目次
問題解決能力は「発見力」と「思考力」の2軸で鍛え上げよう!
鈴木なぎさ
アピールできるような強みがなくて、選考対策に困っています。このままで大丈夫かな……。
佐藤みなと
自分の強みって、自分のことだからこそ見えにくいよね……。
渡辺キャリアアドバイザー
ずいぶん悩んでいるようですね。何かこれまでの生活の中で褒められたことなど、思い当たるものはありますか? 具体的でなくても大丈夫ですよ。
鈴木なぎさ
そういえば、アルバイト先では何か問題があればいつも率先してフォローするようにしているのですが、その姿勢を見て頂けたのか「いつも周りをよく見て行動できているね」と店長に褒めてもらったことはあります。
佐藤みなと
それはすごいね! 僕は問題に直面すると冷静に対処できなくなってしまうし、それって鈴木さんの強みになりそうじゃない?
渡辺キャリアアドバイザー
今の話で鈴木さんの強みが見えました。それはずばり「問題解決能力」です。これは多くの会社で求められる能力なんですよ。
鈴木なぎさ
ええ! 自分にそんな強みがあったなんて……。
渡辺キャリアアドバイザー
その強みを魅力的にアピールできるように、ここからは就活に活かすための基本知識から、鍛え方や伝え方について解説しますね。問題解決能力を就活に活かすための準備を始めましょう!
鈴木なぎさ
なんだか自信が湧いてきました! ぜひ詳しく教えてください!
佐藤みなと
問題解決能力は自分の足りない部分だと感じていたので、鍛え方も知れるのは助かります!
問題解決能力は就活から入社後の仕事にも活かせるまさに万能な資質。その鍛え方と活かし方を知れば、選考など恐るるに足らずです。この記事では、まず問題解決能力の意味を理解するところから、能力の鍛え方と伝え方を、例文を交えつつ解説します。
渡辺キャリアアドバイザー
「問題解決能力って就活で使えるのかな?」「問題解決能力ってどうやって鍛えればいいのかな」、このような悩みを持っている人にとってはまさに必見の内容となっています。
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具体的に何を指す? 問題解決能力とは
鈴木なぎさ
問題解決能力って「問題を解決できる人」って認識であっていますか?
渡辺キャリアアドバイザー
合ってはいますが、もう少し解像度を上げた捉え方をしておく必要がありますね。より詳しく意味を理解しておけば、問題解決能力の強みが見えてきます。
鈴木なぎさ
「強み」ですか?
渡辺キャリアアドバイザー
はい。どんな能力なのかを詳しく知り、強みを理解すればアピールポイントとして活かしやすくなります。問題解決能力をアピールするための最初の準備として、まずはここから確認していきましょう。
鈴木なぎさ
わかりました! さっそく教えていただきたいです!
「問題を発見して対処法を思考し解決する能力」のこと
「問題を発見して対処法を思考し解決する能力」が問題解決能力です。問題をまず発見できること、そして、頭を働かせて対処法を考え実際に解決できること。この両軸を合わせて「問題解決能力」と表現しているわけですね。
鈴木なぎさ
単に「問題を解決できる」という意味だけではないんですね。
渡辺キャリアアドバイザー
その通り! そもそも問題は見つけられなければ解決はできませんよね。なので「問題を見つける能力」と「問題に対処できる能力」の両方があって初めて問題解決能力があると言えるのです。
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(リーダーシップが強みの場合)
私の長所は、周囲を引っ張るリーダーシップです。大学時代、ゼミ活動で新しい勉強会を企画しました。SNSや掲示板を活用し、200人以上の学生に情報を届け、毎回平均30名の参加者を集めました。リーダーとして、メンバーと定期的なミーティングを行い、役割分担を明確にして進めました。参加者の意見を積極的に取り入れ、内容を改善し、満足度を高めました。この経験から、チームをまとめる重要性やコミュニケーション能力の大切さを学びました。御社でも、自ら率先して行動し、チーム全体を巻き込み目標達成に向けて努力します。
問題解決能力は就活の万能薬! 活かし方を整理しよう
渡辺キャリアアドバイザー
さて、まずは概要から説明をしましたが、実際にこの能力は就活や仕事にどう活かせるのか、あまりイメージできていないのではないでしょうか。
鈴木なぎさ
はい。実はまだ具体的にイメージができていなくて……。本当に活かせるような能力なのかな?
渡辺キャリアアドバイザー
もちろんです! むしろこの能力はビジネスパーソンには必須の能力とも言われるほど大切で、身に付けておけばどんな仕事にも活かせる能力となります。
鈴木なぎさ
企業にとっても魅力的な能力なのですね。
渡辺キャリアアドバイザー
活かし方を知らなければ宝の持ち腐れ。ここからは、「仕事」と「就活」の2つの視点からその活かし方を整理していきますね。
鈴木なぎさ
とても気になってきました! ぜひ詳しく教えてください!
あらゆる仕事に活きる! ビジネスパーソンに必須の能力
渡辺キャリアアドバイザー
仕事をしていく中ではさまざまな問題に直面します。ただ、そこでどうすれば解決までたどり着けるのか、思考し実行できる問題解決能力は、どんな仕事にも活かせる万能的な能力と言えるのです。
鈴木なぎさ
仕事においても効果を発揮する能力なのですね。ただ、正直あまりピンとこないというか……。実際どのような場面で役に立つのですか?
「取引先でのプレゼンを練り直す」といった大きな問題から、「コピー機が紙詰まりしてしまった」といった小さな問題など、仕事ではさまざまな問題が突然起こります。その度に「どうしよう」と慌てたり不安になっていたりしていては、仕事になりませんよね。
問題解決能力のある人ならその心配はありません。仮に問題が発生しても、冷静に観察し適切な対処ができます。あらゆる仕事に活かせる能力としてビジネスパーソンには必須の能力と言われるわけですね。
渡辺キャリアアドバイザー
まさに万能な能力。この能力を活かして仕事をしていけば、「あの人なら問題があっても冷静に対処してくれる」と、周囲の人からも高い信頼が得られるでしょう。
企業からも好評価! 自己PRにも活かせる魅力抜群の能力
鈴木なぎさ
問題解決能力は社会人にとって必須の能力であることがよくわかりました! だから就活においても魅力的なアピールポインとして活用できるのですね。
渡辺キャリアアドバイザー
その通り! 入社後の活躍も期待できる実用的な能力で、多くの企業が欲しているからこそ、アピールポイントにはもってこいなんです。
問題を冷静に観察して、適切な対処法をもって解決する。この能力はどんな仕事にも活かせるからこそ、あらゆる企業が欲しがる能力とも言えます。採用側の目線に立ってみましょう。「どんな問題があっても、冷静に対処できる人材」が選考に来たら、高い評価をしますよね。
企業から高い評価が得やすい魅力的な能力であるからこそ、自己PRの軸にすることをおすすめします。
渡辺キャリアアドバイザー
問題解決能力を軸にした自己PRの作り方は記事後半で解説をしますね。そちらもぜひ合わせて確認するようにしてください。
キャリアアドバイザーコメント
若林 真穂
プロフィールを見る問題解決能力の高い人は成長の好循環を生み出せる
問題解決能力の高い就活生に対して企業側は「安心して仕事を任せられそう」という印象を抱きます。上述の通り、問題解決能力の高い人は「どんな問題があっても、冷静に対処できる人材」と捉えられるので、どのような難易度の仕事であっても適切な対処方法を見つけ、解決してくれると期待を持てるのです。
そのため、周りからすると問題解決能力が高い人には安心して仕事を任せられます。その結果、問題解決能力の高い人にはどんどん仕事が舞い込みやすくなり、「仕事を任せられる→解決→もっと大きな仕事を任せられる→解決」というように、自分も組織も成長できる好循環を生み出すことができるでしょう。
自己PRが思いつかない時は、
AIツールを活用してください
自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
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私の長所は、周囲を引っ張るリーダーシップです。大学時代、ゼミ活動で新しい勉強会を企画しました。SNSや掲示板を活用し、200人以上の学生に情報を届け、毎回平均30名の参加者を集めました。リーダーとして、メンバーと定期的なミーティングを行い、役割分担を明確にして進めました。参加者の意見を積極的に取り入れ、内容を改善し、満足度を高めました。この経験から、チームをまとめる重要性やコミュニケーション能力の大切さを学びました。御社でも、自ら率先して行動し、チーム全体を巻き込み目標達成に向けて努力します。
発見力と思考力が強み! 問題解決能力が高い人の特徴
鈴木なぎさ
問題解決能力の意味や魅力は十分理解できたのですが、理解できたからこそ、「本当にこんな能力が自分にあるのかな」と思えてきて……。
渡辺キャリアアドバイザー
なるほど! ただ、私が思うに鈴木さんは十分にその能力は備わっていると思いますよ。
鈴木なぎさ
本当ですか? 何か自分でも納得できる理由があればスッキリできそうなのですが……。
渡辺キャリアアドバイザー
それなら、「問題解決能力の高い人の特徴」を知る必要がありますね。特徴を知れば、「当てはまるならこの能力が備わっている」と判断可能なので、納得できる理由になるはずです。
鈴木なぎさ
確かに当てはまるものが見つかれば、「自分は問題解決能力がある」と納得できそうです!
「こうしたら良いのにな」と改善点を見つけられる人
渡辺キャリアアドバイザー
ちなみに、どんな特徴が考えられると思いますか?
鈴木なぎさ
うーん。頭の回転が速いとかでしょうか。
渡辺キャリアアドバイザー
1つは「改善点を見つけられる人」ですね。言い換えるならば、観察力の高い人とでも言いましょうか。こういった人は問題を見つける力があるのです。
「こうしたら良いのにな」と、意図せずして改善点を見つけられる人は問題解決能力があると言えますね。問題とはそもそも見つけることができなければ解決できません。まずは状況を観察して、「どんな問題があるのか」を把握する必要があります。
その点、「こうしたら良いのにな」と自然と気づくことができる人は、問題を発見する能力がとても高いと言えますよね。つまり、問題を解決するための重要な素質を備えているということ。問題解決能力がある人の特徴と言えるわけです。
「この問題の本質はなんだろう」と冷静に受け止められる人
鈴木なぎさ
他にはどんな特徴があるのでしょうか?
渡辺キャリアアドバイザー
問題が起きても、冷静な状況を捉えることができる人ですね。いうなれば、高い分析力があるともいえます。
たとえば問題が起こったときに、「どうしよう」「なんとかしなきゃ」と慌てるよりも前に、「そもそもこの問題の本質はなんだろう」と冷静に受け止められる人も問題解決能力が高いと言えますね。
そもそも自分が解決すべき問題なのか、解決するためには何が必要なのか、なぜこの問題が起こったのか、冷静に状況を分析することができる。問題を前にしたときに、このような思考を持って冷静に捉えられる人は、まさに問題解決能力のある人ですね。
「今自分には何ができるのか」と常に思考できている人
鈴木なぎさ
正直、先程の2つは自分に当てはまらない気がします……。
渡辺キャリアアドバイザー
まだ挙げられる特徴はありますよ。「今自分には何ができるのか」と常に思考できている人も問題解決能力を備えている傾向にあるのです。
周りの状況をよく観察して、「今自分には何ができるかな」と考えられる人も問題解決能力がありますよ。
現状に満足せず、常に「すべきこと」を探せるこの思考は、問題を発見する観察力と、解決のための行動を起こすことができる実行力を備えている人に多く、問題解決能力の高さを証明しています。
自分がどの特徴に当てはまるかいまいちわからないときは、一度自己分析をおこなって、自己理解を深めてから改めて確認しましょう。
簡単15のやり方で自己分析はもう迷わない! 活用法を徹底解説
自己分析をするうえでは、自己分析ノートを活用しながら進めることをおすすめします。自己分析ノートの詳細はこちらの記事をで確認できます。
自己分析ノートは今から作れる! 準備するものや活用法を徹底解説
問題解決能力の高い人が求められる職種
渡辺キャリアアドバイザー
そういえば、もう志望企業は決まっていますか?
鈴木なぎさ
実はまだ決まっていないです。自分に合った企業ってなんだろうと悩んでいるうちに時間ばかりが経ってしまって……。
渡辺キャリアアドバイザー
なるほど。ただ、企業選びは誰しもが悩むものなので、落ち込む必要はありませんよ。それに良い解決策が1つあります。
鈴木なぎさ
え! ぜひ教えてください!
渡辺キャリアアドバイザー
それは、「自分の強みが活かせそうな職種」から選ぶという方法です。実力が発揮できる環境を選ぶということになりますし、やりがいも感じやすい。候補がグッと絞りこめるはずです。
鈴木なぎさ
確かに、その選び方なら自分に合った企業が探せそうですね!
渡辺キャリアアドバイザー
ここまでで鈴木さんの強みは「問題解決能力」と判明していますから、ここからは「問題解決能力が求められる職種」を解説しますね。企業選びの参考にしてください!
鈴木なぎさ
メモを取る準備はバッチリです! 詳しく教えてください!
営業職:顧客の抱える問題を見極め解決!
鈴木なぎさ
問題解決能力が活かせそうな仕事は営業がイメージできるのですが、実際どうなのでしょうか?
渡辺キャリアアドバイザー
その読みは当たっていますよ! 顧客の抱える課題をスムーズに解決するだけでなく、顧客自身も気づいていないような課題まで見抜くことができる、敏腕営業として活躍できるでしょう。
営業職は問題解決能力のある人が求められやすい仕事と言えますね。問題を見つける観察力や、解決のための対処法を導き出せる思考力を用いて、顧客の求めるものを見抜いて的確にアピールすることができるでしょう。
たとえば保険会社の営業職なら、顧客が抱える課題を見抜き、その人に最適な保険プランを見極めて提案することができます。
「こんな問題抱えているだけど、どうすれば良いかな?」という疑問に明確に答えられる、社内外問わず誰からも信頼される営業として活躍できること間違いなしですよ。
渡辺キャリアアドバイザー
この能力を活かしきれば、顧客自身が気づいていないような問題まで見抜くことができるでしょう。
自分が営業職に向いているのか調べたい人や、営業職で求められる人物像などが知りたい人はぜひこちらの記事も参考にしてください。
営業職に向いてない!? 原因を3段階で整理して適性を見極めよう
マーケティング職:論理的思考で最適解を導きだす!
鈴木なぎさ
正直営業職は自分に向いていないかもと感じるのですが、他に求められやすい仕事ってありますか?
渡辺キャリアアドバイザー
営業職のような対人系の仕事以外にも適性の高い仕事はありますよ。その1つがマーケティング職です。
マーケティング職もまた求められやすい仕事ですね。情報を分析し、打ち出すべき最適な手段を見極めることが求められる仕事ですが、冷静に観察し行動できる、論理的思考を持ち合わせている問題解決能力の高い人にはまさにぴったり。
たとえば食品メーカーでは新商品を販売する際にはSNSを使ったマーケティングに力を入れる企業が多いですが、問題解決能力の高い人なら、新商品の魅力を分析し、どんな層がターゲットになるのかを洗い出したうえで、最適なプロモーションを打ち出して販売業績を大きく向上させることができるでしょう。
渡辺キャリアアドバイザー
あきらめない粘り強さも備えているので、時間をかけた入念な情報収集にも高い適性があります。市場を冷静に見極めることのできるマーケティング職としても活躍できるといえますね。
クリエイティブ職:優れた発見力がアイデアを生み出す!
鈴木なぎさ
いろいろな仕事に活かせる能力なのですね。ちなみに他にも求められやすい仕事はあるのでしょうか?
渡辺キャリアアドバイザー
一見関係なさそうにも思えますが、クリエイティブ職も問題解決能力のある人が求められやすい仕事です。
たとえクリエイティブ職の1つであるデザイナーは、どんなデザインが求められているかを冷静に分析して、課題を解決するために最適なデザインを提案する必要があります。
問題解決能力の高い人なら、その問題を発見することができる優れた観察力を活かして、「この人が抱える課題の解決のためにはこのデザインが最適だな」「使う人の視点で考えるとこれってこうした方が良いな」など、さまざまな問題解決のアイデアを生み出すことができます。
この能力を活かせば、顧客が抱える課題を見抜き、ベストな選択肢を提示できるクリエイティブ職として活躍していけるでしょう。
決能力の高い人が求められやすい他の仕事
- コンサルタント:顧客の課題を発見し、解決する力が求められる
- デザイナー:どんなデザインが問題解決に必要か、見極める力が求められる
- プログラマー:イレギュラーにも対応できる、冷静な分析力が求められる
問題解決力は、日々実験を繰り返し成果を出すことを目標とする研究職にも必要な力です。研究職に興味のある学生はぜひこちらの記事も確認してみてください。研究職の仕事内容や適性、選考対策まで幅広く解説しています。
研究職の全貌がわかる! 知っておきたい仕事内容や適性をズバリ解説
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る人事部門の仕事も問題解決能力が求められる
あまりイメージがないかもしれませんが、人事部門の仕事についても問題解決能力の高さが求められています。人事部門の仕事といえば、昇格・昇給・異動調整などを思い浮かべるかもしれませんが、経営課題が複雑化している現在は人事部門に求められる役割はそれだけに留まりません。
たとえば、離職防止に向けたリテンション課題については、そもそも「何が原因で辞めるのか」といった根本的な課題を把握する必要があります。HRBP(HRビジネスパートナー)のように、人事部門が一緒になって営業部門などのビジネス課題を解決していく必要性も高まっています。
このように、毎年同じ仕事を繰り返しおこなっていて一見ルーティン業務が多いと思われがちな人事部門であっても、実際は複雑な課題を解決しなければならないため、問題解決能力の高い人を求めているのです。
今から鍛えて差をつけよう! 問題解決能力のトレーニング方法
佐藤みなと
問題解決能力って、本当にいろいろな仕事に適性があるのですね!
渡辺キャリアアドバイザー
問題解決能力は仕事に必須の能力だからこそ、さまざまな職種で活かせるのです。ところでその能力、伸ばせるなら伸ばしたいと思いませんか?
佐藤みなと
それはもちろんです! ただ、筋肉でもあるまいし、具体的な鍛え方のイメージがつきません……。
渡辺キャリアアドバイザー
実は、この能力は鍛えることができるのですよ! 鍛え方のコツとしては、問題解決能力を2つにわけて考えるのです。私は鍛え方にも精通しているので、今から解説していきますね。
佐藤みなと
もう今すぐにでも実践していきたいです!
①「発見力」が第一ステップ! 「問題発見力」の鍛え方
佐藤みなと
2つにわけて考えるとおっしゃっていましたが、具体的にどんな風にわけられるのでしょうか?
渡辺キャリアアドバイザー
1つは「発見力」、もう1つは「思考力」ですね。問題を見つける段階と、問題への対処法を考える段階にわけるのです。こうすれば、それぞれの鍛え方が見えてきますよ。
佐藤みなと
問題解決能力とは2つの能力が合体したものなんですね。
渡辺キャリアアドバイザー
その通り。まずは第一ステップとして「問題発見力」の鍛え方から押さえていきしょう。
思い込みを捨てろ! 「ゼロベース思考」で情報を捉える
発見力を鍛える方法の1つが、「ゼロベース思考」で情報を捉える、というものです。ゼロベース思考とは、もともと持っていた知識や、印象、思い込みといった先入観をすべて捨てて、まっさらな0の状態で情報に向き合うというもの。
情報というものは、先入観を持ったまま触れてしまうと本質を捉えられない可能性があります。先入観のせいで誤った認識を持ち、そのまま対処するとなれば的外れに終わってしまうことも。
なので、問題の本質を見極められる力、問題発見力を高める手立てとして、このゼロベース思考はとても効果的ですよ。
渡辺キャリアアドバイザー
思い込みを捨てるというのは、意外と難しい。だからこそ、この0ベース思考が身に付けることが大切なのです。
分析と整理がポイント! 「構造化スキル」で現状把握する
「構造化スキル」を身につけるのも効果的ですね。構造化スキルとは、情報を分析して、バラバラだったものを1つの構造としてつなげて整理することで、因果関係を明らかにできたり、問題に対しての理解を深めることができます。
問題を発見したとしても、それがどんな問題で、どんな原因があって、今どういう状況なのかなど、さまざまな要素を拾い集めなければ解決策は思い浮かびません。問題発見力の中でも、観察力にかかわる部分を飛躍的に伸ばすことができる思考法と言えますね。
渡辺キャリアアドバイザー
構造化スキルで圧倒的な観察力を手に入れましょう!
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見る問題解決能力はMECEとロジックツリーで鍛えよう
問題発見力の鍛える方法として最適なのは「MECE」と「ロジックツリー」の考え方を理解することです。MECEとは全体としてそれぞれがダブることがなく、かつ漏れがなく網羅できている状態のことを指します。また、ロジックツリー・MECEの考え方をベースとして「ダブり」や「モレ」がないように要素を因数分解して整理します。
このように、問題の本質部分を追究する際には「ダブり」や「モレ」がないことを意識しつつ、ロジックツリーによって問題の細分化をしていくことを意識することで問題発見力を鍛えることができます。この考え方は社会人になっても求められるスキルですので、学生のうちから意識しておくと他の就活生と差別化できるスキルの1つになることでしょう。
②「思考力」で解決に導け! 「思考力」の鍛え方
渡辺キャリアアドバイザー
これで問題発見力の鍛え方がわかりましたね。問題は見つけられなければ解決することができないからこそ、発見力を伸ばすことはとても大切なのです。
佐藤みなと
問題解決のためには必須能力というわけですね!
渡辺キャリアアドバイザー
その通り! ただ、発見力だけでは足りません。問題を解決に導くための思考力も鍛える必要があります。詳しい方法についてはこれから解説していきますので、一緒に確認していきましょう!
佐藤みなと
ぜひお願いします!
身近な話題で練習! 「5W1H」で解決への道筋を整理する
「5W1H」で解決までの道筋を整理!
- 「When:いつ」
- 「Where:どこで」
- 「Who:だれが」
- 「What:何を」
- 「Why:なぜ」
- 「How:どのように」
問題への思考力を鍛える手段としては、「5W1H」で情報を整理して、道筋を立てることを繰り返すのが効果的です。「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」で整理すれば、問題の全体像が明確になり、「では、どうするか」が浮かびやすくなります。
渡辺キャリアアドバイザー
身近な話題を普段から「5W1H」で整理するようにしておくと、実際に解決するべき問題に相対したときにも、焦らず冷静に状況を整理し、適切な対処法を思考できるようになりますよ。
イメージを膨らませて特訓! 「仮説思考」で素早く解決策を考える
思考力の鍛え方としては、「仮説思考」で素早く解決策を考えることを繰り返すのもおすすめですよ。仮説思考とは、今ある情報をもとに「多分こうなるだろう」と仮説を立てる思考法で、立てた仮説から逆算する形で因果関係を整理していきます。
仮説を立てることで「ではその裏付けにはこんな情報が必要だな」と、集めるべき情報や、やるべきことが明確になるので、対処法を見出すまでが早いというのも特徴です。
渡辺キャリアアドバイザー
題をテーマに仮説思考で解決策を考えてみるなど、イメージを膨らませる特訓をしておくと鍛えやすいでしょう。
キャリアアドバイザーコメント
若林 真穂
プロフィールを見る思考力は本質的な問いをすることで鍛えられる
思考力を鍛える方法でおすすすめなのは「ものごとの本質的な問い」が何かを押さえようとすることです。本質的な問いというのは、今やっている(やろうとしている)ことは「具体的にどのような課題(=問い)を解決するためのものなのか」という点です。この考え方の視点を身につけておかないと、本来やるべき目的(=課題の解決)を見失ってしまい、手段が目的となってしまうことが多くあります。本質的な問いを押さえるためには、問いの背景を押さえる癖をつけることと、問いを分解する癖をつけることが重要です。
たとえば、カフェのアルバイトで「顧客のリピーター率を上げる施策を考えてくれ」という課題を提示された場合、問いが大きすぎて漠然としているので、「いつまでに?」「何%?」「施策を実行する費用はいくら?」など検討しなければならない課題を分解しましょう。
このように、本質的な問いを意識することで思考力は鍛えられます。普段の学生生活から問いの背景や問いの分解は意識的におこないましょう。
準備の量が差を付ける! 問題解決能力の自己PR作成準備
鈴木なぎさ
鍛え方も十分理解できました! あとはコツコツ能力を伸ばしていくだけですね!
渡辺キャリアアドバイザー
吸収が早いですね! ただ、いくら問題解決能力を鍛えたとしても、就活ではそれをアピールしなければ意味がありません。なので、鍛え方を学んだあとは、伝え方を学ぶ必要があります。
鈴木なぎさ
大切なことを忘れていました! では、早速アピールの仕方について教えていただけるのでしょうか?
渡辺キャリアアドバイザー
まずはその前に、アピールするための事前準備から始めましょう。入念な準備が魅力的な自己PRを作りますから、ここは丁寧に確認する必要がありますよ!
鈴木なぎさ
わかりました! ぜひ詳しく教えてください!
相手が求めるものを知ろう! 企業の情報を調査する
渡辺キャリアアドバイザー
ちなみにまず何から準備すれば良いと思いますか?
鈴木なぎさ
うーん……。なんだろう……。
渡辺キャリアアドバイザー
まずは企業の情報を調査することに取り組みましょう。相手が求めるものを知り、それに合わせて自己PRの内容の方向性を決めることで、格段に印象が良くなります。
鈴木なぎさ
自分のアピールしたいことだけをアピールすればいい、というわけではないのですね。
渡辺キャリアアドバイザー
その通り。相手のことを考える姿勢が、好印象な自己PRを作るのです。
問題解決能力はどんな仕事にも活かせるとはいえ、企業毎にそれぞれ求める人物像があります。受かる自己PRを作るためには、その人物像に上手くマッチさせることがコツなのです。
「顧客自身が気づいていないような問題も見抜き解決できる能力」なのか、「現状に満足せず、常に自分にできることを探しながら業務効率を改善できる能力」なのか、企業にマッチしたアピールは何かを見極めて押し出すようにしましょう。
企業の情報の集め方
- コーポレートサイトから企業理念や事業方針をチェック
- 採用サイト、ページから、募集要項をチェック
- 大学のキャリアセンターで志望企業について聞いてみる
- 会社説明会に参加して聞いてみる
- OB・OG訪問を活用して実際に話を聞いてみる
- インターンを申し込んで、会社の中で働きながら聞いてみる
渡辺キャリアアドバイザー
どんな企業にも同じアピールをしていては、採用側も「自社である必要はないな」と見抜き、高い評価はつけませんよ。
企業の情報を集めるうえでは、こちらの記事で解説されている方法も効果的です。
具体例30選|「会社の強みは?」を面接で答える秘訣を解説
何ができるの? 自分の「問題解決能力」を具体的にする
鈴木なぎさ
企業の情報を集めたらOKですか?
渡辺キャリアアドバイザー
まだできる準備はあります。問題解決能力と大枠で捉えるのではなくて、「どんな問題解決能力なのか」を明確に説明できるようにしておきましょう。
自分の問題解決能力の何が強みがなのかをはっきりとさせておきましょう。たとえば、「問題があっても冷静に対処できる」ところなのか、はたまた「問題を自然と見つけ出して、より良くすることができる」ところなのか、その中身は人それぞれ。
時間はかかっても良いので、自分の強みを自分の言葉で表現できるようにしておくことが、魅力がたっぷりつまった自己PR作成には欠かせません。
自分の強みを明確にするためには、一度自分の頭の中を整理して、それから強みに向かい合ってみるのが効果的です。思考の整理にはこちらの記事で解説されているマインドマップがおすすめですよ。
マインドマップで始める自己分析|「本当の自分」を紙に描き出そう
流れに沿ってサクッと完成! 問題解決能力の魅力的な自己PR作成法
渡辺キャリアアドバイザー
いよいよ自己PRを作る段階にまできましたね。
鈴木なぎさ
はい! 準備の仕方も押さえられたので、早速作り方を教えていただきたいです!
渡辺キャリアアドバイザー
素晴らしいやる気ですね! それでは問題解決能力を軸にした自己PRの作り方を解説します。これから触れていく3段階にわけた考え方で作れば、魅力的な自己PRをスムーズに完成させられますよ。
鈴木なぎさ
しっかり確認して、魅力的な問題解決能力の自己PRを完成させてみせます!
①問題解決能力が強みであることを具体的に伝える
渡辺キャリアアドバイザー
最初は何から書けばいいと思いますか?
鈴木なぎさ
うーん……。挨拶でしょうか?
渡辺キャリアアドバイザー
挨拶は大切ですが、自己PRには不要ですよ。最初はまず、自分の強みが問題解決能力であることを伝えましょう!
受かる自己PRの特徴は、内容がわかりやすいこと。わかりやすい自己PRを作るためには、「何が言いたいのか」が簡潔である必要があります。なので、「私の強みは問題解決能力です」と冒頭から要点を伝えるようにしましょう。
いつまでも何が言いたいのかわからない内容では、高い評価を狙う以前に、印象にすら残りません。自分の押し出したい強みを印象付けるためにも、最初から要点を伝えることが大切ですよ。
強みの伝え方例
- 私の強みは、問題に直面しても冷静に分析して解決までの道筋を整理できる、問題解決能力の高さです。
- 私の強みは問題解決能力の高さです。相手が自覚している問題だけでなく、相手自身が気づいていないような問題までも見抜き、その解決のためにどうすればいいのか、計画を立てて実際に解決することができます。
自己PRの書き出しにあたるこの部分は、続く内容の魅力が伝わるかを左右する大切なポイント。こちらの記事を読んで、書き出しの工夫の仕方をマスターしておきましょう。
自己PRの書き出しは超重要! その理由と書き出しテクニックを解説
②問題解決能力が発揮されたエピソードを伝える
鈴木なぎさ
最初に自分の強みを伝えたら、次は何を伝えれば良いのでしょうか?
渡辺キャリアアドバイザー
今のままでは内容に説得力がありません。「なぜその強みがあると言い切れるの?」という疑問を解消するために、根拠となるエピソードを加えましょう!
問題解決能力という魅力を相手に伝え切るためには、内容の説得力が大切です。「問題解決能力があると言い切れる理由」を、エピソードという根拠を添えて説明しましょう。
エピソードがあれば「だからそういった強みがあると言えるのか」と納得できるので、採用側も魅力が理解しやすくなります。問題解決能力が発揮された経験や、その能力を褒めてもらった経験などを振り返り、自己PRに加えておきましょう。
エピソードの伝え方例
- 高校ではサッカー部で部長を務めており、県大会出場を目指して日夜練習に励んでいました。ところがチームは連戦連敗で、地区大会の初戦で負けてしまう状態でした。そこで私は何が原因なのかを探るため、チーム全員にアンケートを取り、今自分たちに何が足りないのかを共有しあう会を設けました。そこで得られた意見を元に監督と練習メニューをあらためて考え直すことで、チーム全体の力が伸び、最後の大会では目標であった県大会出場を達成することができた経験があります。
- 大学一年生の頃から大学図書館でアルバイトをしており、主にカウンター業務を担当しています。日々さまざまな利用者の方から質問を受けており、ときには自分がどんな本を探しているのかわからないまま質問をしに来る人もいます。そういったときも持ち前の問題解決能力を活かして、相手から得られるわずかな情報からその人の求めているベストな本を導き出し、相手が潜在的に求めているものまで汲み取って提案をするようにしています。そうしたことを続けてきた結果、今ではバイトリーダーとして他のアルバイトへの研修も任されるようになりました。
③問題解決能力を仕事にどう活かすのか伝える
鈴木なぎさ
なんだか魅力的な自己PRが完成してきたように思います!
渡辺キャリアアドバイザー
いい調子ですね! 最後には、「仕事にどう活かすのか」の視点でのアピールを加えましょう。仕事ではこんな風に活かすことができますよと説明して、採用するメリットをアピールするのです。
選考とは採用を決定する場。その場でおこなう「自分のPR」と考えれば、いかに「採用するメリット」を提示できるかが重要ですよね。そのためには、仕事への活かし方という、具体的な内容でアピールするのが効果的なのです。
それに、仕事にどう活かすかのアピールは入社意欲の評価につながります。なるべく内定辞退や早期離職してしまいそうな人の採用は避けたい企業にとって、入社後のこともしっかり考えている入社意欲の高い人に対しては、「入社後も意欲を持って活躍してくれるだろう」と高い評価をしますよ。
仕事への活かし方の伝え方例
- 御社に入社後はこの持ち前の問題解決能力を活かして、顧客が抱える問題の解決のためにさまざまな提案をして解決まで導き、「困ったら〇〇さんに頼もう」と社内外問わず頼られるような営業職として業務に全力で取り組んでまいります。
- 御社に入社後は、相手の抱える潜在的な問題までも見抜いて解決することができるこの問題解決能力を活かして、相手が本当に必要としているデザインをこちらから提案できるデザイナーとして業務に貢献いたします。
自己PRの構成については、こちらの記事で詳しく解説しています。チェックし、自信の持てる自己PRを作ってくださいね。
例文14選|自己PRは構成次第! 3ステップで響くアピールしよう
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る仕事への活かし方を伝えるには「情報収集」が要
問題解決能力を仕事にどう活かすのかを伝えることは重要です。ただし、単に「学生時代に〇〇の経験で身につけた問題解決能力を貴社の~~という仕事で活かしていきたい」と述べるだけでは企業側は具体的な活躍イメージが湧きません。
企業側が「この学生は当社で活躍できそうだ」と想像できるようにするためには、あらかじめその企業が抱えている課題や注力していきたい分野などの情報を収集しましょう。そのうえで、企業の課題などに絡めて自身の問題解決能力をアピールすると効果的ですよ。また、自身の問題解決能力を活かして貢献した結果、その企業がどうなるのかまで伝えることができれば、説得力はより一層増すことでしょう。
自己PR作成に活かす! 問題解決能力の高さをアピールする自己PR例文
渡辺キャリアアドバイザー
ここまでの解説でわからないところはありましたか?
鈴木なぎさ
わからないってほどでもないのですが、自己PRを作る際に参考にできるものとかがあれば、より不安なく取り掛かれそうだなと思いました。何か資料のようなものってありますか?
渡辺キャリアアドバイザー
それなら、問題解決能力を活かした自己PR例文が役に立ちそうですね。では就活に使いやすいテーマで6つ例文を解説します。
鈴木なぎさ
確かに例文があれば自己PR作成もよりはかどりそうです! ぜひ教えてください!
例文①部活(運動部)
例文
私の強みは、問題があっても冷静に対処し、解決までの道筋を描くことができる問題解決能力の高さです。
高校生の頃は野球部に所属をしていて、3年生から部長を務めていましたが、部長を任された当初はなかなか試合に勝てない日々が続いたことがありました。そこで、「なぜ勝てないのか」「どうすれば勝てるのか」と、問題の原因を洗い出して整理をするところから始めました。
その結果、自分たちに足りないのは守備力であることが分析でき、守備に比重をおいた練習メニューをあらためて考えることで、足りなかった力が補われ、試合にも勝てるようになりました。最終的には、以前から目標としていた地区大会優勝も達成することができました。
御社に入社後はこの問題解決能力を活かして、問題が起こったときも慌てず状況を整理し、最適な対処法を考案することのできるメンバーとして業務に貢献していきます。
渡辺キャリアアドバイザー
問題を整理し、それから解決までの道筋を立てたというエピソードは高い問題解決能力そのもの。内容の根拠としてだけでなく、内容の強調にも一役買っています。これなら良い評価が期待できるでしょう。
鈴木なぎさ
どんな強みがあるのかを冒頭で解説し、仕事への活かし方にも触れられていますね!
部活の自己PRを考えるうえでは、こちらの記事の解説がとても参考になります。
自己PRにおいて部活経験は最高の素材|例文13選付きで徹底解説
部長として人を率いるような立場に立っていた人には「働きかける力」という素晴らしい能力が備わっている可能性が高いです。この力の詳細についてはこちらの記事の解説が参考になります。
例文8選|働きかける力を3ステップでアピールして内定をつかみ取れ
例文②部活(文化部)
例文
現状改善のために可視化されていない問題を見抜き、解決することで改善していく問題解決能力の高さが私の強みです。
高校生のときに入っていた美術部では部員が集まらず、存続の危機に陥ったことがあります。しかしその際に、「なぜ部員が集まらないのか」の原因を分析し、「具体的にどんなことをしているのかわからない」という印象を持たれていることを見抜きました。
それからは積極的に展示会などをおこない環境をオープンにすることで、10人以上の部員を新たに獲得して問題を解決できた経験があります。
御社に入社後はこの強みを活かして、まだ見つかっていない問題を見つけ出して解決し、常に改善を図ることのできる営業として業務に貢献をしていきます。
渡辺キャリアアドバイザー
「なぜ部員が集まらないのか」を分析し、原因を発見し、対処して状況を改善する。問題解決において必要なことがきちんとできるということが示せていて、問題解決能力の根拠としては申し分ないエピソードです。
佐藤みなと
全体の流れも綺麗で読みやすいです!
例文③アルバイト
例文
私の強みは、相手自身も気づていないような問題を見抜き、解決することができる問題解決能力の高さです。
大学2年生の頃から続けているアルバイト先の市立図書館では、学生も利用することから賑やかになることが多く、「館内が騒がしいから集中できない」というお声をいただくことがよくありました。
図書館としては、最初は注意喚起だけで終わらせる予定でした。しかし私はその意見をくださった方が抱える問題の本質は、「周りを静かにさせたい」ではなく、「集中できる環境が欲しい」というものであると見抜き、私語厳禁の集中室を設けることにしたところ、そのような意見を頂くことは一切なくなりました。
この経験は、相手の抱える潜在的な問題も見抜くことができる、自身の問題解決能力が発揮された経験であると考えています。
御社に入社後はこの本質を見抜いて解決できる強みを活かして、お客様の本当に求めるものを見抜いて提供できる営業として活躍していきます。
渡辺キャリアアドバイザー
「館内が騒がしいから集中できない」という人が抱える問題の本質を見抜いて適切に対応できたエピソードは見事で、これなら入社後もその能力を活かして活躍してくれそうと判断できます。
鈴木なぎさ
問題の本質を見抜くという、問題解決能力の中でも「発見力」に秀でていることがうかがえるアピール内容ですね!
アルバイトを題材にした自己PRの作るなら、ぜひこちらの記事の解説も確認しておきましょう。
アルバイトの自己PRで面接官の心を掴め! 14例文付き作成方法解説
例文④ゼミ
例文
私の強みは問題を整理して対応策を多数講じることができる問題解決能力の高さです。
大学のゼミでは半年に1度合宿に行くのですが、ときには予約が一杯になってしまった、予算をオーバーしてしまったなど、思いもよらぬトラブルに見舞われることもあります。
そんなときでも、「予算がいっぱいなら、大部屋にまとめてもらうことで対応いただけないか」「予算がオーバーしているなら、同じホテルでも別のプランはないか」などすぐに対応策を考え、できる限りの手をすぐに打つようにしていました。そうして自身の問題解決能力を活かすことで、これまで無事に合宿を成功させてきました。
御社に入社後はこの強みを活かして、問題を目の前にしたときにも、スピード感を持って解決策を提示できる社員として業務に貢献していきたいです。
渡辺キャリアアドバイザー
アピーㇽの軸は問題に対する「思考力」と「対応力」の高さで、それにマッチした「イレギュラーな事態にも冷静に対応できる」という趣旨のエピソードを採用できているのも評価できますね。内容の整合性が高く、軸の通った内容でまとめられています。
佐藤みなと
入社後の活かし方にまで言及できているので、これなら「意欲が高いな」と採用側も評価すると思います!
例文⑤インターン
例文
問題に直面しても、冷静に問題の本質を分析し、「今何をすべきなのか」を適正に判断できる問題解決能力の高さが私の強みです。
1年前に参加した食品メーカーのインターンでは、2週間かけて子供向けのお菓子をグループで企画するという課題が出されていました。最初は子供が喜ぶようなアイデアを出し合い、キャラクターをかたどったクッキーを途中発表でプレゼンしましたが、評価は低いものとなってしましました。
そこで私は、「自分たちは本当のニーズを見極められていない」という問題を抱えていることを冷静に分析しました。そこで、お菓子は子供自身が買うのではなく親が買うことが多いことから、親が子供に買いたくなる、体に良い栄養価の高い商品はどうかと提案し、実際にプレゼンしたところ、1位の評価を頂くことができました。
直面している問題に冷静に向き合い、本質を見抜いて対処できるこの問題解決能力を活かして、御社に入社後は顧客の本当に欲している商品を的確に押し出すことができる営業職として業務に貢献していきたいと思います。
渡辺キャリアアドバイザー
問題の整理と対処法を考案したエピソードは、強みのアピールにマッチしていますね。すぐに解決のための行動を起こすことのできるという最初のアピールも魅力的で、全体を通して納得感のある内容です。
鈴木なぎさ
伝えたいこと、エピソード、仕事への活かし方の流れがスムーズで、違和感なく読めます!
例文⑥留学
例文
私の強みは、自分が直面した問題に対し、原因を深く分析して「何をするべきなのか」と冷静に見極めて対処できる問題解決能力の高さです。
2年前にオーストラリアに留学をした際には、3か月経っても英語がまったく上達しないという問題に直面していました。そこで原因を冷静に分析した結果、英語の勉強が足りていないということよりも、頼れる人がいない不安から、ついつい日本語話者とばかり話してしまっていることが原因であることを見抜きました。
そこで、まずは英語を使う機会を多くしようと、現地のカフェやレストランなどに積極的に入り、自分から英語で話しかけるようにしました。その結果、日常的に英語を使うようになり、1年が経つ頃には問題なく英語でコミュニケーションを取れるようになりました。
御社に入社後は、原因を冷静に分析して、取るべき適切な対処をすることができるこの強みを活かし、現状維持で満足せず、常にお客様のためを思った環境作りを率先しておこなえる店頭スタッフとして活躍していきたいと思います。
渡辺キャリアアドバイザー
印象深いのは、現状維持で終わらせず、「このままではだめだ」と行動をおこした留学のエピソードです。問題を発見する力と、実際に実行に移せる行動力、その両方の高さがうかがえるので、採用するメリットがとても見出しやすい、レベルの高い内容です。
佐藤みなと
押し出している強みにマッチしたエピソードと活かし方でまとめられていて、魅力が理解しやすい内容です!
問題解決能力を鍛えて選考で魅力的にアピールし内定を手に入れよう!
問題解決能力の基礎知識から、その鍛え方、伝え方についてを例文と共に解説しました。就活にも、仕事にも活かせるこの能力を伸ばしていけば、この先に歩んでいく自分の道を必ず支えてくれることでしょう。
何か困ったことや問題が起こったとしても、その問題解決能力があれば大丈夫。難なく解決し、そのまま自分の力で未来を切り開いていけますよ。まずは目の前にある就活というステージを突破するために、できることから始めていきましょう。
鈴木なぎさ
最初は自分に問題解決能力があるのかすら疑っていましたが、今ならこの強みを活かして自分なりの自己PRが作れそうです!
佐藤みなと
鍛え方も知ることができたので、これで高い問題解決能力を身に付けられそうです! 将来のためにも、しっかり伸ばしていきます!
渡辺キャリアアドバイザー
ここまで本当によく頑張りました! その強みを伸ばしていけば、就活にも、仕事にも役立つこと間違いなしですよ!
記事の編集責任者 小山内 隆
この記事のアドバイザー