では、業界ごとの売上がどの程度なのかを比較できます。
参照:総務省・経済産業省「2024年経済構造実態調査 二次集計結果」

渡辺キャリアアドバイザー
業界の市場規模が過去にどの程度だったかを調べると、以前からの拡大・縮小の度合いがわかります!過去を知ることも深掘りにつながるため、実践してみてくださいね。

伊藤うみ
業界全体について知れる市場規模は、優先してチェックするべき項目ですね!
②ビジネスモデル
ビジネスモデルとは、利益を得るための仕組みのことです。業界がどのようなビジネスモデルでお金を生み出しているのかを知れば、業界への理解が深まります。
たとえば、不動産業界の場合は、建物の売買や賃貸などがビジネスモデルです。利益を得る方法に注目して研究を進めると、実際に仕事をするときにどのような顧客を相手にするかなど、いままで見えていなかったものが見えてくるでしょう。

渡辺キャリアアドバイザー
実際に自身が働くときも、業界のビジネスモデルに沿った仕事をするケースがほとんどですよ!

伊藤うみ
どのような働き方をしたいかを考えるうえでも、ビジネスモデルの把握は大切ですね!
③動向や成長性
企業の動向や成長性は、長く働いていけるかの判断材料に使えます。とくに、一つの業界に特化して仕事をしていきたいと考えている場合、将来の動向のチェックは欠かせません。
業界の将来の動向を調べたい場合「業界地図」のチェックをおすすめします。業界全体の需要にどのような変化が起きるのかまで記載されているので、手軽に業界研究を進められるのが魅力です。
主に、世界情勢の変化により、業界の動向が左右されるケースがあります。いまは売上が順調でも、将来的に落ち込むと予測される場合は、成長性に不安があると言えるでしょう。たとえば、インターネット技術の進歩により紙の電子化が進むなかで、印刷業界が衰退する可能性が考えられます。

伊藤うみ
せっかく新卒で働くのであれば、長く働ける企業が良いと思ってしまいます!

渡辺キャリアアドバイザー
未来のことは誰にも正確にわからないため、その業界で働くかの判断基準の一つとすることが大切です!
④業界内のトップ企業
業界内のトップ企業の売上規模や力を入れているサービスなどを把握すれば、業界全体を知ることにつながります。業界全体の売上高を合計したときに、多くの割合を占めているトップ企業は、業界の動向への影響が大きいためです。
具体的には、トップ3までを優先して把握しておくと良いでしょう。トップ企業を知り、業界の全体像をつかんでみてください。

渡辺キャリアアドバイザー
トップ企業それぞれの特徴を比較すれば、より深い業界研究ができますよ!

伊藤うみ
業界全体を知るためには、トップ企業の把握が大切なのですね!
【ステップ③】興味のある業界を深掘りする

渡辺キャリアアドバイザー
伊藤さん、ステップ②で、興味のある業界は見つかりましたか?

伊藤うみ
はい! 私は、とくにビジネスモデルや将来の成長性に注目をして研究をしてみました。その結果、技術の進歩と共に需要が増えていき、自分のスキルも高められそうなIT業界に興味を持ちました!

渡辺キャリアアドバイザー
素晴らしいですね! それでは最後のステップ、興味のある業界の深掘りをしていきましょう!
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る深堀りポイント! 業界の商材と商流を押さえてみよう
興味のある業界が定まってきたら、次のステップは業界の深掘りです。深掘りするときは特に「商材」と「商流」について押さえておきましょう。
商材とは、その業界で取り扱う製品のことです。まず飲食物や家電などは形がある「有形商材」、配達や保育などのサービスは形がない「無形商材」と呼ばれています。
次に商流とは、主に取引の流れのことを指します。たとえばあめ玉ひとつとっても、企画→製造→商社・卸→小売のステップを経てみなさんの手元に届くのです。自分が興味を持つ業界が、商品やサービスが消費者の手元に届くまでのステップの中でどの部分を担当しているのか把握することで業界について理解を深めることができますよ。
業界の知識をさらに深める4つの方法
- 業界団体のホームページを確認する
- 別業界と比較してみる
- OB・OG訪問をする
- インターンへ参加する

渡辺キャリアアドバイザー
業界の知識をさらに深める方法はいくつかあるので、できることからチャレンジしていきましょう。

伊藤うみ
それはとても心強いです!

渡辺キャリアアドバイザー
これから紹介する業界の知識をさらに深める方法を活用すれば、ライバルに差をつけられます! 順番に解説するので、まずは一つチャレンジしてみてくださいね。
①業界団体のホームページを確認する

伊藤うみ
業界団体とはなんですか?

渡辺キャリアアドバイザー
業界全体の利益獲得や業務拡大に向けた活動をおこなう団体です! 同じ業界の企業や個人で構成されていて、最新情報を活発に提供していますよ。
業界研究の深掘りをするために、業界団体のホームページを活用するのもおすすめです。主に、業界で働く人に向けた情報を発信しているため、業界内で働く人の数などの統計情報を出しているケースがあり、業界研究に使える情報が獲得できるでしょう。
主な業界団体の名称
- 〇〇協会
- 〇〇連合会
- 〇〇組合
- 〇〇事業連盟
②別業界と比較してみる
業界に興味はあるのにありきたりな情報ばかりが集まってしまっている、それによって志望動機がうまく書けなくなっているような場合は、一度他業界との比較をしてみることをおすすめします。比較をすれば、深掘りが足りていない部分が浮き彫りになり、チェックするべきポイントが見えてくるでしょう。
業界で働きたい理由を明確にするためにも、別業界との比較をして深掘りポイントを押さえていくことが大切です。

渡辺キャリアアドバイザー
比較ができていないと、業界を選んだ理由が、ほかの業界でもいえるような内容になってしまう可能性があります!
たとえば、福祉業界を選んだ理由が「社会貢献ができるから」だけでは、どの業界でも当てはまってしまいますよね。
③OB・OG訪問をする
OB・OG訪問は、企業説明会では収集しきれないような、リアルな情報を獲得できる機会です。とはいえ、参加にあたっては業界研究をある程度進めた段階での参加がおすすめです。
たとえば、公式ホームページを見ればわかるような質問をしても、業界研究の深掘りにはなりません。また、時間を作ってくれたOB・OGにも失礼にあたります。
自身でできる範囲で調べ、それでもわからないことを質問してみてください。仕事の1日の流れや、職業ごとの具体的な業務など、体験談を話してもらえるような内容が良いでしょう。

渡辺キャリアアドバイザー
自分だけが手に入れたオリジナルの情報となり、ライバルに差をつけられるでしょう。
OB・OG訪問の質問例はこちらの記事で紹介しています。的確な質問をして業界研究を進めたいと考えている人はこちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
質問例80選|OB・OG訪問の質問で就活の心配事を一掃しよう!
④インターンへ参加する
インターンシップへの参加は、業界研究を一気に進めるチャンスです。とくに、実際に企業の一員として働くプログラムに参加すれば、業界の知識をどんどん得られるでしょう。
どのインターンに参加するかは、現在の興味の度合いで決めることをおすすめします。たとえば、まだ気になっている段階の業界の場合は短期のインターンから始めれば自分の興味を探れます。一方で、長期インターンへの参加をすれば、さらに深い業界研究ができるでしょう。
インターンに参加して、業界ならではの仕事内容や特色をリアルに感じてみてください。気付けば、誰にも負けない業界知識の深掘りができているかもしれません。

渡辺キャリアアドバイザー
いつ頃からインターン参加のために動けばいいのかわからない人は、下記のインターン年間スケジュールを参考にしてみてくださいね。

そもそもインターンとはなにかについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
インターンとは?意味・特徴・時期・準備・すべきことを一挙解説!
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見る可能性を広げよう! 業界研究は複数手段を組み合わせるべし
業界知識を深める際には、手段を一つだけに絞らず、さまざま組み合わせて活用することが重要です。なぜなら手段を限定してしまうと、どうしても情報や見方に偏りが生じてしまうからです。
たとえば業界知識を深めるためにインターンに参加したとすると、その企業への知識は深まるかもしれませんが、同業他社のことはわからないままになってしまうかもしれません。実は同業他社のほうが自分にとって魅力的な企業だったということもあるかもしれませんし、そのことに気付けないのはもったいないですよね。さまざまな手段を活用すれば、幅広い視野で就活を進められるので、より自分とマッチした業界や企業と出会える可能性が高まります。
自分の可能性を広げるためにも、業界研究は複数の手段を並行活用してみてくださいね。
さらに業界研究を進めるときの注意点


渡辺キャリアアドバイザー
最後に業界研究の注意点についてお話します! 注意点を把握しておかないと、業界研究をスムーズに進められないケースがあります。2つあるので、順番に解説していきますね!
時間をかけすぎない
業界研究に時間をかけすぎると、実際に受ける企業への対策がおろそかになる場合があります。そのため、業界への深掘りができたら、企業研究へと移行する意識が大切です。
時間をかけて業界研究をしても、選考の突破はできません。志望動機で話せる知識を身に付けたのであれば、業界研究だけに力を注ぐのは止め、隙間時間に最新情報を手に入れるようにすると効率的です。

渡辺キャリアアドバイザー
多くの企業で実施される適性検査では、能力テストを受けるケースがあります。業界研究だけに力を注いでいると、テスト対策をする時間がなくなってしまうかもしれません!

伊藤うみ
限られた時間を大切にして、やめどきを見極めたいと思います!
企業選びのコツについてはこちらの記事で詳しく解説しています。業界研究のあとに必要な企業選びに悩んでいる人はこちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
就職先が決められない!自己分析から導く企業選びのコツ8選
目的を見失わない
業界研究をする目的を見失うと、スムーズに知識を得ることができません。目的意識を持って業界研究をしなければ、暗記をするようにただ知識を吸収するだけになってしまいます。
インターネットで大量の知識を得られる現代では、情報の取捨選択が必要です。目的がなにかを頭に入れておけば、どの情報を取り入れるかが明確になるでしょう。

伊藤うみ
なにも考えずに情報を集め始めると、時間がいくらあっても足りないのですね……!

渡辺キャリアアドバイザー
ここで、業界研究の目的を再確認してみましょう!ノートにメモをしておき、いつでも見返せるようにしておくのも有効ですね。
業界研究の目的
- どのような業界があるのかを知るため
- 自身に合っている業界を探すため
- 自己PRや志望動機に組み込むため
就活ノート術については、こちらの記事で詳しく解説しています。業界研究についてをノートにまとめる方法を知りたい人はこちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
就活ノート術を大公開|作成方法から真似したくなる使い方まで解説
業界研究のやり方をマスターして就活のスタートダッシュを決めよう!

伊藤うみ
業界研究をなにから始めれば良いかわからない状態でしたが、3つのステップに沿って進めるだけで、働きたいと思える業界を見つけられました!

渡辺キャリアアドバイザー
それは素晴らしいですね! 業界研究は、自身の将来のために役立つので、就活本番前から積極的におこなうことが大切です。

伊藤うみ
はい! 早い段階で始められたので、就活のスタートダッシュが決められそうです!

渡辺キャリアアドバイザー
その調子です! 継続して興味のある業界の研究を続ければ、より選考突破の可能性があがります。後悔のない就活のためにも、ぜひ実践してみてくださいね!

記事の編集責任者 小山内 隆
この記事のアドバイザー