最終面接の逆質問は合否の分岐点? 企業の狙いを理解しよう

佐藤みなと
やっと、次が最終面接です! もうほぼ内定は間違いないですよね!

渡辺キャリアアドバイザー
おっと、それは要注意! 最終面接まで通過したからといって、100%内定というわけではありません!

佐藤みなと
え!? では、どのような準備をすればいいのでしょうか?

渡辺キャリアアドバイザー
とくに重要なのが「逆質問の準備」です! 質問例も紹介するので、私と一緒に最終面接の逆質問を準備していきましょう!
こちらの記事では面接必勝マニュアルとしてさまざまな練習方法をまとめています。参考にしてみてくださいね。
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まずは確認! 最終面接は今までの面接とは違う!

違い①面接官は経営者層

最終面接と今までの面接で、最も大きな違いは「面接官の役職」といえるでしょう。最終面接は、内定を出すかそれとも不採用か、最終判断をする場です。そのため、企業の中でも会社の経営にかかわっている、社長や取締役などの経営層が面接を担当することが多いです。

渡辺キャリアアドバイザー
面接前にはあらかじめ、役員の名前や経歴をホームページ(HP)などでチェックできるといいですね。
最終面接は経営層が担当することが多いです。社長面接の対策方法については以下で解説しています。
頻出質問10選! 社長面接を突破する秘訣をマンガ付きで徹底解説
違い②主な質問は「志望理由」や「将来のビジョン」

佐藤みなと
自己PRやガクチカなどは聞かれないのですか?

渡辺キャリアアドバイザー
もちろん企業によっては聞かれることはありますが、志望理由や将来のビジョンなどの「未来に関する質問」を聞かれることが多いですね!
入社意欲や熱意、自社との適性を経営者層が直接判断するために、「志望理由」や「将来のビジョン」に関する質問がとくに重要視されています。
自己PRやガクチカでアピールできる、自身のスキルや今までの経験については、一次面接や二次面接を通過した時点で、ある程度認められています。そのため、最終面接では学生の人柄や価値観、将来のビジョンが自社に適しているのかを確認する場になるでしょう。

渡辺キャリアアドバイザー
今まで何人もの学生を見てきた経営者層に「この学生は自社に適している!」と判断してもらうためには、今までの選考以上に志望理由や将来のビジョンを具体的に語れる必要がありますね!
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見る最終面接では「未来に関する質問」の準備が大切!
最終面接では、「入社後、挑戦したいことはありますか」「我が社が抱えている課題について取り組みたいことはありますか」といった質問もよくあります。
どちらも入社後に自分が働く姿を具体的にイメージしていなければ答えることができません。
企業がどのような商品やサービスを取り扱っており、何が強みで、現在どういった課題を抱えているかというのは、ホームページや経営者のインタビューなどを調べればわかります。
こうした質問に端的に答えられる学生に対して企業は「社会人として働く準備ができている」という印象を受けますし、学生の入社したい気持ちを強く感じるでしょう。
違い③評価基準は入社意欲と企業との適性

質問内容が違うように、最終面接を通過するための評価基準も今までの面接と異なります。
入社意欲や企業との適性をアピールするためには、相手が納得する志望動機と企業理解へのアピールが必要になります。 ESに書いた内容を話すだけでなく、面接用により具体的な内容を用意しましょう。

渡辺キャリアアドバイザー
最終面接ならではの準備が必要だということがわかりますね!
最終面接で企業が逆質問をもとめる3つの理由とは?

佐藤みなと
うーん……。最終面接と今までの面接の違いはわかったのですが、そもそもなぜ企業は逆質問をもとめるのでしょうか?

渡辺キャリアアドバイザー
いい質問ですね! 一緒に確認していきましょう!
自社に対する入社意欲を再確認するため

佐藤みなと
企業は今までの面接で、学生の入社意思を十分確認できているのではないでしょうか?

渡辺キャリアアドバイザー
確かにそうですね! ただ、就活が進むにつれて学生も複数の企業の選考を受けていくので、企業の志望度も変化します。なので逆質問を通じて、学生の入社意思を再確認する狙いがあるのです。
企業に興味がある、またはアピールをしたいという狙いがなければ、逆質問は生まれないでしょう。そのため、企業は逆質問の機会を通じて学生の入社意思の確認をしたいと考えています。
入社までに必要な準備や配属、今後の経営方針についてなどの質問ができれば、入社意思をアピールすることができるでしょう。
学生の質問力を確かめるため

佐藤みなと
経営者の方々への逆質問は、難しい質問がいいのかな。どんな質問にしようかな。

渡辺キャリアアドバイザー
まさに、企業の狙いの1つがそこにあります! 「質問力」があるかどうかも、この逆質問では見られているのですよ!
自分よりも年上の相手、また初対面の相手に対して、しっかりと意図のある質問ができる「質問力」も、最終面接の逆質問では評価されています。
社会人として質問力は必須スキルの一つです。上司や顧客に対して、疑問点を的確に聞くことで、仕事上でのコミュニケーションがより円滑になります。最終面接の場でも、この質問量を逆質問を通じてアピールできるようにしましょう。
入社前に学生の疑問を解消するため

渡辺キャリアアドバイザー
内定を出す前に、逆質問で事前に学生の疑問を解消する狙いもあります!

佐藤みなと
確かに学生も企業を選ぶ立場ですから、不明点や不安な点をなくしてから入社したいですよね!
入社後のミスマッチを防ぐためにも、企業は入社前に学生が抱く不明点や不安に感じている点を解消したいと考えています。そのため、経営者層がいる最終面接の場で、学生からの質問に答え、内定を考えてもらうという狙いもあります。
ただし、疑問を解消する機会ですが、あくまで選考中なので、逆質問を通じて面接官が不快に感じてしまわないかを考えてから、質問をするようにしましょう。

渡辺キャリアアドバイザー
年収や福利厚生に関する質問は、最終面接で経営者層に聞くべき質問ではないため、控えたほうがいいでしょう!
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る最終面接が雑談形式の企業もある!
企業によっては、最終面接が雑談形式の場合もあります。雑談形式とは、比較的カジュアルな雰囲気でおこなう、面接官との会話が主になる面接の形式を指します。
最終面接では学生が本当にその企業にマッチするのかどうかという人間性や熱意といった部分を中心的に見極めます。そのため定型的な質問よりも雑談形式の方が、学生の人間性をより深く感じることができるため、企業によっては雑談形式を取り入れているケースもあります。
逆質問は話の流れの中で問われることが多いので、このタイミングでということは一概には言えませんが、傾向としては話の途中や終盤に聞かれることが多いでしょう。ほとんどは「何か聞いておきたいことはありませんか」「質問したいことがあればどうぞ」などと促されるので、その後に質問しましょう。
39点以下は要注意!面接を受ける前に面接力を測定しよう!
自分の面接にどんな課題があるのか気になりませんか。面接の結果が悪くても、人事に原因を聞くことはできないので、どうやって対策したらいいかわかりませんよね。
そんな時は、「面接力診断」を使うのがおすすめです。面接力診断を使えば、簡単な質問に答えるだけで面接における自分の弱みを知り、その対策を解説付きで把握できます。
そうすればあなただけの対策を知れるので、面接官からも高評価を得られるようになります。診断は無料で使えるので、今すぐ活用して面接の不安を解消しましょう。
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今までの逆質問ではNG? 最終面接は「企業の全体像」について聞こう


渡辺キャリアアドバイザー
最終面接では経営者層に質問をする意識を持って逆質問の内容を考える必要があります。

佐藤みなと
確かに社員の雰囲気など、今までの面接でしてきた逆質問を経営者層にするのは、もったいないですね。

渡辺キャリアアドバイザー
そうですね! 最終面接ではせっかく経営者層に直接質問をできる機会なので、「企業の全体像」について聞けると良いでしょう!
最終面接の逆質問は、今までの面接とは異なる質問内容を準備しましょう。最終面接と今までの面接との一番の違いは、面接官が経営者層であるということです。そのため、逆質問は経営者層に質問をしても不適切ではない内容を考える必要があります。
最終面接の逆質問では、「企業の全体像」を問うような内容をおすすめします。面接官である経営者層は企業経営に関する現状や今後の展望について、誰よりも詳しく知っています。一方で、現場の雰囲気などの質問に対しては、一次面接や二次面接の面接官の方が詳しく知っているでしょう。
企業の全体像を問う逆質問例
- 「〇〇サービスに関して、今後の経営方針についてご教授いただきたいです」
- 「〇〇さんから見て、ここ数年の自社の成長の要因はどのような点だと思いますか?」
- 「〇〇という社訓を拝見しました。〇〇さんはこの社訓を体現するために、どのような行動を社員にもとめますか?」

渡辺キャリアアドバイザー
相手が答えやすい質問をすることも、逆質問をする時に意識すべきポイントですね!
事前準備! 最終面接の逆質問を用意する4つの方法


渡辺キャリアアドバイザー
最終面接の逆質問の特徴についてはわかりましたか?

佐藤みなと
はい! 「経営者層に質問をする」という意識を持つということですよね!

渡辺キャリアアドバイザー
その通り! では次のステップとして、実際に逆質問を作成するための準備方法を紹介します!
最終面接で面接官に刺さる質問をするためには、事前準備が必要不可欠です。逆質問を準備するための4つの方法を解説するので、ぜひ参考にしてみてください!
①今までの面接で話した内容を書き出す
一次面接や二次面接にて面接官と話した内容に関して、深掘りするような逆質問をするのもおすすめです。そのためには、今までの面接でどのような会話を面接官としたのか、面接官から得た情報を思い出す必要があります。
おすすめの方法としては、一次面接からすべての面接で自分や面接官が話した内容だけでなく、今までの逆質問などすべてをノートなどに書き出すことです。ぜひ実践してみてください。

渡辺キャリアアドバイザー
今までの面接の振り返りにもなりますし、書き出すことで新たな疑問なども生まれたりしますよ!
②IR情報・プレスリリースを確認する
企業の経営方針やサービスに関する逆質問を考える場合は、企業のIR情報やプレスリリースから、企業の売り上げや事業内容の確認、または最近の活動内容を確認することができます。
IR情報
企業が株主や投資家向けに提示している活動情報。財務情報、経営方針、社長メッセージなどが含まれている。
プレスリリース
新サービスや新商品、新規事業、経営・人事などの企業情報などを、資料や文章でまとめたもの。企業のホームページなどで確認できる。
企業の財務情報や最新の情報を踏まえたうえで、質問することで企業に対して強い興味を持っていることをアピールすることができます。しっかりと調べ、自分の意見も持ったうえで質問できると良いでしょう。

渡辺キャリアアドバイザー
最終面接は経営者層が面接官なので、経営方針などに関する質問をおこなうことは適しているといえますね!
③入社後の目標を考える
入社後の目標から将来ありたい姿を考え、逆質問を作成する方法もあります。自分が携わりたい業務や将来のビジョンから逆算をして、その姿になるためにはどのような行動を取れば良いのかを逆質問で聞いてみましょう。
例
「〇〇サービスに将来的にかかわりたいと考えているのですが、具体的にどのようなキャリアを積めば将来的に携わることができるでしょうか」

渡辺キャリアアドバイザー
経営者層はさまざまなキャリアを積んで、現在の役職に就いています。人生の先輩である経営者層に対して、企業内でのキャリアアップの方法について聞いてみましょう!
④他社との違いを比較する
他社との違いを自分なりに比較、分析をおこない、疑問点を見つけて、逆質問で聞くという方法もおすすめです。
競合他社との違いを自分なりに考えたうえで、「自分は〇〇だと考えるのですが、〇〇さんはどのようにお考えですか?」と聞いてみましょう。企業分析のアピールにもつながりますし、入社に対する熱意を伝えることもできます。

渡辺キャリアアドバイザー
深く考えられていない中途半端な質問は「その場しのぎの質問」と捉えられ、逆効果になってしまう恐れがあります。必ず徹底的に企業分析をしてから、臨むようにしましょう!
最終面接での逆質問のレベルを上げるコツをこっそり紹介

佐藤みなと
最終面接用の逆質問の準備方法は理解できました!

渡辺キャリアアドバイザー
良かったです! では、ここからは逆質問のレベルを上げるコツを伝授していきます!
コツ①自分の考えを付け加えて質問をする

渡辺キャリアアドバイザー
最終面接で経営者層に質問をする時は「自分の考え」を付け加えることをおすすめします!

佐藤みなと
どうして付け加えると好印象につながるのでしょうか?

渡辺キャリアアドバイザー
質問された側からすると「なんで聞きたいんだろう?」と疑問に感じることもあります。あらかじめ自分の意見を付け加えることが重要なのです!
最終面接の逆質問では経営者層である面接官に対して、企業の事業方針や他社との比較などを聞くこともあるでしょう。そのような場合は、「自分は〇〇と考えるのですが……」と意見を付け加えることで、企業分析の深さや入社に対する真剣度合をアピールすることができます。
質問例
「御社の〇〇サービスについて競合他社と比較した際に強みはどのような点にあるとお考えでしょうか。私は個人としては、御社の〇〇な点が強みだと考えています」
コツ②企業の最新情報に関して質問をする

渡辺キャリアアドバイザー
最新情報に関する質問をおこなうことで、情報取集力や企業への関心の高さをアピールすることができますよ!

佐藤みなと
最新情報はどこで得ることができるのですか?

渡辺キャリアアドバイザー
企業のホームページにあるプレスリリース欄を確認してみましょう!
企業の新しい商品やサービスの情報、事業方針、就任情報などは、企業のプレスリリースから確認することができます。逆質問にて最新情報に関する質問をおこなうことができれば、「日頃から自社の情報をチェックしてくれているのだな」と高評価を得ることができますね。
質問例
「先日、御社の新しい〇〇サービスのプレスリリースを拝見しました。個人的にとても魅力的なサービスだと感じましたが、今後このような〇〇をターゲットとしたサービスに注力されていくのでしょうか?」
コツ③回答に対して深掘りできる質問をする

渡辺キャリアアドバイザー
逆質問は一問一答で終わらせるのではなく、回答に対してさらに質問を重ねることもおすすめです!

佐藤みなと
面接官の回答に対して、さらに深掘りするということですか?

渡辺キャリアアドバイザー
その通り! 面接はあくまで会話をする場なので、回答に対してさらに質問を重ねることでもう一段階深掘りできると好印象につながるでしょう!
面接は経営者層と会話をする貴重な機会なので、逆質問を一問一答で終わらせてしまうのはとてももったいないでしょう。回答に対して、深掘りすることができる質問をすることをおすすめします。
回答に対してさらに質問を重ねることで、面接官は「ちゃんと理解しようとしている」という印象を受けるだけでなく、企業に対し、質問力やコミュニケーション力、企業に対する興味関心を持っていることをアピールできるでしょう。
質問例
「ご回答をいただきありがとうございます。〇〇とおっしゃっていましたが、今後の注力事業の一つになってくるということでしょうか?」
「私の理解が足らず大変恐縮でございますが、ご回答いただきました〇〇について、どのような意味なのかご教示いただきたいです」
キャリアアドバイザーコメント
若林 真穂
プロフィールを見る経営者層と話すときには「〇〇」を意識して話そう!
失敗してはいけないと思うあまり過度に丁寧になるより、臆することなく堂々と、多少大胆に自分を表現する方が経営者層にはむしろ好印象を与えることがあります。
経営者層の人たちは、社会でさまざまな人たちと接している経験がありますから、もし学生が自分をよく見せようと何かを偽ったとしてもほとんど見抜いてしまいます。
そのような経営者層相手には、言葉遣いなど基本的なマナーを守ったうえですが、小さくまとまっているより、多少荒削りでも元気の良さや熱意など将来性を感じさせる部分を大胆にアピールした方が、心動かされることが多いのです。
重厚な雰囲気に飲み込まれそうになりますが、堂々とアピールすることを意識しましょう。
要注意! 最終面接の逆質問で気を付けたい4つの注意点


佐藤みなと
逆質問をする時の注意点などはありますか?

渡辺キャリアアドバイザー
良い質問ですね! 大きく分けて4つあります!

佐藤みなと
逆質問の対策をするためにもぜひ教えていただきたいです!
「特にありません」は絶対にNG!

渡辺キャリアアドバイザー
基本的に逆質問の機会をもらった場合は、少なくとも1問は質問するようにしましょう!

佐藤みなと
どうしてですか?

渡辺キャリアアドバイザー
せっかくの機会にもかかわらず質問がない場合、「自社に興味がない」または「アピールする気がない」と受け取られてしまう可能性があるからです!
逆質問にて「特にありません」と、質問をしないということは控えるようにしましょう。逆質問は最終面接において、重要なアピールをする機会なので、その機会を捨ててしまうのはもったいないですね。
逆質問で質問内容が思いつかないことを防ぐためにも、事前に3〜5個程度の質問は用意しておきましょう。
調べてわかることは聞かない

渡辺キャリアアドバイザー
企業方針やサービス内容など、調べてわかるような質問をするのもNGです!

佐藤みなと
調べてわかることを質問してしまうと、企業分析をしていないと思われてしまいますね……!
逆質問では自分で調べられるような内容を質問することは控えるようにしましょう。
自分で調べられることを、わざわざ最終面接で質問するのは時間がもったいないです。ちゃんと企業分析をしていないということで、入社意欲が低いと考えられてしまうきっかけになりかねませんね。

渡辺キャリアアドバイザー
最終面接を受ける前には、役員名、事業内容、主力事業などの基本情報は押さえておきましょう。
YES/NOで回答できる質問は控える

渡辺キャリアアドバイザー
面接は面接官と学生が会話をする場ですから、逆質問では話が広がりやすい質問をするほうがいいですね!

佐藤みなと
確かに、自分が面接官だったとして学生から一問一答のような質問をされると困ってしまうかもしれません。

渡辺キャリアアドバイザー
そうですよね。自分が面接官になったつもりで、どのような逆質問をされると話しやすいのかを考えてみるのも対策の一つですね!
最終面接の逆質問を考える時は、回答が一問一答になってしまわないかを意識するようにしましょう。一問一答のような逆質問ばかりを聞いてしまうと、最悪の場合、質問力やコミュニケーション力が足りないと評価される可能性もあります。
一問一答になってしまう質問例
「配属後は基本的にはリモートワークでしょうか?」
「二次面接にて〇〇とお伺いしたのですが、お間違いないでしょうか」

渡辺キャリアアドバイザー
会話を広げるためのきっかけになるような、逆質問ができると良いですね!
回答に対してしっかりと返答をする

渡辺キャリアアドバイザー
逆質問をした後に、回答に対してしっかりと返答をすることも大切ですね!
逆質問の回答に対して、しっかりと返答をしなければ、そっけない印象を相手に与えてしまうでしょう。回答をもらった場合は、「〇〇について理解が深まりました。ありがとうございます」などと、返答できるようにしましょう。
返答に困らないためには、事前に逆質問を考えた際にどのような回答が想定されるのかをある程度予想しておくと良いでしょう。回答をある程度想定できれいれば、返答に困らないだけでなく、回答に対して重ねて質問をすることができますね。
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見る面接官が複数人いる時の逆質問は相手を指定しないで質問するのが吉!
「特にこの人に聞いてみたい」という質問でなければ、面接官を指定して質問するのは個人的にはあまりおすすめしません。理由としては2つあります。
1つは、学生の質問に対して誰が答えるかは企業側が決めることだからです。もう1つは、最終面接という緊張した状況では、面接官の名前を言い間違えることもあるからです。
相手の名前を言い間違えるということは、ほかの言葉遣いを間違えることとは意味が異なります。言わなくて済むような質問ができるのであればその方が安全でしょう。
基本的には面接官が複数いる場合の逆質問だとしても「何か質問はありますか」と促してくれた相手をみて質問すれば問題ありません。ただし、最初から最後までずっとその面接官1人だけを凝視するのではなく、1〜2度ほどほかの人にも目を配ることができるとより印象がいいでしょう。
【逆質問35選】最終面接でおすすめの逆質問一覧を紹介

佐藤みなと
逆質問を考えるためにも、どのような質問があるのか教えていただきたいです!

渡辺キャリアアドバイザー
わかりました! それぞれの内容別に質問例を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!

佐藤みなと
ありがとうございます!
「企業理念」について

渡辺キャリアアドバイザー
面接官である経営者層は「企業理念を作る人たち」なので、最終面接の逆質問としては適していますね! 企業理念は企業の特徴の一つです。ぜひ直接聞いてみたい質問の一つですね!
- 「御社の理念は〇〇ですが、理念を体現するうえで一番大切にされていることは何ですか?」
- 「理念を体現するために、社員にはどのような働き方や行動をもとめますか?」
- 「御社の理念には〇〇とありますが、この理念を感じるエピソードや、日ごろの様子などはありますか?」
- 「〇〇という目標が掲げられているかと思いますが、具体的にどのような取り組みを実践しているのでしょうか?」
- 「新卒採用の募集要項に『〇〇人材の採用を目指している』と記載がありましたが、具体的にどのような期待を持って〇〇人材の採用を考えていらっしゃるのでしょうか?」

佐藤みなと
企業理念がどのように体現されているかなどを知ることで、企業ならではの個性が見えてきますね!
「企業の経営方針・事業」について

渡辺キャリアアドバイザー
経営方針や今後の事業展開についてなどの質問も、企業の意思決定をする経営者層に直接聞いてみたい質問ですね! しっかりと企業分析をして、自分の考えを添えて質問ができると良いですね!
- 「〇〇さんが経営をおこなううえで、大切にされていることはなんでしょうか?」
- 「〇〇の影響が予想されますが、今後の〇〇事業方針について、差支えない範囲でご教示いただきたいです」
- 「〇〇さんが今度描いている夢やビジョンを教えてください」
- 「中期経営計画を拝見させていただきました。〇〇を目標とされているとのことですが、新入社員に期待することはどのような点でしょうか」
- 「社員に対する評価制度について、具体的にどのような点が評価対象になるのか、差支えない範囲でお伺いしたいです」

佐藤みなと
中途半端な知識での質問は逆に失礼に当たってしまいそうですね……! しっかりと事前準備をします!
「社風」について

渡辺キャリアアドバイザー
社風について聞く場合は、「面接官である経営者層の立場から見て……」というニュアンスで質問するようにしましょう! どのような社員をもとめているのかを知ることができますよ!
- 「仕事をするうえで重要視していることはありますか?」
- 「活躍されている社員の共通点はありますか?」
- 「御社で活躍している社員に対して、何を大切にしながら働いてほしいと考えていますか?」
- 「コロナ禍で御社の働き方に変化はありましたでしょうか?」
- 「現在はリモートワークが中心とお伺いしていますが、今後の情勢次第では変化はございますでしょうか?」

佐藤みなと
社風は入社後の働き方につながるため、入社後にギャップを感じないためにも聞いておきたい質問ですね!
「企業の魅力」について

渡辺キャリアアドバイザー
就活では学生も入社をする企業を選ぶ立場です! 経営者層が考える自社の魅力を知ることで、経営者層の熱意や今後の展望を知ることができ、企業を選ぶ際の判断材料になりますよ!
- 「〇〇さんが考える御社の魅力はどのような点だとお考えでしょうか?」
- 「〇〇さんが考える社員の特徴はどのような点だとお考えでしょうか?」
- 「〇〇さんは以前〇〇で働かれていたと記事にて拝見しました。どうして御社を選ばれたのでしょうか?」
- 「過去の記事を拝見させていただき、〇〇さんは御社の魅力は〇〇であるとおっしゃていましたが、具体的にどのような点から魅力を感じたのでしょうか?」

佐藤みなと
魅力などを聞くときは、自分が考えている企業の魅力と一致しているかを確認するといいですね!
「キャリアパス」について

渡辺キャリアアドバイザー
キャリアパスに関する質問は、入社意欲や熱意をアピールできますね! また、具体的な目標がある場合は、目標を目指すための手段を聞いても良いでしょう!
- 「〇〇プロジェクトに参加するためには、どのようなキャリアアップが必要でしょうか?」
- 「〇〇さんが20代の時に抱いていたキャリアパスを教えていただきたいです」
- 「仕事の成果についてはどのような点で評価されているのでしょうか?」
- 「私は将来的に最年少役員を目指せるような活躍をしたいと考えています。そのためには、どのようなキャリアパスが必要でしょうか」
- 「私は自分の英語力を活かして、将来的に海外の〇〇事業部で働きたいと考えています。実際に新卒で入社された方から、〇〇事業部に配属された方はいらっしゃいますか? ?」

佐藤みなと
キャリアパスを聞くときは、自分の業務で活かしたい強みと併せてアピールすることで、入社意欲だけでなく長所も伝えることができますね!
「内定後の行動」について

渡辺キャリアアドバイザー
内定後の行動に関する質問も「入社に向けて準備をしたい」という意味なので、入社意欲をアピールすることができますね!
- 「入社までに準備しておくべきことはございますでしょうか?」
- 「入社後に必要となる資格、また今のうちから取得できるものはありますか?」
- 「〇〇さんが新卒時代に入社をするにあたって、何か事前に準備をしていたことなどございますか?」
- 「入社前に実際に働かれている社員と交流を取る機会をいただくことは可能でしょうか?」
- 「入社前に内定者間にて交流する機会はありますでしょうか? また、例年いつ頃おこなわれていますでしょうか?」

佐藤みなと
入社してすぐに活躍をしたい学生は積極的にこのような質問をするといいですね!
その他:面接官に対する質問

渡辺キャリアアドバイザー
最終面接ではある程度面接官を予想することができるので、事前に情報を集めて逆質問をすることもできます! 企業分析の深さについてもアピールできますよ。
- 「〇〇さんが新卒時代に戻るとして、今ならどのような勉強をしますか?」
- 「〇〇さんが新卒時代に『こうしておけばよかった』と思うことはありますか?」
- 「先ほどおっしゃっていた○○業務では、どんな社員が活躍されていますか?」
- 「〇〇さんの今の目標はなんですか?」
- 「仕事をおこなううえでの信念はありますか?」
- 「〇〇さんのインタビューを拝見しました。〇〇とお話しされていましたが、今後の展望について教えてください」

佐藤みなと
OBOGや人事担当者に事前に最終面接の面接官を事前に聞けるといいですね!
面接ではさまざまな場面で質問をする機会があります。その中でも、集団面接の質問方法について興味のある人はこちらの記事も参考にしてみてください。
回答例35選|集団面接の質問は頻出順の対策でらくらく攻略!
NG逆質問を紹介! 最終面接で評価が下がる質問には注意しよう

渡辺キャリアアドバイザー
最後に逆質問のNG例を紹介します!

佐藤みなと
自分が考えた逆質問が評価が下がってしまわないか、NG例と同じではないか確認します!
逆質問は内容によっては、評価が下がるきっかけになることもあります。逆質問で面接官からの印象が悪くならないよう、絶対に避けたい質問を紹介するのでぜひさんこうにしてみてください。
「御社の主力サービスについて教えてください」

佐藤みなと
入社を志望しているのに、主力サービスについて知らないのはおかしいですね。

渡辺キャリアアドバイザー
そうですね! 最終面接でわざわざ経営者層に聞くべき内容ではないですね。
企業の基本情報に関する質問をすると、「企業分析が足らない」「入社意欲が低い」などと評価をされてしまうでしょう。事前に調べられる情報を聞かないのはもちろんですが、入社を志望するなら知っていて当然の情報は聞かないようにしましょう。
「新規事業に携わることはできますか?」

渡辺キャリアアドバイザー
特定の事業のみに興味をもっているような印象を与えてしまう質問、既存の事業に興味がないような印象を与えてしまう質問は控えるようにしましょう!
「特定の事業のみに興味をもっているような印象を与えてしまう質問」は、採用をおこなうにあたって企業が「その事業以外の配属になった場合辞めてしまうのではないか」という疑念を与えるきっかけになってしまいます。
もし興味のある事業がある場合は、「将来的に〇〇にかかわるためにはどのようなキャリアアップが必要でしょうか」などと質問すると良いでしょう。
また、「既存の事業に興味がないような印象を与えてしまう質問」も控えることをおすすめします。新規事業に対してのみ興味を持っている姿勢を出してしまうと、「既存の事業は魅力に感じていないのかもしれない」と企業側は疑問に思ってしまう可能性があります。
ただし、新規事業に対して興味を持つことは決して悪いことではないため、既存の事業にも興味を示しつつ、新規事業について聞けると印象は下がりにくいでしょう。
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る逆質問で業界用語を必要以上に使うのは注意が必要!
業界用語を必要以上に多用するなど「私、勉強してきました」ということをアピールしようとするだけの質問は、聞いていて印象がよくないので避けましょう。
逆質問は、本当に聞いてみたいという気持ちがベースになければ、面接官は「それ、形だけの質問だよね」「本当に聞きたいの?」「何のための質問?」と思いますし、時間を無駄にしているという印象から、評価が下がりかねません。
逆質問は、企業研究をしたうえで本当に聞いてみたい、疑問に思う、という自分の気持ちと重なるところを見出して質問することが大切です。そういう質問であれば、相手に熱意が届きますし、面接官もワクワクして答えたくなるようなものになるでしょう。
面接では必ず守るべきマナーがあります。NGな逆質問の対策以外にも、ぜひ確認してみてください。
面接マナーはこれでOK|「振る舞い・身だしなみ・言葉遣い」を解説
最終面接ならではの逆質問を意識! 入社意欲をアピールで内定獲得

渡辺キャリアアドバイザー
最終面接の逆質問の重要性は、採用の合否に大きくかかわってくることはわかりましたか?

佐藤みなと
はい! 逆質問は入社意欲などをアピールできるチャンスということですよね!

渡辺キャリアアドバイザー
その通りです!

佐藤みなと
好印象を与えることができる逆質問を考えることができたので、最終面接におこなってきます!

渡辺キャリアアドバイザー
頑張ってくださいね! 応援しています!

記事の編集責任者 小山内 隆
この記事のアドバイザー