社風とは|本当に自分に合う社風を見極めるコツをマンガ付きで解説

この記事のアドバイザー

ほとんどの人が勘違い?自分に合った社風を知って働きやすい会社をみつけよう!のアイキャッチ

目次

社風から応募先企業を選ぶのも方法の一つ

佐藤みなと

渡辺さん、質問です! 大学の先輩から「応募先企業を選ぶときは社風もチェックしたほうがいい」とアドバイスをもらったのですが、これって本当ですか?

渡辺キャリアアドバイザー

そうですね。社風は会社の特色が出やすい部分なので、自分に合うかどうかはチェックしておいたほうがいいですよ。

佐藤みなと

なるほど……。ところで社風って何ですか?

渡辺キャリアアドバイザー

ガクッ…! それでは、社風の定義から解説し、本当に自分に合う社風の見極め方や就活への活かし方まで説明していきますね!

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そもそも「社風」とは? 定義や重要性を解説

渡辺キャリアアドバイザー

社風と聞いて、どんなイメージをもちますか?

佐藤みなと

えっと……。会社の風と書くので、その会社に吹いている風……雰囲気とかですかね。

渡辺キャリアアドバイザー

大体合っています! その企業がもつ文化や雰囲気のことを社風といいます。それでは、さらに詳しく解説していきましょう。

【意味】社風とは企業独自の文化や雰囲気のこと

社風とは、企業がこれまで培ってきた文化や価値観のことです。社員一人ひとりが感じている空気感であり、いわば主観的なものです。仮に、100人の社員に対して「会社の社風は何ですか?」と聞くと、さまざまな回答を得られるでしょう。

佐藤みなと

結構、ざっくりしているんですね。

渡辺キャリアアドバイザー

「我が社の社風は〇〇です」と言われない限り、10人中10人が同じ答えになることはないでしょう。人によって性格や価値観が違いますからね。

佐藤みなと

結局は、働いている人が会社に対してどのように感じているか、ということで決まるんですね。

渡辺キャリアアドバイザー

その通り! それでは、イメージしやすいように社風の具体例を紹介します。

【社風の一覧表】具体例で社風を把握しよう

社風の具体例には、次のようなものがあります。

社風の具体例

  • アットホーム
  • フラットな関係性
  • 挑戦しやすい
  • のんびりしている
  • 実績至上主義
  • 個人の能力を重視している
  • 伝統を重んじる
  • 風通しが良い

佐藤みなと

「アットホーム」とか「風通しが良い」はよく聞きます。

渡辺キャリアアドバイザー

「アットホーム」からは「和やか」「温かい」、「風通しが良い」からは「相談しやすい」「上司と部下の関係性が良好」など、職場の雰囲気がイメージしやすいですよね。

【類義語】社風と企業風土の違いについて

社風の類義語に、「企業風土」という言葉があります。企業風土とは、共通認識となっている独自的・固定的なルールや価値観のことです。これまでの環境や風習によって生まれているため、改革が必要とされても簡単に変えられるものではありません。

一方、社風は社員が感じる職場の雰囲気のことであり、労働環境や人間関係、コミュニケーションから生まれることが多いです。社員の性格や職場環境によって一時的に形成されているため、人員の入れ替えなどでガラリと変わる可能性があります

渡辺キャリアアドバイザー

ちなみに、対象範囲が特定の部署やグループに限定される場合は、「企業風土」ではなく「組織風土」が使われます。

【重要ポイント】社風は入社前に知っておこう

社風が合わずに離職する人は少なくありません。厚生労働省が公表した「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査報告書」によると、「会社の経営理念・社風が合わない」を理由に離職した人は25.3%とされています。これは、「賃金が不満」(44.3%)、「仕事上のストレスが大きい」(37.4%)に次いで多い離職理由です。

社風が合わないと職場環境に馴染めなかったり、仕事へのモチベーションが上がらなかったりすることが多いため、入社前には必ず把握しておくべきポイントと言えます

佐藤みなと

社風が合わないのを理由に辞めた人って、意外と多いんですね。

渡辺キャリアアドバイザー

全体の4分の1なので、多いですよね。でも、想像してみてください。社風が合わない会社や職場で働くのは精神的につらいはずです。

佐藤みなと

そう言われるとそうですね……。

キャリアアドバイザーコメント

テッ ター スェ

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社風は実際に自分で確かめることでミスマッチを防げる

人間一人ひとりに個性や特徴があるように、企業一つひとつにもその企業ならではの個性があります。それを「社風」と表現しています。社風に関しては、主観的であり、データで示すことも難しいため、企業サイトやインターネット上の情報だけで判断することは困難です。実際に自分で確かめて、自分がどう感じるかをしっかり見極めることが必要になります。

実際に「入社前にイメージしていた会社の雰囲気と違ったので、まだ入社半年だが会社を辞めることも考えている」というような相談を受けることもあります。せっかく苦労して入った会社をすぐに辞めてしまうのはあまりにももったいないですよね。だからこそ、さまざまな方法を使って「こんなはずではなかった! 」というミスマッチ解消を目指していきましょう。

良い社風とは人によって違う? 社風は「合う」「合わない」で選ぶもの

価値観や性格は人それぞれ異なるので、すべての人にとって良い社風というものはありません。仮に、社風が良いと評判の企業があったとしても、必ずしも自分に合っているとは限らないものです

たとえば、若い社員でも挑戦しやすい社風の場合、アイデアを考えたり、意見したりするのが苦手な人にとっては、必ずしも良い環境とは限りません。周りが積極的に挑戦する中で、自分だけが取り残されているように感じ、劣等感を抱いてしまう可能性があるからです。

同様に、職場とプライベートは明確に分けたいと考える人にとって、社員同士の距離が近いアットホームな社風は、かえって居心地の悪さを感じる原因になることもあるでしょう。

たとえ、多くの人にとって良い社風だとしても、それが自分に合っているかどうかは別問題です。自分に合う社風でなければ、仕事へのモチベーションの低下につながる可能性があります。社風は良し悪しではなく、「合う」「合わない」で決めるべきです。

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本当に自分に合う社風が必ず見つかる3つの方法

  1. 働き方のイメージをもつ
  2. 居心地の良い空間を明確化する
  3. 過去に投げ出したことを振り返る

佐藤みなと

社風を選ぶときは良し悪しではなく、合う合わないで決めることが重要なのですね! でも、自分に合う社風が何なのかピンときません。

渡辺キャリアアドバイザー

いきなり言われても困りますよね。ここからは自分に合った社風を見つける方法を解説していきます!

①働き方のイメージをもつ

自分が理想とする働き方をイメージしてみましょう。たとえば、結果に対してしっかり評価してくれる企業で働きたいなら、「年功序列制度のない企業」「人事評価制度に納得感のある企業」などが適しています。

ほかにも、結婚・出産後も働きたいのであれば「育休制度がしっかりしている企業」「休みがとりやすい企業」といったように、先のことを見据えておくのもおすすめです

渡辺キャリアアドバイザー

理想の働き方をイメージするために、モチベーショングラフを作ってみるのもおすすめですよ。

佐藤みなと

モチベーショングラフって、過去の出来事を振り返ってモチベーションの揺れ動きをグラフ化する、アレですか?

渡辺キャリアアドバイザー

そうです!グラフ化することでモチベーションが上がる要因がわかるので、自分にとって働きやすい環境がイメージしやすくなります。

佐藤みなと

ほう……。

渡辺キャリアアドバイザー

たとえば、良好な人間関係を築けたときにモチベーションが上がるようなら、アットホームな社風の企業がぴったりということになりますね。

モチベーショングラフのほかにも、過去の経験を振り返る方法はいくつかあります。以下の記事を参考にしてみましょう。
簡単15のやり方で自己分析はもう迷わない! 活用法を徹底解説

②居心地の良い空間を明確化する

社風は労働環境や人間関係、コミュニケーションから生まれることが多いため、職場の雰囲気が直結しているものです。そのため、自分にとって居心地の良い職場こそ、社風が合っていると言えるでしょう。

まずは、クラスや部活動、アルバイトなどでの出来事を思い出してみてください。居心地が良かったり悪かったりした場面が何度かあったはずです。なぜ良い・悪いと感じたのか、その理由に共通するものを見つけ出すことで、自分にとって居心地の良い空間を明確化できます

渡辺キャリアアドバイザー

逆に、居心地の悪い空間を明確にして企業選びの判断基準にするのも良いでしょう。

佐藤みなと

具体的にはどういうことですか?

渡辺キャリアアドバイザー

たとえば、他人から干渉される空間が苦手な人の場合、「アットホーム」「社員同士の交流が盛ん」といった社風の企業は居心地が悪いと感じやすいものです。

③過去に投げ出したことを振り返る

自分に合わない社風を知りたいときには、過去に投げ出したことを振り返ってみましょう。

たとえば、アルバイトをすぐ辞めた過去がある場合、「なぜ辞めたのか」「何が嫌だったのか」を考えます。仮に、人間関係が嫌になって辞めたとしましょう。スタッフ同士の距離が近すぎて嫌になったのか、逆にスタッフの関係があっさりし過ぎて嫌になったのかによって、自分にとってストレスになりやすい職場環境がわかります。

ほかにも、習い事やサークルなど何でも構いません。途中で投げ出したことがある人は、辞めた理由を深掘りすることで自分が苦手とする環境が見えてくるでしょう

渡辺キャリアアドバイザー

合っている社風を知るのと同じくらい、合わない社風を知ることも大切ですよ。

自分史を作って、自分の過去の出来事に向き合うのもおすすめです。以下の記事を参考にしてみてください。
自分史の作り方がテンプレ付きで早わかり|就活状況別の活用法も伝授

企業の規模別で見る社風の特徴

企業の規模別で見る社風の特徴

  • 【大企業】価値観やルールが細かい・伝統を重んじる
  • 【中小企業】トップの考えや方針が反映されやすい
  • 【ベンチャー企業】新しいことにチャレンジしやすい
  • 【外資系企業】多様な文化や価値観が混在する

渡辺キャリアアドバイザー

社風は、企業の規模によっても異なりやすいんですよ。

佐藤みなと

そうなんですか!?

渡辺キャリアアドバイザー

社員に求めることやトップとの距離など、企業規模によって異なる部分が多いのです。

佐藤みなと

言われてみれば、確かに! それなら自分に合う社風がわかっていれば、企業の規模から応募先企業を絞ることができそうですね。

渡辺キャリアアドバイザー

そうですね! ただ、今から紹介するのはあくまで傾向であり、企業によって社風はそれぞれ違うので、自分の肌で感じることが大切ですよ。

【大企業】価値観やルールが細かい・伝統を重んじる

長い歴史をもつ大企業には、独自の社風や文化があります。会社全体に共通する価値観やルールなどがあるため、個人の意見やアイデアを直接反映するのはなかなか難しいでしょう。そのため、チャレンジ精神の強い人や、新しいアイデアをどんどん提案したい人は、物足りなさを感じてしまう場面が多いかもしれません。

しかし、大企業は規模が大きいだけに、幅広い年代の人が勤めているため、いろいろな人から刺激をもらいながら働きたい人には合っています。企業が受け継いでいる伝統に対して共感を抱く場合もまた、その企業の風習は自分に合っていると言えるでしょう。

渡辺キャリアアドバイザー

大企業の場合、一人で仕事する場面よりも、チームを組んで仕事する場面の方が多いです。これは所属する部署にもよりますが、皆で協力しながら成果を出す社風に憧れている人に適しています。

【中小企業】トップの考えや方針が反映されやすい

中小企業は、トップの考えや方針が社風に反映されやすい傾向にあります。これは、大企業に比べて社員数が少ないため、経営層との距離が近く、経営層の方針が隅々まで浸透しやすい傾向にあるからです。

トップの考え方に共感できる人にとっては、働きやすく仕事へのモチベーションも上がります

渡辺キャリアアドバイザー

経営層と距離が近いということは、裏を返せば「社員の意見がトップに届きやすい」とも言えますね。

【ベンチャー企業】新しいことにチャレンジしやすい

発展途上であるベンチャー企業は、中小企業よりもさらにトップとの距離が近いといった特徴があります。そのため、意見しやすい職場で働きたい人に合っています。

また、実力主義な社風である傾向が強いため、「年齢や勤続年数で昇進・昇給するのは納得できない」「成果を出したらしっかり評価してもらいたい」という人にぴったりです

一方、ベンチャー企業には、細かなマニュアルやルールがないことが多いです。自分で考えて行動できない人にとっては、職場の雰囲気に馴染めず居心地が悪いと感じる可能性が高いです。

佐藤みなと

僕は、チャレンジ精神があるほうなので、ベンチャー企業が向いているのかも!

渡辺キャリアアドバイザー

そうなんですね。ただ、新しいことに挑戦するというのは、失敗がつきものです。勢いだけのチャレンジ精神ではなく、継続的なチャレンジ精神が求められますよ。

ベンチャー企業については以下の記事で詳しく解説しています。興味のある人はこちらも確認してみてくださいね。
マンガでわかる! ベンチャー企業の定義や向いている人の特徴

【外資系企業】多様な文化や価値観が混在する

外資系企業では、出身国が異なる人々が働いているため、さまざまな文化や価値観が混在しています。日本人にとっては考えられないような価値観でも、柔軟に受け入れることができなければ、社内で衝突し、孤立してしまう可能性があるでしょう。

また、外資系企業は個人を重んじている傾向にあるため、成績が良い人ほど評価されます。入社したばかりの新入社員も即戦力として見られ、成果を求められることが多いです。外資系企業は、「実力主義の職場で働きたい」「自己主張しやすい職場環境に憧れる」という人に合っています。

渡辺キャリアアドバイザー

外資系企業は、業務の進め方に細かいルールなどがなく、社員が一番良いと思うやり方で進めていることが多いです。そのため、自分で考えて行動できる能力も、外資系企業で働く人には必要になるでしょう。

社風を見極めるための5つのチェック方法

佐藤みなと

自分に合う社風がわかったとしても、企業の社風を見誤れば、働きづらいと感じてしまいますよね? 企業から「我が社の社風は〇〇です!」と発信してくれていればわかりやすいんですけど……。

渡辺キャリアアドバイザー

社風は社員一人ひとりが感じている空気感なので、人によって違いますからね。実際に働いてみないとわからない、というのが本音です。

佐藤みなと

それじゃ、志望する前から明確な社風を知ることはできないんですか!?

渡辺キャリアアドバイザー

そんなことはありませんよ。それでは、企業の社風を見極める方法を紹介しましょう。

①企業のWebサイトをチェックする

企業のWebサイトには、企業理念や会社方針、経営者の言葉などが記載されているものです。そこからは、会社が大切にしていることを見出せます。

たとえば、「お客様を第一に」という会社方針を立てているのであれば、会社全体でお客様ファーストを意識しているはずです。お客様目線で物事を考えなければいけないため、相手のことを考えて行動できる社員が多いでしょう

渡辺キャリアアドバイザー

企業のWebサイト以外にも、採用案内にある「求める人材」の欄から、その企業の社風を探り当てることができます。

佐藤みなと

へぇ〜。

渡辺キャリアアドバイザー

たとえば、求める人材に「自分で考えて行動できる人」と記載されていれば、「個人の能力を重視している社風」「挑戦しやすい社風」である可能性があります。

②社員の口コミをチェックする

インターネットで「企業名×社員の口コミ」で検索すると、実際に働いている・働いていた人の口コミが見れるはずです。口コミには職場の雰囲気や会社方針などが書かれていることが多いため、社風を見極めるのに有効です。

ただし、口コミは誰が投稿したのか基本的にわからないため、鵜呑みにするのはよくありません。なかには、数年前に投稿された古い口コミもあるでしょう。複数の口コミを参考にして、正しいと思われる情報を収集するようにしましょう。

渡辺キャリアアドバイザー

設立したばかりの会社は難しいかもしれませんが、中小企業以上であれば、だいたいの企業は口コミが投稿されているものですよ。

③会社説明会や面接で質問する

会社説明会や面接では、質疑応答の時間が設けられていることがほとんどです。「何か質問はありますか?」と聞かれたら、「御社の社風を教えてください 」と質問してみましょう。少し濁したい場合は「会社の方針で大切にしていることは何ですか?」「将来のビジョンは何ですか?」と聞いてみると良いでしょう。

とくに会社説明会は、自社を知ってもらうことを目的に開催するので、丁寧に回答してもらえる可能性が高いです。また、志望企業を選んでいる段階から参加できるので、面接後に「社風が合っていないかも……」と後悔するリスクを減らせます。

渡辺キャリアアドバイザー

また、積極的に質問をすることで、「自社に興味があるんだ」と好印象を持ってもらえる可能性も高まります。

面接での逆質問の仕方は以下の記事で解説しています。
質問例18選|効果的な一次面接の逆質問は4ステップで考えられる!

④インターンシップに参加する

インターンシップに参加することで、社員と一緒に仕事ができます。話を聞いたり情報を収集したりするのとは違い、インターンなら社風を直接感じることができるでしょう。社風を把握するのに最も確実な方法と言えます

また、インターンへの参加は、会社説明会よりも深く企業のことを理解できるうえ、採用担当者へのアピールにもつながります。

渡辺キャリアアドバイザー

インターンにはいくつか種類がありますが、社風を見極めたいのであれば長期のものに参加するのがおすすめです。

インターンについて詳しく知りたい人は以下の記事を確認してみてください。
インターンとは? 意味・特徴・時期・準備・すべきことを一挙解説!

⑤人材サービス会社で情報収集する

人材サービス会社は、企業ごとに担当者がついているケースが多く、内部事情まで把握していることも珍しくありません。そのため、人材サービスを通して、企業の社風やビジョンを聞いてみるのも一つの方法です。

渡辺キャリアアドバイザー

誰かに聞くという意味では、OB・OG訪問をするのもおすすめです。その企業で働いている先輩に話を聞けるので、さまざまな情報を得られるでしょう。

OB・OG訪問の仕方や質問例は以下の記事で紹介しているので、事前にチェックしておきましょう。
質問例80選|OB・OG訪問の質問で就活の心配事を一掃しよう!

キャリアアドバイザーコメント

1つの方法だけで社風を判断するのは不十分! さまざまな角度から見極めよう

みなさんにとって最も身近なチェック方法は、企業のWebサイトをチェックする方法だと思いますが、しっかりと社風を見極めるためには、その1つの方法だけで判断するのでは不十分です。

なぜなら、Webサイトの情報は、あくまであなた以外の他の誰かが主観的に表現しているからです。あなたにとって合うか合わないかを判断するには、実体験から得た情報をしっかりと蓄積していきましょう。

たとえば、企業の仕事を疑似体験できるインターンや、実際にその企業で働く先輩に話を伺うOB・OG訪問などで得られた情報は特に有効です。

インターンもOB・OG訪問も、行動に移すまでは少しハードルが高く感じる方もいるかもしれませんが、就活を終えた先輩方も口を揃えて「活用して良かった!」と感じている方法ですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

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社風は志望動機にできる? 難しいと言われる3つの理由

社風が志望動機になりにくい理由のマンガ

佐藤みなと

「御社の社風が自分に合っていると思い、志望しました」これは志望動機としてOKですか?

渡辺キャリアアドバイザー

う〜ん……。実は、社風を志望動機にするのは、あまりおすすめできないんです。

佐藤みなと

何でですか!?

渡辺キャリアアドバイザー

いくつか理由があるので、一緒に見ていきましょう。

①明確な根拠がないことが多い

社風は社員一人ひとりが感じている空気感であるため、正解がないのが実情です。また、異動や退職などにより、人員が変わり一変することもあります。数ヵ月前までは「アットホームな社風」だったのに、今では「実績至上主義でシビアな社風」になる可能性だってあるのです。

志望動機で「御社の社風が自分に合っていると思うから」と言われても根拠が薄く、説得力に欠けます。企業側に入社意欲を伝えられない可能性が高いのです。

渡辺キャリアアドバイザー

もし、面接官が思っている社風と異なった場合、「自社のことをわかっていない」と思われ、印象を悪くしてしまう可能性もあるでしょう。

②働いている姿がイメージしにくい

企業が志望動機を見るときは、自社で働いたらどのように活躍できるのかを想像しながらチェックしています。たとえば、仕事内容に魅力を感じたといった志望動機なら、向上心をもって活躍してくれるだろうと期待を寄せるでしょう。

しかし、社風を志望動機にされると、入社後の姿がイメージしにくくなります。「アットホームな社風に憧れて志望しました」と言われても、働いている姿は想像しにくいです。

渡辺キャリアアドバイザー

志望動機では、長期的な働き方をイメージさせることが重要です。社風は変わりやすいので、イメージしにくいのも無理はありません。

③他の就活生と被りやすい

実は、社風を志望動機にする就活生は意外と多いものです。ただ、根拠もなく「社風が自分と合いそう」と伝えても、志望動機としては弱く、インパクトも薄くなります。

とくに、書類選考時には多くの履歴書のなかから選ばなければならないため、志望動機が弱いのはかなり不利です。社風を志望動機にするなら、他の就活生よりもワンランク上の内容にする必要があります

佐藤みなと

ワンランク上とは?

渡辺キャリアアドバイザー

なぜその社風がマッチすると思うのか、その社風の企業ではどんな活躍ができそうかなど、根拠を入れたり具体性のある内容にしたりすると良いでしょう。

キャリアアドバイザーコメント

テッ ター スェ

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社風はプラスアルファのアピールとして伝えるのがおすすめ!

志望度が上がる大きなポイントのひとつが、「社風が合うと感じたから」であることは、とても共感できますが、それを具体的な根拠を示して面接官に伝えるのは実は難しいのです。

キャリアアドバイザーとして、模擬面接官を担当することもありますが「社風について共感した」という内容の志望動機だと、「社風は入社後の配属先やかかわる社員によっても違いがあるもの。入社後にギャップを感じてしまわないだろうか」と少し不安になります。

面接の場面では、より短い時間で的確に伝えられる理由を話せるようにしましょう。たとえば、具体的な事業内容・仕事内容への興味や、その仕事のなかで自分の特徴がどう活かせそうかなど、入社後の活躍のイメージをアピールできる要素を内容に加えることが大切です。

その上で、プラスアルファとして、社風も自分に合っていると感じた、という伝え方をするとより説得力のある志望動機になりますよ。

社風を志望動機にするメリット

社風を志望動機にするメリットについての画像

渡辺キャリアアドバイザー

リスクはありますが、社風を志望動機にするメリットもあるんですよ。

佐藤みなと

そうなんですか!?

渡辺キャリアアドバイザー

2つのメリットを紹介しますね。

①同業他社と差別化できる

同業他社と差別化したいとき、社風を使うのが有効です。

たとえば、面接のときに「保険業界のなかでも、なぜ自社に入社しようと思ったのですか?」と質問されたとしましょう。同じ業界の企業で仕事内容が似ていても、社風は企業によって異なるものです。「御社だからこそ入社したい」といった入社意欲をしっかりアピールできます。

渡辺キャリアアドバイザー

解説した社風の見極め方を参考にして、面接官が思う「社風」と自分が思うその企業の「社風」がなるべく合致するようにして、伝えられると良いですね!

②企業理解が深いことをアピールできる

本来であれば、社外の人が社風を把握するのは難しいものです。社風を理解して志望動機にすれば、その企業についてよく理解できていると判断してもらえるでしょう

企業説明会やインターン、OB・OG訪問などを通して社風をしっかり捉えられている場合、社風を志望動機に盛り込むことで企業理解が深いことをアピールできます。

渡辺キャリアアドバイザー

採用担当者からすれば、企業理解が深い人はしっかりリサーチできているという印象をもちます。私が採用担当者なら、そういった人と一緒に働きたいと思いますね。

キャリアアドバイザーコメント

志望先企業の社風だからこそ自分が活躍できることをアピールしよう

社風を志望動機に盛り込むのであれば、「◯◯な社風に共感しました」という伝え方ではなく、自己分析で見えてきた自分の特徴と上手く絡めてアピールしましょう。必要な要素は以下の2つです。

①自分のどんな強みや特徴が、企業の社風にマッチしていると思うのか
②マッチしているからこそどのように活躍できると考えているのか

この2つを明確に示すことができれば、面接官もあなたの入社後の活躍を具体的に想像することができます。企業は面接を通して、会社で活躍できる人材を探しているんだ、という目線を常に持って考えてみましょう。

魅力的な志望動機を作る方法は以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
例文11個|面接に受かる志望動機は 「自己分析×企業研究」で完成

早期離職を防ぐ! 自分に向かない職業がわかる適職診断

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社風を志望動機に盛り込むときの注意点

佐藤みなと

メリットを聞くと、社風を志望動機にするか迷いますね。

渡辺キャリアアドバイザー

もし志望動機に盛り込むのであれば、以下2つの注意点を押さえておく必要があります。

社風を志望動機に盛り込むときの注意点

  • 注意点①「社風が良いから」だけでは弱い
  • 注意点②「社風に合うから」は受け身の印象を与える

注意点①「社風が良いから」だけでは弱い

社風だけでは、志望動機として不十分です。似たような社風をもつ企業はたくさんあるため、「その社風でさえあれば、自社でなくても良いのでは?」といった印象をもたれる可能性もあります。社風以外の理由とかけ合わせるなど、伝え方を工夫することで、効果的な志望動機を作成できます。

また、採用担当者は「活躍できそうな人材か」「一緒に働きたいか」といった目線で学生を見ているものです。そのため、社風を志望動機に盛り込む場合は、「その社風があることで自分はどのようなことで活躍・貢献ができるのか」を具体的にアピールすることが重要です

渡辺キャリアアドバイザー

志望動機は「自社だからこそ志望した」という理由を明確にすることがポイントですよ。

注意点②「社風が合うから」は受け身の印象を与える

「社風が合うから」といった志望動機は、相手に受け身の印象を与えてしまいます。採用担当者が「将来的に活躍できそうな人材かどうか」と考えたとき、難しいと判断される可能性が高くなります。

志望動機を作成するときは、社風を知ったうえで「どのようなところに共感したのか」「自分は何ができるのか」を伝えることが重要です。ここまで伝えられると、採用担当者からしっかり評価されるでしょう。

渡辺キャリアアドバイザー

社風を志望動機にすると、「なんとなくで選んだ」といった印象をもたれがちです。社風にこだわる理由を伝えることで、明確な軸があって志望してくれたという印象に変えられるでしょう。

キャリアアドバイザーコメント

社風を志望動機に盛り込むときの注意点を紹介!

志望動機に社風を盛り込む際の注意点は、「できる限り具体的なエピソードを交えること」です。

具体的なエピソードを書くときに、情報源としてぜひ使ってほしいのが、インターンやOB・OG訪問で出会った社員から聞いたエピソードです。

やはり面接官の目線で考えると、Webサイトで見た情報より、遥かに信ぴょう性が高く見えるのはもちろん、複数の方法を使って情報収集をする姿勢から、熱意をより感じることもできます。模擬面接官をおこなっている際も、具体的なエピソードを盛り込んだ学生の話は聞いていて飽きないですし、他の学生との差別化に確実になっているなと感じます。

そして、どのような点が自分にとって魅力的だと感じたのかを、自分の言葉で伝えることもお忘れなく!

社風を盛り込んだ志望動機の例文3選

佐藤みなと

志望動機に社風を盛り込みたいけれど、僕には難しそうです。

渡辺キャリアアドバイザー

そんなことありませんよ。ポイントと注意点さえ押さえておけば、効果的な志望動機を作成できます。

佐藤みなと

そうですかね……。なんとなくイメージが湧かなくて。

渡辺キャリアアドバイザー

それなら例文をいくつか紹介しましょう。イメージが湧いて、案外スラスラと書けるかもしれませんよ。

社風が「風通しが良い」場合の例文

「風通しが良い」には、「上司と部下の関係性がフラット」や「意見交換が活発」など、さまざまな意味合いがあります。どのような意味での「風通しが良い」なのか、しっかり伝えられるようにしましょう。

例文

貴社を志望した理由は、風通しが良いという社風に魅力を感じたからです。私は大学でバスケ部に所属していました。先輩後輩関係なく意見交換することで、まとまりのあるチームを作れたと思います。

貴社の会社説明会に参加した際には、担当者の方から年齢や立場に関係なく意見を出し合える環境になっていると伺いました。周囲の意見を聞きながら自分の考えも発信できる職場は、私にとってとても魅力的です。入社後は、部活動の経験を活かし、チームを良い方向へと引っ張っていける存在になりたいです。

渡辺キャリアアドバイザー

なぜ、風通しが良い社風に魅力を感じたのか、しっかり理由を説明しています。入社後の意欲も伝わりますね。

社風が「若手が活躍できる」場合の例文

仕事への意欲をアピールしたいときには、「若手が活躍できる社風に魅力を感じた」と伝えることは効果的です。マネージャーやリーダーの年齢層が比較的若い企業を志望するときに使えるでしょう。

例文

貴社の挑戦しやすい社風に魅力を感じました。私は5年目までにプロジェクトを立ち上げて、チームリーダーになりたいという目標があります。

貴社は若手が活躍できるとお聞きしたので、営業から事務作業、マーケティングまで、さまざまな仕事に積極的に取り組みたいと考えています。

渡辺キャリアアドバイザー

明確な目標を提示したうえで、若手が活躍できる社風がある企業で、どのように働きたいのかを明確にした例文です。

社風が「実力主義」の場合の例文

実力で評価される企業は、ベンチャー企業やスタートアップ企業などでよく見られます。近年は、年功序列制度を撤廃している企業も増えつつあるため、「なぜ実力主義の社風をもつ企業のなかでも、自社を選んだのか」。ここを明確にすることが重要です。

例文

私が貴社を志望する理由は2つあります。1つは地域密着型の企業であることです。私は生まれも育ちも〇〇で、小さい頃から地元に貢献したいという気持ちがありました。地域の情報を発信し、全国に魅力を伝えたいです。

2つ目は、実力主義の社風に強く惹かれているからです。年齢や勤続年数にかかわらず、成果を正当に評価していただける環境でこそ、自分の強みを最大限に発揮し、会社に貢献できると考えております。

貴社の説明会で人事の方から、成績や評価で昇給・昇進が決まるというお話を伺い、とても共感しました。私もそうした環境下で、高いモチベーションを維持しながら働きたいです。

渡辺キャリアアドバイザー

社風だけでなく、他の理由も盛り込んだ例文です。「貴社だからこそ志望した」という熱意をうまく伝えられています。

志望動機は長さを指定されることがあります。以下の記事では、面接で志望動機の長さを自在に操るテクニックを紹介しています。
面接で志望動機の長さを自在に操る極秘テクニック|例文5選

社風を理解して応募先企業を選ぼう!

渡辺キャリアアドバイザー

社風について解説してきましたが、いかがでしたか? 社風は良し悪しではなく、自分に合っているかどうかで選ぶことがとても重要です。

佐藤みなと

はい! 渡辺さんから教えてもらう前は、社風が良い企業は働きやすいと思い込んでいました。でも、社風が良いと評判の企業でも、自分に合っているとは限らないんですね。

渡辺キャリアアドバイザー

そうですね! だからこそ、さまざまな角度から情報収集をして、社風を見極めることが大切ですよ。

佐藤みなと

志望動機に社風を盛り込んでみようと思います! ポイントと注意点を守って、周りの就活生に差をつけます。

渡辺キャリアアドバイザー

佐藤さんなら大丈夫! 頑張ってください!

記事の編集責任者 小山内 隆

アクセス就活PLUSを運営するアクセス通信(現アクセスネクステージ)に新卒入社。就職サイト「アクセス就活」の立ち上げや、関西支社の営業責任者を経て、名古屋支社の責任者として立ち上げを担う。人事採用支援のほか、就活相談や就活講座の講師などキャリアアドバイザー職を経験した後、2017年に同社役員。現職は採用アウトソーシング(RPO)事業の担当執行役員 > メッセージを読む

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