面接のキャリアプランの答え方|職種別・キャリア別の例文15選付き

この記事のアドバイザー

企業が見ているものは何?面接で聞かれるキャリアプランの立て方&伝え方を徹底解説

目次

面接でキャリアプランを聞く企業は多い! ミスマッチを防ぐためにも準備必須

伊藤うみ

キャリアプランってざっくりしたものしか思い浮かばない……。

高橋キャリアアドバイザー

キャリアプランについて悩んでいるようですね。まだ働いたことがないからこそ、具体的に考えるのは難しいですよね。

でも、だからこそしっかり描けているとほかの学生と差を付けることができますよ!

伊藤うみ

面接でうまく答えられなかった苦い経験があるので、しっかり対策して通過率上げたいです!

高橋キャリアアドバイザー

それでは今回はキャリアプランについて説明していきましょう。企業がキャリアプランを聞く意図やキャリアプランの立て方・伝え方を解説します。例文も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

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【基本編】キャリアプランとは

キャリアプランとは、なりたい自分(将来像)に近付くために必要な行動計画のことです

たとえば「30代で管理職に就きたい」という目標があるとした場合、この目標を達成するためには「いつまでに何の資格を取得するべきか」「どのような成績を上げると良いのか」などを具体化します。将来像をゴールとするならば、それまでの過程が行動計画になります。

伊藤うみ

ということは、キャリアプランを立てるためには目標となる将来像が決まっていなければいけないということですね!

キャリアをどのように形成していったら良いのかわからない人は、以下の記事もあわせて読んでみてくださいね。
令和新時代のキャリア形成とは? 未来をデザインすることの重要性

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キャリアプランに似た言葉の意味と違い

高橋キャリアアドバイザー

ところで、キャリアプランには類似する言葉がいくつかありますが、伊藤さんはしっかり区別できていますか?

伊藤うみ

ゔっ……。 正直なところ、キャリアビジョンやキャリアデザインなどとは何が違うのか、あんまり理解できていなくて。

高橋キャリアアドバイザー

難しいですよね。それでは、キャリアプランに類似するそれぞれの言葉の意味と、違いについて解説しましょう。

①キャリアパス

キャリアパスとは、社内で目指すべきポジションに向かって必要なステップを踏むための道筋のことです。

各企業では昇進するためにどのようなステップを踏めば良いのか、ある程度ルートが決まっているものです。つまり、社内に限定したキャリアを実現するための指針がキャリアパスです

高橋キャリアアドバイザー

一方、キャリアプランは転職や独立も含めて考えて計画を立てます。

「その企業でどうなりたいのか」ではなく、「自分はどうなりたいのか」を考えてキャリア全体の指針を立てるのがキャリアプランです。

②キャリアビジョン

キャリアビジョンとは、なりたい自分(将来像)のことです。つまり、キャリアプランの中でいうゴールのことを意味します。

具体的には、「30歳までに管理職に就く」「年収1,000万円以上」などがキャリアビジョンになります。キャリアプランを立てるときは、キャリアビジョンから逆算して必要なスキルや資格を洗い出しましょう

高橋キャリアアドバイザー

キャリアプランはキャリアビジョンがあって成り立ちます。具体的なキャリアプランを立てるためには、明確なキャリアビジョンを持つことが重要です。

③キャリアデザイン

キャリアデザインとは、目指すべきキャリアを実現するために今ある経験やスキルを加味して、主体的に自身のキャリアを設計することです。

つまり、キャリアプランは目指すべきキャリアを実現するための計画そのものを指しますが、キャリアデザインは目指すべきキャリアを設計することを指します。

例えば「10年で営業ノウハウを身に付けてマネージャーに就任する」「入社後1年でTOEIC900点を取得して海外赴任を目指す」など、漠然だったキャリア目標をスキルや経験で明確にしていくことがキャリアデザインになります

高橋キャリアアドバイザー

キャリアプランとキャリアデザインはかなり似ているので、混同しないよう注意しましょう。

④ライフプラン

ライフプランとは、仕事にかかわらず私生活も含めた生涯設計のことです

「30歳までに結婚して2人子どもがほしい」「50代で年収1,000万円を超えたい」など、理想とする人生そのものを指します。

伊藤うみ

面接でライフプランを聞かれることもあるんですか?

高橋キャリアアドバイザー

ライフプランだけを聞かれることは少ないですね。キャリアプランを絡めて聞かれることが多いですよ。

キャリアアドバイザーコメント

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「キャリアプラン」の意味を理解して的を得た回答をしよう!

面接で的を得た回答をするためには、キャリアプランと類似する言葉の意味をしっかりと押さえておくことが大切です。

面接では、上記で紹介したようなキャリアプランと類似した言葉を使ってさまざまな質問をされることがあります。その際に、それぞれの言葉の違いを理解していないと面接官の質問の意図からズレた回答をしてしまう危険性があるのです。

たとえば「キャリアビジョン」を聞かれているのにもかかわらず、「3年後は〇〇をして、5年後は……」というように「キャリアプラン」を答えてしまうと、自分をアピールする機会を逃してしまう恐れもあります。

そうならないためにも、キャリアプランに似たそれぞれの言葉の意味をしっかりと把握して、万全の状態で面接に挑みましょう。

面接で企業がキャリアプランを聞く意図

高橋キャリアアドバイザー

では、次に企業がキャリアプランを聞く意図や、キャリアプランを通して確認したいことについて解説していきます!

伊藤うみ

意図を押さえたうえで回答を考えていきます!

就活生の理想を自社で叶えられるか確認するため

キャリアプランを聞くことで、その就活生がどのような将来像を目指してるのか、そのためにはどのようなスキル・経験が必要なのかを把握できます

自社で叶えられるキャリアプランであれば、企業側としては長く働いてもらえることを期待できるのです。

伊藤うみ

それじゃあ、その企業で叶えられそうにないキャリアプランを言ったら不採用になりますか?

高橋キャリアアドバイザー

企業が目指している方向性や事業とあまりにもかけ離れている場合は懸念を感じるかもしれません。

しかし、転職が当たり前になりつつあり、企業側としても定年退職まで働いてくれる人材はそう多くないこともある程度認識しています。

そのため、「私が目指す将来像は〇〇です」とはっきり伝えたうえで、「そのためには御社で〇〇の経験を積みたい」といった伝え方であれば問題ないでしょう。

将来をしっかり見据えているか確認するため

面接でキャリアプランを聞く意図には、将来を見据えているかを確認することも挙げられます。

キャリアプランからは「自社でどのように成長したいのか」「どのようなことにチャレンジしたいのか」を知ることができます。なんとなく応募したのではなく、将来を見据えたうえで応募したことがわかる内容であれば、あなたの本気度を伝える絶好のチャンスです

高橋キャリアアドバイザー

将来をしっかり見据えている学生は、仕事を意欲的に取り組んでくれそうといった印象を持たれます。高評価につながりやすいので、アピールとして有効です。

正しく自己理解できているか確認するため

キャリアプランは自身のスキルや経験を見据えたうえで、将来像を決定する必要があります

たとえば、TOEICの点数が低く英検の資格もない就活生が、国際出向社員として活躍するためのキャリアプランを立てたとしても、「大学在学中は何をしていたのだろう? 」と思われ、企業からの納得感は得られないでしょう。

上記は極端な例ですが、学生が自分のことを正しく理解できていて初めてキャリアプランが立てられます。その理解の深さを企業は見ているのです。

高橋キャリアアドバイザー

自己理解できていない学生は自身の強みだけでなく、弱点も理解できていないことがほとんどです。企業としてはマイナスな印象を抱きやすいため注意しましょう。

企業理解度を確認するため

企業がキャリアプランを聞く意図には、企業理解度の確認も含まれています。

キャリアプランからは「自社の業務内容をどのくらい理解できているのか」「自社で活躍する姿を描けているのか」を知ることができます。企業理解度が深いほど志望度が高いと判断されるため、アピールとしても有効です

伊藤うみ

もし、企業理解度がないと判断されれば一巻の終わりですね。企業研究をまずはしっかりおこないます。

キャリアアドバイザーコメント

キャリアプランの回答を好印象につなげるには企業理解が必須!

前述の通り、企業がキャリアプランについて聞くのは、自社の方向性と学生が思い描く将来像が合っているかを確認するためでもあります。

自分の将来像が企業の方向性と合っているかチェックするためには、企業理解を深めることが重要です。まずは企業のコーポレートサイトにある採用ページから、企業の採用要件やもとめる人物像を確認してみましょう。ほかにも活躍している社員の特徴から考えてみるものおすすめです。

また、株主向けに情報をまとめているIR情報を参考にするのも良いですね。今後の事業の方針を知ることで、どのような人材が必要になっていくのか予測できますよ。たとえば、今後海外に事業を展開していく予定があれば、グローバルに活躍できる人材がもとめられるかもしれないと考えられますよね。

企業理解をしっかり深めて、面接で企業とマッチした人材であることをしっかりとアピールしましょう。

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キャリアプランを立てるメリット5選

高橋キャリアアドバイザー

面接に備えるためにキャリアプランを作成する学生は多いでしょう。しかし、キャリアプランを立てておくことは、採用面接以外の場面でも多くの良い影響をもたらしてくれますよ。

伊藤うみ

解説お願いします!

就活中:自主性の高さをアピールできる

キャリアプランは自身が描く将来像を叶えるための過程です。採用担当者はゴールとそれまでの道のりを設定できる学生に対して、自主性があると捉えるものです。

自主性が高い人材は上司からの指示を待つだけでなく自ら考えて動けるため、成長スピードが速く重宝されますよ

高橋キャリアアドバイザー

近年は人材不足が深刻化しているため、自ら動ける人材は重宝されます。

明確なキャリアプランを提示して自主性が高いと捉えてもらえれば、ほかの就活生に差を付けられるでしょう。

就活中:自分に合った企業を見つけるヒントになる

キャリアプランを立てる際は、どのようなキャリアを理想としているのかを知るためにじっくり自己分析するものです。

自分が目指したい将来像や、どのようなことに興味を持っているのかが明確になります。つまり、なりたい将来像を叶えられるかどうかで志望企業を選ぶことができるのです

高橋キャリアアドバイザー

自己分析をすると自分の強みや得意なことが明確になるため、自己PRにもつながります。また、キャリアプランと自己PRが一貫していると、納得感を得やすくなりますよ。

キャリアアドバイザーコメント

キャリアプランを明確にすることで一貫性のある回答ができる

キャリアプランを立てておくことは、面接での質疑応答の対策にも役立ちます。

記事で「キャリアプランと自己PRが一貫していると納得感を得やすくなる」と伝えましたが、これは面接での回答すべてにおいて当てはまることです。

特に「入社後にやってみたい仕事」「目指す将来像」など、入社後についての質問では、面接で伝えたキャリアプランとの一貫性を意識して伝えることが大切です。一貫性のある回答をすることで、面接官はあなたの仕事やキャリアについての考えを深く理解することができます。面接官に自社とマッチした人材であると思ってもらうことができれば、選考突破に大きく近づくことができますよ。

面接の回答を考えるときは、面接の回答に矛盾や違和感がないか全体感を確認しながら準備をするのがおすすめです。

入社後:モチベーションを高められる

明確な目標を設定しておくと、人は達成するために努力しようとするものです。何の目標もなくただ働いているだけの社員とは違い、高いモチベーションを維持しながら働けます。

また、目標を達成しようと努力する人材は、仕事の内容をどんどん吸収しようとするので成長スピードも速いです。設定したキャリアプランを順調に歩めるので、その先の目標を達成するためにさらに努力しようとするでしょう。

高橋キャリアアドバイザー

仮に、キャリアプランが思い通りに進まなくても、モチベーションを下げる必要はありません。状況の変化に応じて、その都度更新することが大切です。

入社後:自分がやるべきことが明確になる

キャリアプランがあることで、将来像を叶えるためには何をすれば良いのかが明確になります。

たとえば「会社を引っ張っていける管理職になるため、3年後までにチームリーダーになる」というキャリアプランの場合、チームリーダーになるためには何をするべきなのかを自分なりに考えて行動するでしょう。やるべきことが明確になった後は、目標を達成するために行動するのみです

高橋キャリアアドバイザー

やるべきことが「わかっている人材」と「わからない人材」とでは、仕事に取り組む姿勢が全く違います。

わかっている人材は意欲的に取り組むので、周りからの評価は自ずと高くなります。

入社後:ブレない軸を持って働ける

入社後は組織編成や経営状況などによって環境が変わることがあります。たとえば、組織のトップが交代し、これまでの経営方針が大きく変わったとします。そのまま働き続けても将来像を叶えるのが難しいとなれば、転職や独立の検討が必要になるでしょう。

しかし、キャリアプランを立てていることで、目標と達成までの過程を明確にできます。周りの意見や考えの影響を受けることなく自分にとって最善の行動をとれるようになるのです。

高橋キャリアアドバイザー

軸がないと周りに合わせて動いてしまいがちです。周りの反応を見て動くのではなく、「自分はどのようになりたいのか」「そのためには何をするべきなのか」を考えて行動することが重要です。

【準備編】キャリアプランを立てる前にすべきこと

高橋キャリアアドバイザー

キャリアプランについて解説したところで、今度はキャリアプランの立て方を紹介していきましょう。

伊藤うみ

ぜひ、よろしくお願いします!

高橋キャリアアドバイザー

キャリアプランはいきなり立てようとすると失敗しやすいので注意が必要です。まずは、キャリアプランを立てるための準備から始めていきましょう。

企業について知っておく

キャリアプランを立てる際には、まず企業のことを深く理解しておく必要があります。具体的には「求める人物像」「業務内容」「キャリアパス」の3点は押さえておきましょう。

①求める人物像

まずは、その企業ではどのような人物が求められるのかイメージしましょう。採用担当者にとって企業が求める人物像に近い内容のキャリアプランは魅力を感じるものです

求める人物像を調べる方法には、以下のようなものが挙げられます。

  • 募集要項を確認する
  • 社員インタビューを確認する
  • 会社説明会で担当者に直接聞く
  • OB・OG訪問で社員に直接聞く
  • 口コミサイトを利用して社員の声を読む

高橋キャリアアドバイザー

今のところ具体的な将来像がない人は、企業が求める人物像から逆算してキャリアを描いてみるのも良いでしょう。

OB・OG訪問の仕方や質問例については以下の記事で解説しているので、気になる人は読んでみてくださいね。
質問例80選|OB・OG訪問の質問で就活の心配事を一掃しよう!

②業務内容

キャリアプランはどのようなスキルや経験を身に付けたいのかも含めて考えるものです。業務内容によって身に付けられるスキルや経験は異なるため、しっかり押さえておかなければいけません。

業務内容を調べる方法には、以下のようなものが挙げられます。

  • 社員インタビューの「1日のスケジュール」を確認する
  • コーポレートサイトの事業・サービス説明を読む
  • インターンシップに参加する

高橋キャリアアドバイザー

たとえば、百貨店事業をおこなう企業といっても、販売やバイヤーなど業務内容は異なるものです。

調べれば調べるほど、進みたい方向性が見えてくるため、解像度を上げていきましょう!

インターンについて詳しく知りたい人は以下の記事で確認しましょう。
インターンとは? 意味・特徴・時期・準備・すべきことを一挙解説!

③キャリアパス

キャリアパスは、企業内での昇進・昇給モデルとして示されている路線のようなものです。あるポジションに到達するためにはどのようなステップを踏めば良いのかを把握するのに役立ちます。

キャリアパスを調べる方法には、以下のようなものが挙げられます。

  • 社員インタビューの経歴部分を確認する
  • 口コミサイトなどで社員のプロフィールを確認する
  • OB・OG訪問で直接聞く

キャリアパスを理解しておけば、将来像を叶えるためにはどのような経験がどれくらい必要なのかが明確になります。キャリアパスに沿ってキャリアプランを立てることで、よりリアルな内容を提示できるでしょう。

高橋キャリアアドバイザー

キャリアプランはリアリティをもたせることも重要です。企業内のキャリアパスに沿ったキャリアプランであれば、「自社で達成できる内容だ」と思ってもらえるはずです。

目指したいキャリアを決めておく

キャリアプランを立てるときは、目指したいキャリアを決めておく必要があります。将来像を叶えるための歩み方は人それぞれです。

「どのような形で働きたいのか」「どのようにスキル・経験を身に付けたいのか」、ここを明確にしておくことが重要です。将来の進むべき方向性がより明確になり、キャリアの道筋が明らかになります。

高橋キャリアアドバイザー

目指したいキャリアを決めるためには、大前提としてなりたい将来像を明確にしておかなければいけません。

なりたい将来像が「ゴール」であり、目指したいキャリアは「ゴールを達成するまでの過程」になりますよ。

【実践編】キャリアプランの立て方3ステップ

キャリアプランの立て方3ステップ

①自己分析をおこなう

自己分析のやり方の例

  • マインドマップ
  • モチベーショングラフ
  • ジョハリの窓
  • SWOT分析

まずは、自己分析をおこないましょう。自己分析することで、自分が好きなことや興味があることを洗い出せます。

そこから「どのような業界が向いているのか」「どのような職種に興味を持っているのか」に結びつくため、将来像をイメージしやすくなるのです。

過去の経験として、部活やアルバイトなどを振り返ってみるのがおすすめです。どのポジションでどのように貢献してきたのかを考えます。そして、やりがいを感じた場面や居心地が良かったポジションなどから、なりたい将来像が見えてくるはずです

高橋キャリアアドバイザー

自己分析をおこなうと、自身の強みや弱みなどを把握したうえで興味のある業界・職種や、なりたい自分がわかります。就活の軸を作る意味でも自己分析は欠かせません。

自己分析についてより詳しく知りたい人は以下の記事をチェックしてみてください。
簡単15のやり方で自己分析はもう迷わない! 活用法を徹底解説

②なりたい将来像をイメージする

自己分析で、部活やアルバイトといった組織のなかで自分がどのような立ち位置だったのか明確になったら、なりたい将来像をイメージしましょう。

なりたい将来像は、キャリアプランでいうゴールの部分です。将来像を叶えるためにどのようなキャリアを積みたいのかを具体的に示さなければいけないため、ゴールを設定してそこから逆算して考える必要があります。

高橋キャリアアドバイザー

なりたい将来像は役職だけにこだわる必要はありません。

「世の中に役立つアプリを開発する」「誰もが知るヒット商品を作る」という将来像でもOKです!

③今の自分に不足している要素を考える

なりたい将来像を叶えるためには、どのようなスキル・経験が必要なのかを考えます。そのためにも、今の自分に不足している要素を洗い出す必要があります

たとえば、関東地方を任せられるバイヤーになりたい就活生がいるとしましょう。今の自分に足りない要素がリサーチ力や分析力だと認知すれば、このスキルを身に付けるためにはどのような経験を積めば良いのか、どのような努力が必要なのかを考えることでキャリアプランを作成できます。

高橋キャリアアドバイザー

身に付けるべきスキルや経験がわかれば、何から取り組めば良いのかも必然と見えてくるでしょう。

キャリアプランが思いつかないときに試してほしい3つの方法

伊藤うみ

うーん。実際に考え始めてみると難しいな……。

高橋キャリアアドバイザー

それではキャリアプランが思いつかないときの裏技をいくつか紹介しましょう!

①過去の自分を振り返る

自己分析でも過去を振り返りますが、ここでは進学先やアルバイト先を決めるときに何を基準にして選んだのかを考えてみましょう。そうすることで自分の好きなことや興味があることが見えてくるはずです。

ほかにも、やりがいを感じた瞬間はいつだったのか、夢中になったものはなかったかなど、時系列で書いてみると整理しやすくなります。イメージしにくいときは、自分史を作成してみましょう。

高橋キャリアアドバイザー

どうしてもキャリアプランが見つからない人は、自分が好きなものや興味のあるものを意外と理解できていないことが多いです。

自己理解を深めるためにも、じっくり振り返ってみるのがおすすめです。

自分史の作り方については以下の記事で詳しく解説しています。
自分史の作り方がテンプレ付きで早わかり|就活状況別の活用法も伝授

②3年後・5年後の姿をイメージする

長期のキャリアプランは難しいけれど、中短期のキャリアプランなら答えられるという学生は意外と多いものです。3年後・5年後の姿をイメージできれば、次はどのようになりたいのかを考えやすくなるので将来像が明確化されます。

たとえば、ライフプランと絡めて、目指す業界のキャリアの選択肢をいろいろ調べてみましょう。5年後に結婚して10年後にはマイホームを購入するために年収500万円を目指すライフプランがあるとした場合、どんなキャリアを歩めば到達できるのかを考える必要があります。

高橋キャリアアドバイザー

面接では「〇年後のキャリアプランを教えてください」と聞かれることもあります。事前に中長期のキャリアプランも考えておけば、スムーズに答えられます。

「3年後の自分」について聞かれた時の回答例は以下の記事で紹介しています。あわせて確認してみましょう。
「3年後の自分」の例文7選|将来像の見つけ方や回答のコツを解説

③先輩・友人のキャリアプランを参考にする

参考にするものがあると人はイメージしやすくなります。どのようにキャリアプランを立てたのか、なぜそのキャリアが必要と思ったのかなど、キャリアプランを立てたときの様子も教えてもらうと良いでしょう。

先輩・友人のキャリアプランからはたくさんの学びを得られるはずです。話を聞く場として、OB・OG訪問や就活生同士の交流イベントなどをうまく活用しましょう

高橋キャリアアドバイザー

先輩・友人からキャリアプランを見せてもらうのが難しい場合は、後ほど紹介する回答例を参考にしてみてください。

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キャリアプランが定まらない場合の対処法

「キャリアプランが全然思いつかない……」と焦ることもあるかもしれませんが、最初から完璧なキャリアプランを考えるのは難しいものです。なかなか明確なキャリアプランが思い浮かばずに、面接を迎えてしまうこともあるかもしれませんね。

そんなときは、面接で正直にまだキャリアプランが明確に決まっていないことを伝えましょう。もし考えがまとまっていないままキャリアプランを答えてしまうと、企業にミスマッチと判断されてしまったり、キャリアプランがあいまいで将来について真剣に考えてないのではないかと捉えられてしまう危険性があります。

正直に伝えることで面接官に誤解なく、等身大の自分を理解してもらうことができます。またそのうえで、現在どこまでキャリアについて考えているか、また今後しっかり明確にしていきたい気持ちがあることなどをセットで伝えることも大切です。そうすることで、自分の将来について真剣に考えていることを表現できるでしょう。

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初対面の面接官に自分の強みを十分に伝えられず、思うように就活が進まないと悩む人もいるでしょう。

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面接でのキャリアプランの伝え方

高橋キャリアアドバイザー

どんなに良いキャリアプランでも、伝え方次第で印象は大きく変わりますからね。伝え方のコツもしっかり覚えておいたほうがいいでしょう。

伊藤うみ

ぜひ、教えてください!

志望企業で実現可能なキャリアプランを伝える

キャリアプランを伝えるときは、志望企業で実現できる内容にしましょう。

なぜなら、採用担当者からすると自社で実現できないキャリアプランを提示されても、「なぜ自社を志望したのだろう」と疑問を抱きます。志望度の高さがうかがえないため、評価は下がるでしょう。

高橋キャリアアドバイザー

志望企業で実現できるものにすることが前提ですが、実行可能なものにすることも重要です。

「入社1年後に管理職になる」と言われても現実味がありませんよね。

志望動機とキャリアプランを結びつけて伝える

キャリアプランは志望動機と一貫性を持たせることが重要です。なぜなら、どちらも「入社後にやりたいこと」を述べるからです

志望動機では締めとして「御社に入社した暁には……」と入社後の未来図を述べます。そして、キャリアプランでも将来像を叶えるためにその企業で実現したいことを述べます。

志望動機とキャリアプランの内容が異なると、それぞれの完成度が高くても総合的な面で見ると説得力は下がってしまうため注意が必要です。

高橋キャリアアドバイザー

その企業でやりたいことを明確にできれば、志望動機とキャリアプランには必然的に一貫性が生まれるものです。

数字を使って具体的に伝える

キャリアプランは数字を使うことで、具体的に伝えられます。「入社後は……」と伝えられるよりも「5年後は……」と数字で説明されたほうが、採用担当者としては入社後の活躍をイメージしやすくなります。

また、具体的に伝えられると「プレゼン能力が高い」「計画性がある」と評価してもらえるでしょう。数字を使う方法は、評価を上げるコツとしても有効です

高橋キャリアアドバイザー

数字はキャリアプランだけでなく志望動機や自己PRなど、さまざまな場面でどんどん活用しましょう。具体性が高まり、納得感を得やすくなります。

【職種別】面接でのキャリアプランの回答例11選

高橋キャリアアドバイザー

ここからは、職種別にキャリアプランの回答例を紹介します。回答例を参考にイメージを膨らませましょう。

①事務系

例文

私は事務職のスペシャリストとして組織に貢献できるようになりたいと考えています。

具体的には、最初に基本的な事務スキルを磨き、組織に価値を提供することから始めます。そしてさまざまな事務関連スキルを習得し、5年後までには柔軟性のある事務職員に成長してまいります。継続的に学習し、さらに5年後には専門スキルを身に付けたいと思います。

まずは土台となる基礎をしっかり身に付け、着実にスキルアップできるよう目指してまいります。

高橋キャリアアドバイザー

この回答例も十分良いのですが、「どのようなスキルを身に付けたいのか」「何の学習に取り組むのか」を明確にすると、より具体的になりますよ。

事務職については以下の記事で詳しく解説しているので、志望している人はあわせて読んでみてくださいね。
事務職とは? 事務職の種類からキャリア形成のコツまでまるっと解説

②販売系

例文

私のなりたい将来像は、御社での販売キャリアを通じてチームリーダーのポジションに昇進することです。そして、営業チームを効果的にリードできる人材になりたいと考えています。

この将来像を叶えるために、コミュニケーション力や交渉力、データ分析、顧客サービスなどのスキルを磨く予定です。また、御社の業界や製品に関する深い知識を習得し、市場の競争力を高めるための資格やトレーニングも積極的に受講します。

高橋キャリアアドバイザー

具体的なキャリアプランを提示することで、計画性の高さをアピールできていますね。

③営業系

例文

私の長期的なキャリアゴールは営業の分野で成長し、将来的には営業マネージャーに就くことです。そのためには3年後までに基本的な営業スキルを磨きつつ、組織内での貢献を最大化したいと考えています。

営業に関連したスキルとしてはコミュニケーション力や交渉力、顧客関係構築、データ分析、問題解決力などはとても重要だと認識しています。これらのスキルを磨くために、まずは専門的なトレーニングと自己啓発に取り組みたいと考えています。

高橋キャリアアドバイザー

営業系の仕事では何が重要なのかをしっかり理解できている様子がうかがえるキャリアプランです。

④企画系

例文

私の長期的なキャリアゴールは企画と戦略の専門家として、プロジェクトや製品の戦略的な計画を策定し、組織の成長に貢献できる人材へと成長することです。

このゴールを達成するためにプロジェクトに積極的に参加し、戦略策定のプロセスを学び、組織のニーズに対応します。

そして、毎年自身に課題を設定し、高いモチベーションを保ちながら取り組みます。プロフェッショナルとしての成長を常に追求していく所存です。

高橋キャリアアドバイザー

企業に対して将来の価値と貢献をアピールできていますね。

企画職については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
企画職を大解剖! 仕事の種類や選考のコツをまるごと解説!

⑤クリエイティブ系

例文

私が目指すキャリア像はクリエイティブディレクターに進出し、新しいプロジェクトやキャンペーンを立案し、組織の成長に貢献することです。

そのためにまずは、エントリーレベルのクリエイティブポジションでスタートし、経験を積んでプロジェクトに貢献することを目指しています。そして10年後までにクリエイティブなスキルを磨き、必要に応じて関連するトレーニングや資格を取得します。

高橋キャリアアドバイザー

クリエイティブ系は柔軟性や独自性が求められやすい業界なので、自分ならではの計画を具体的に示すと評価を高められますよ。

⑥IT系

例文

私が目指すキャリア像はIT業界でエキスパートとして成長し、技術リーダーのポジションに進出することです。そして新しいプロジェクトやソリューションを開発し、組織やチームに価値を提供したいと考えています。

入社後はITポジションからスタートし、実務経験を積みつつプロジェクトに貢献することを目指します。5年後までに技術スキルを磨くために努力し、新しいテクノロジーについて学び続けて必要な資格取得を目指します。

高橋キャリアアドバイザー

専門的な知識と技術的なスキルが求められる業界なので、キャリアプランの内容はほかの業界とは少し違う印象になるでしょう。だからこそ業界研究や企業研究がかかせませんよ!

⑦技術系

例文

将来的には技術リーダーのポジションに進出し、新しいプロジェクトや製品の開発に携わり、組織やチームに価値を提供したいと考えています。

そのためには、基礎スキルを確立し、実務経験を積むことに専念します。10年後までには新しいテクノロジーについて学び、必要な資格や証明書を取得する予定です。

高橋キャリアアドバイザー

シンプルな回答ですが、目指すポジションやそのためにやるべきことが明確に伝わればOKです。

⑧研究・開発系

例文

私のキャリアプランは、次世代にも価値を提供できる技術開発者として活躍することです。入社後の技術基礎研究と専門性の向上を目指し、トレーニングと学習を重視します。また、先行研究に取り組み、新しい技術トレンドの把握を通じてスキルを向上させます。

10年後には、プロジェクトリーダーとしての役割に就くことが目標です。技術基礎研究で得た知見を活かし、その成果を製品やサービスの開発に応用します。技術開発者としての専門性を高め、次世代の技術革新に貢献したいと考えています。

高橋キャリアアドバイザー

企業に対して将来の研究・開発分野での貢献と価値を伝えるのがポイントです。

研究職については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて確認してみてください。
研究職の全貌がわかる! 知っておきたい仕事内容や適性をズバリ解説

⑨金融系

例文

私が目指すキャリア像は、金融アドバイザーとしての役割を果たす人材です。将来的には金融プロジェクトや投資戦略の立案と実行に携わり、顧客や組織に価値を提供したいと考えています。

まずは、基本的な金融スキルを磨きながら、クライアントやプロジェクトに貢献することを目指します。そして、金融分野における専門的なスキルと知識を磨き、金融市場の動向や投資戦略を学習し、関連する資格や証明書を取得する予定です。

高橋キャリアアドバイザー

実現可能なキャリアゴールを提示し、金融系業界でのキャリアを構築するためのステップを明確に示しましょう。

⑩医療系

例文

私が目指す将来像は看護師として高度な医療スキルをもち、患者ケアのチームリーダーに就くことです。

そのためには、専門知識と臨床スキルを磨き、5年後までに看護管理資格を取得します。また、チームで協力しながら患者さんのニーズに応えられるスタッフへと成長できるよう努力します。

高橋キャリアアドバイザー

今回は看護師向けのキャリアプランを紹介しました。自身の成長だけでなく、患者ケアにコミットした内容でもありますね。

⑪教育系

例文

私が目指すキャリアゴールは、学校や学習機関のカリキュラムの開発や教育プログラムの立案に携わり、教育の質を向上させることです。

最初の5年間は教育職員として教室での実務経験を積みつつ、学習者に最良の教育を提供することを目指します。

さらに10年までには教育に関する専門知識とスキルを磨きつつ教育政策やカリキュラムについて学び、必要な資格や証明書を取得します。

高橋キャリアアドバイザー

教育への情熱が伝わるキャリアプランです。志望動機と結びつけることで説得力が増します。

教員を目指している人は以下の記事で志望動機例文を12選紹介しているので、チェックしてみてください。
教員の志望動機はストーリー設計が重要! 面接官を唸らせる秘訣を伝授

【目指すキャリア別】面接でのキャリアプランの回答例4選

高橋キャリアアドバイザー

次に、目指すキャリア別でも回答例を紹介します。

自分がどんなキャリアを目指したいのか、ある程度決まっている人は自分の回答と照らし合わせながら読んでみてくださいね。

①スペシャリスト

例文

私が目指す将来像は営業職のスペシャリストとして活躍することです。そのためには、教育とスキルの獲得が大切だと考えています。

まずは、営業の基本スキルを学ぶためにセールストレーニングを受けることから始めます。5年後までにコミュニケーションスキルや交渉スキル、プレゼンテーションスキルを身に付けたいです。

また、取り扱う商品のことを理解していないと、お客様に魅力は伝わらないと思います。入社後は誰よりも商品について詳しくなれるよう知識を深めます。

高橋キャリアアドバイザー

営業職として活躍したいという気持ちがよく伝わるキャリアプランですね。

②管理職

例文

私の目標は管理職のポジションに就き、組織に貢献することです。入社後は必要なスキルを身に付けるために、経営学やマネジメントについて学び、スキルを向上させるつもりです。

同時に、経験も大切だと考えています。10年後までに指導的な立場を目指すため、プロジェクトリーダーやチームリーダーの経験を積み重ねます。また、成功した管理者やリーダーから学ぶために、メンターシップを受けることも計画しています。

高橋キャリアアドバイザー

管理職になるまでのプロセスが具体的に示されているキャリアプランです。将来のことをしっかり考えている様子がうかがえますね。

③ゼネラリスト

伊藤うみ

ゼネラリストって何ですか?

高橋キャリアアドバイザー

一般的な知識や幅広いスキルを持ち合わせている人のことです。特定の分野を探求する専門家とは違い、広い知識を持っているのがゼネラリストの特徴です。

例文

私が目指す将来像はゼネラリストとして幅広いスキルと知識を身に付け、さまざまな職務やプロジェクトで価値を提供することです。

まずは基本的なスキルの向上を目指します。コミュニケーション、問題解決、プレゼンテーション、プロジェクト管理などのスキルを磨くためのトレーニングを受けようと考えています。

さらに、新しい言語を学び、国際的な状況での仕事にも対応できるようになりたいです。

高橋キャリアアドバイザー

ゼネラリストには多様性と柔軟性が求められるものです。さまざまな分野でスキルと知識を養い、多くの状況で価値を提供できるようになることをアピールしましょう。

④マネージャー

例文

私は将来、販売職のマネージャーになりたいと考えています。そのためにも、入社後はスキルの向上を目指します。コミュニケーション能力や交渉スキルを向上させながら、リーダーのトレーニングも受ける予定です。また、異なるプロジェクトやチームに参加し、経験を通じて業界知識と販売プロセスを習得します。

中期的には売上目標を達成し、長期的には組織内で高い責任を担い、組織の成長に貢献することを目指します。マネージャーに昇進できた際には、自身のチームを育て、メンバーの成長をサポートし、卓越したパフォーマンスを実現したいと考えています。

高橋キャリアアドバイザー

マネージャーに昇進した後のことまで考えられているキャリアプランです。やりたいことが明確になっているので、イメージしやすいですね。

面接官に刺さらない! NGなキャリアプランの特徴

高橋キャリアアドバイザー

NGな回答も押さえておきましょう。事前に押さえておくことで回避することができますよ。

非現実的で計画性に欠ける

面接で回答するキャリアプランは現実的なものにしましょう。目標が高すぎると非現実的な印象を与えてしまい、計画性がないと思われる可能性があります

たとえば、将来像として「1年後に管理職に就きたい」と言われても現実味に欠けます。評価を下げてしまいかねないので、実現可能で計画的なキャリアプランを伝えられるようにしましょう。

高橋キャリアアドバイザー

高い目標を持つこと自体は良いことです。しかし、あまりに高い目標だと計画性がうかがえなかったり、ほかの企業でも同じ回答を使いまわしているのかな?と思われてしまうでしょう。

漠然とした内容で抽象的

キャリアプランは、漠然ではなく具体的に伝えるのがポイントです。

漠然とした内容はぼんやりとしていて抽象的な印象を与えます。面接官が知りたいのは、将来像よりも将来像を叶えるまでの過程です。そのため、キャリアプランを具体的に伝えられなければ評価を下げてしまうことになるでしょう。

高橋キャリアアドバイザー

「どのような将来像を描いているのか」「その将来像を実現するためにはどのようなスキルや知識を身に付けなければいけないのか」「そのためには何をすれば良いのか」を具体的に伝えましょう。

【応用編】キャリアプランと似た質問への答え方

伊藤うみ

面接ではキャリアプランと似た質問をされたら、同じように回答しても良いのでしょうか?

高橋キャリアアドバイザー

そのまま同じというのはNGですが、似たような回答になるのは仕方ないですね。

伊藤うみ

何かコツなどあれば教えてほしいです!

高橋キャリアアドバイザー

分かりました!それでは、キャリアプランと似た質問への答え方について解説しましょう。

入社後はどのように活躍したいですか?

「入社してその企業でなりたい人材」を回答しましょう。

キャリアプランは自分がなりたい将来像を示すものであり、転職や起業なども含めて回答することがあります。しかし、入社後の活躍について質問されたときは、その企業で目指すキャリアを示せば良いのです

回答例

私は協力と効果的なコミュニケーションを重要視しています。チームと連携しながら共に成長し、会社の目標を達成するために尽力したいと考えています。

回答例

チームプレーヤーとして、チーム目標の達成に向けて積極的に努力します。チームメンバーとの協力とコミュニケーションを重視しながら互いの強みを最大限に活用し、プロジェクトの成功に貢献します。

回答例

顧客に価値を提供し、満足度を向上させることに焦点を当てます。顧客のニーズを理解し、サービスや製品の品質向上に貢献します。

将来の夢は何ですか?

面接で将来の夢を聞かれたときは、その企業だからこそ叶えられる夢を示しましょう

たとえば、「営業スキルを磨いてお客様の要望を叶えられる営業マンになりたい」と回答したとします。決して悪いわけではありませんが、営業スキルはほかの企業でも磨けるので面接官には刺さりません。

面接官にインパクトを残せるよう、その企業の強みや特徴から将来の夢を考えると良いでしょう。

将来像を聞かれた時の答え方や、将来像の考え方については以下の記事でも解説しているので、チェックしてみてください。
将来像は人生の地図|「立て方」と「伝え方」を極めて未来を掴み取れ

キャリアアドバイザーコメント

選考突破のコツ! 応募先の企業でチャレンジしたい仕事を明確にしておこう

面接で「入社後にどのような仕事にチャレンジしたいか」と聞かれることもあります。この質問は、応募先の企業でできる仕事の中で興味のあるものを答えましょう。

もし応募先の企業で募集していない職種を回答してしまうと、「自社について理解不足」「ミスマッチの可能性がある」などと捉えられてしまうかもしれません。注意してくださいね。

チャレンジしたい仕事がいくつかある場合は、複数の仕事について話をしても問題ありません。たとえば「将来は企画職にチャレンジしたいと考えています。そのためにはお客様のリアルな声を知っておくことも重要だと思うので、まず最初は営業職にチャレンジしたい」という伝え方をすることで、複数の仕事の話をしながら一貫性もアピールできますよ。

事前に「企業でどのような仕事にチャレンジできるのか」「どのようなキャリアを歩むことができるのか」などを確認して、面接に臨みましょう。

面接で聞かれやすいキャリアプランは具体的に答えて通過率を上げよう

伊藤うみ

高橋さん、ありがとうございました。キャリアプランの立て方や回答例を教えていただいたのでイメージが湧きました!

まずはキャリアプランを立てる準備として、企業理解を深めて目指したいキャリアを決めることから始めたいと思います。

高橋キャリアアドバイザー

キャリアプランは企業としても知っておきたいところなので、ほぼ確実に質問されると思っておいたほうが良いでしょう。あとは、類似しやすい言葉も混同しないよう注意してくださいね。

伊藤うみ

はい! 本番までしっかり面接練習に励みます!

記事の編集責任者 小山内 隆

アクセス就活PLUSを運営するアクセス通信(現アクセスネクステージ)に新卒入社。就職サイト「アクセス就活」の立ち上げや、関西支社の営業責任者を経て、名古屋支社の責任者として立ち上げを担う。人事採用支援のほか、就活相談や就活講座の講師などキャリアアドバイザー職を経験した後、2017年に同社役員。現職は採用アウトソーシング(RPO)事業の担当執行役員 > メッセージを読む

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