目次
受かるES作成術! 押さえておきたい自己PRの作り方と書き方
佐藤みなと
エントリーシート(ES)を今初めて見たのだけど、中にあるこの「自己PR」ってもう書いた? よくわからなくて……。
伊藤うみ
私は書いたよ! でも何だか内容がぼんやりしちゃって、どうすれば魅力的に自己PRを作れるか悩んでるんだよね。
田中アドバイザー
話は聞かせてもらいました。2人ともESの自己PRで苦戦しているようですね。
伊藤うみ
あ、田中さん! 実は悩んでいまして……。
田中アドバイザー
自己PRは明確な正解がないからこそ、悩みますよね。ただ、ポイントを知らずにただ闇雲に自己PRを作ろうとしていては、効率も精度も悪いものになってしまいます。
佐藤みなと
え! そうなのですか?
田中アドバイザー
なので、まずはESの自己PRの基礎知識を押さえたうえで、どう書けば魅力的に伝えられるのか、ポイントを知る必要があります。これから解説していきますので、一緒に確認していきましょう!
伊藤うみ
心強いです! ぜひ詳しく教えてください!
佐藤みなと
メモを取る準備はばっちりです! 一言も聞き逃しません!
何をアピールすればいいのか、どうやって内容を組み立てればいいのかがわからず、中々自己PR作成が進まないといったケースは非常に多いです。
ただ、自己PRは欠かすことのできない重要な評価ポイント。書類選考突破を考えるのであれば、しっかりと対策をして自己PRを組み立てる必要があります。
この記事では、ESにおける自己PRの重要性から、企業が見ているポイントといった前提の部分を紹介。続く内容では、自分のアピールポイントを考えるための準備の仕方や、実際に作成する際のコツなどを解説します。この記事を読めば、ESの自己PR作成で確認しておきたい必須の情報を網羅的にチェックできる内容となっています。
こちらの記事でも書き方について例文とともに詳しく解説しているので、併せて読んでより理解を深めてみてくださいね。
自己PRの書き方が完璧にマスターできる3ステップ! 30例文付き
完全無料今すぐゲットしよう!内定に近づく無料ツール3選
-
AI自己PR作成ツール
忙しい就活で差を生むのはAI!無料ツールで自己PRを3分で完成させよう -
内定者のES100選
ここだけで読める合格者のESから、人事の目に留まるアピール方法をつかもう -
面接力診断
自分の実力を知らないままでは危険!あなたの合格可能性と弱点をチェックしよう -
4
自己分析診断ツール
自分のことを本当に理解できている? 36の簡単な質問で、自分の強みや適職をチェック -
5
適職診断
簡単な質問に答えるだけ!強みを発揮して自分らしく働ける仕事を見つけよう
書類通過率に直結? そもそもESに自己PRを書く意味とは
ESに自己PRを書く意味
- 自分の印象を左右するから
- 自分の魅力を存分に伝えられる大チャンスだから
佐藤みなと
ESに自己PRを記入する欄があるのですが、そもそも自己PRってなぜ書く必要があるのでしょうか?
田中アドバイザー
書類選考の段階では、ESに書いてあること以外の就活生の情報を企業は得られません。つまり、自己PR次第でES上の自分の印象を良くも悪くもできるのです。
佐藤みなと
そう聞くと、とても白紙で出そうとは思いませんね……。しっかり書くようにします。
田中アドバイザー
それならよかったです。ESにおける自己PRの重要性についてはこの後でより詳しく解説をしますので、一緒に確認していきましょう!
佐藤みなと
ぜひ詳しく教えていただきたいです!
自分の印象を左右する!
田中アドバイザー
ESに書いてあること以外の就活生の情報を企業は得られないからこそ、自由にアピールできる自己PRは印象を大きく左右するのです。すごく重要なポイントです。
佐藤みなと
逃すには惜しすぎるアピールポイントなのですね。
ES上にある情報は、小さな証明写真と文章だけ。採用側は紙面から読み取れるそのわずかな情報から「この就活生はどんな人かな」「うちで活躍できそうかな」と想像を膨らませて合否を決めます。
そのため、自分の魅力を存分に伝えられる自己PRは、採用側も大切な評価材料としてとても重要視しているわけです。
自己PRは選考突破を狙ううえでは欠かせないポイントですが、「内容が思いつかない」と多くの人が悩むポイントでもあります。自己PRすることがないといったことで悩んだときはぜひこちらの記事で解説されている内容を試してみてくださいね。
自己PRがない? それなら「知る・探す・作る」の3ステップで解決!
自分の魅力を存分に伝えられる大チャンス!
田中アドバイザー
自己PRは自分の魅力を存分に伝えられる大チャンスであることも理解しておきたいですね。
佐藤みなと
他のアピールポイントとは違うのですか? たとえば経歴や資格欄とか……。
田中アドバイザー
その違いについては今から説明しますね。
経歴や資格の欄は「〇〇の資格を取得」など、事実以外は書けません。その反面自己PRは伝えたい魅力を自由にアピールできます。これ程自由にアピールできるのは、ESの中では自己PRくらいなのです。
「自分を採用するとこんなメリットがあります」といった自分の押し出したいものを自由に押し出せる数少ないポイントなのです。「適当に書けばいいや」と投げやりに済ませず、記入欄を埋めきる程の熱量でアピールを考えるようにしましょう。
ESには自己PRのほかに「長所」を書ける欄が設けられていることもあります。その際に、「自己PRと長所って何が違うのかな」と悩まないためにも、ぜひこの記事を一読しておいてください。
自己PRと長所の違いはこれで完璧! アピールポイント別例文8選
「書くことが思いつかない……」
あなたらしさが伝わる自己PRを3分で作成
就活で重視される自己PRは、「書くことがない」「文章がまとまらない…」と、つまづきやすいポイント。そこで賢い人が使いはじめているのが、「AI自己PR作成ツール」です。
4つの質問に答えるだけで、AIがあなたの代わりに500字程度の自己PRを3パターン作成。無料で使えて、たった3分であなたらしい自己PRが完成します。
今すぐ自己PRに悩む時間を終わらせて、周囲より一歩リードしましょう。
(リーダーシップが強みの場合)
私の長所は、周囲を引っ張るリーダーシップです。大学時代、ゼミ活動で新しい勉強会を企画しました。SNSや掲示板を活用し、200人以上の学生に情報を届け、毎回平均30名の参加者を集めました。リーダーとして、メンバーと定期的なミーティングを行い、役割分担を明確にして進めました。参加者の意見を積極的に取り入れ、内容を改善し、満足度を高めました。この経験から、チームをまとめる重要性やコミュニケーション能力の大切さを学びました。御社でも、自ら率先して行動し、チーム全体を巻き込み目標達成に向けて努力します。
企業の立場に立って理解! 企業がESの自己PRで見ているポイント
田中アドバイザー
ESの自己PRの重要性がわかったと思いますが、ちなみに企業は自己PRで就活生の何を見ていると思いますか?
佐藤みなと
うーん……。ちょっと想像がつかないです。何を見ているのだろう?
田中アドバイザー
企業が自己PRで見ているポイントは2つ。1つは「自社の採用基準を満たすような資質や能力があるか」、もう1つが「自社との相性はどうか」です。
佐藤みなと
メモしとかなきゃ……。あれ、でも企業の見ているポイントを知ったとして、これって何の役に立つのでしょうか?
田中アドバイザー
何を見て、何を評価しているのかを知れば、どうやって対策をすれば良いのかがわかります。つまり、自己PR対策の1歩目とは「企業が自己PRのどこを見ているのかを知ること」なのです。
佐藤みなと
まずは相手のことを知る必要があるわけですね!
田中アドバイザー
その通り! 企業が自己PRで見ているポイントについてはこの後でもっと詳しく解説しますね。しっかりと確認しておきましょう。
佐藤みなと
ここから準備が始まるんですね! 漏れなく確認します!
「あなた」ってどんな人? 資質や能力が採用基準を満たしているか
田中アドバイザー
企業が見ているポイントの1つは「自社の採用基準に達する資質や能力を有しているか」という点です。
佐藤みなと
これぞ選考って感じの視点ですね!
自己PRはESの中でも大きなアピールチャンスであるため、その就活生の人となりを確認するにはうってつけのポイント。そこで「どんな強みがあるのか」「文章能力はどうだろうか」などを見て、「この人はうちの求めている人かな」と総合的に採用基準に達しているかを確認しているのです。
企業も多くの時間や人材コストをかけて採用活動をしていますから、なるべく「自社で活躍できそうな就活生」を採用したいと考えています。だからこその視点といえますね。
ESには趣味・特技欄があることが多いです。趣味・特技欄に書く内容について悩んだことはないでしょうか。こちらの記事ではおすすめの趣味や特技の見つけ方、ESへの書き方について解説しています。例文も70選紹介しているのでチェックしてみてくださいね。
例文70選から見つかる! 個性が光る趣味と特技でESを仕上げよう
うちで活躍できるかな? 自社との相性にミスマッチはないか
田中アドバイザー
「自社との相性を確かめる」という視点でのチェックもされていますよ。
佐藤みなと
なんで相性を確かめているのでしょうか? 仕事に関係ない気がします。
田中アドバイザー
いいえ、実は企業との相性は仕事にとても関係があります。今から詳しく説明しますね。
入社をしてから「この仕事は自分に合わないかも」「会社に馴染めない」と感じてしまうようなミスマッチが起きれば、活躍以前に早期離職してしまう可能性があります。
企業としては、せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまうことは避けたいものです。なので、そんなミスマッチな採用が起きないよう自社との相性を確認しているのです。
相性の悪い会社に入ってしまえば本来の実力は発揮できなくて、自分の可能性を潰してしまうことになってしまいます。それはあまりにもったない。だからこそ、本当に相性の良い企業と出会うためにも、自己PRの内容では嘘をつかず本当のことを書くようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る自己PRは説得力の有無が命運を分ける
自己PRで見られているポイントとしては、自己PRに説得力があるかどうかです。自己PRが何かということも大切ですが、本当にその人自身からそれを強みとして感じられるかが最も重要だからです。
たとえば、企業がチャレンジ精神がある人材を求めているとします。学生がいくらチャレンジ精神があるとアピールしても、その裏付けとなるエピソードやアピールの内容に説得力が感じられなければ、人事も納得できません。
たくさんの学生から応募がきている中で、人事がESをじっくり読む時間はありません。だからこそ、相手の立場にたって、自己PRの裏付けとなるエピソードを分かりやすくシンプルに書くことを心がけましょう。
自己PRが思いつかない時は、
AIツールを活用してください
自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
そこで紹介したいのが「自己PR作成ツール」です。これを使えば、簡単な質問に答えるだけで誰であっても、あなたの強みが完璧に伝わる自己PRが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
(リーダーシップが強みの場合)
私の長所は、周囲を引っ張るリーダーシップです。大学時代、ゼミ活動で新しい勉強会を企画しました。SNSや掲示板を活用し、200人以上の学生に情報を届け、毎回平均30名の参加者を集めました。リーダーとして、メンバーと定期的なミーティングを行い、役割分担を明確にして進めました。参加者の意見を積極的に取り入れ、内容を改善し、満足度を高めました。この経験から、チームをまとめる重要性やコミュニケーション能力の大切さを学びました。御社でも、自ら率先して行動し、チーム全体を巻き込み目標達成に向けて努力します。
「魅力が伝わる自己PR」は準備が要! 自分を見つめ直そう
伊藤うみ
うーん……。どうすればいいのかな.……。
田中アドバイザー
ずいぶん悩んでいるようですね。わからないところがありましたか?
伊藤うみ
田中さんの解説を踏まえて自己PRを考えてみたのですが、上手く内容ををまとめることができなくて……。
田中アドバイザー
なるほど。おそらくその原因は、自分のアピールポイントが漠然としたままなのに、いきなり自己PR作成に取り掛かってしまうことにありますね。どうですか?
伊藤うみ
確かに、アピールポイントはぼんやりしているかも……。
田中アドバイザー
言うなれば、軸がない状態です。柱のない家が不安定になるのと同じですね。なので、まずは「自分のアピールポイントとは」を明確にして、全体の軸を決める必要があります。
伊藤うみ
わかりました! ただ、アピールポイントを明確にするのって、どうすれば良いのでしょうか?
田中アドバイザー
では、アピールポイントを明確にする方法をこれから解説していきますね。どれもすぐに試せますから、ぜひES作成の準備に取り入れてください。
伊藤うみ
わかりました! 早速詳しく教えてください!
まずはアピールポイントを整理! 「内側の要素」と「外側の要素」
「内側の要素」と「外側の要素」
- 内側の要素:自分の内面にある、目には見えない能力や資質
- 外側の要素:実際に体験したことや資格といった客観的な事実
田中アドバイザー
明確にするコツは、アピールポイントを「内側の要素」と「外側の要素」にわけて考えてみるということです。
伊藤うみ
「内側の要素」と「外側の要素」ですか? それってつまりどういうことなのでしょうか。
田中アドバイザー
つまり、自分の内面に関することと、客観的な事実をわけて考えてみる、ということです。この後でそれぞれ詳しく紹介しますね。
伊藤うみ
すごく気になります! ぜひ教えてください!
内側の要素:能力や資質などをアピールポイントにする
内側の要素とは、自分の内面にある、目には見えない能力や資質のことを指します。たとえば、「人からの意見を素直に受け入れる」という人は「素直」「協調性」という要素がありますね。
内側の要素は自分の強みを自由に考えることができますが、ただ「私は協調性があります」とだけ伝えても、客観的な根拠がなければ「それは本当なのかな」という疑念が採用側には残ってしまいます。
なので、内側の要素を軸に自己PRを組み立てるときは、「エピソード」などで用いて根拠をしっかりと示すようにしましょう。
内側の要素のアピールポイントに挙げられるもの
- 協調性
- 行動力
- 素直
- 忍耐力
- 責任感
就活におけるアピールポイントについてもっと詳しく調べておきたい人はぜひこちらの記事も参考にしてください。
アピールポイントで悩む人に朗報! とっておきの探し方8選を大公開
ほかの内側要素のアピールポイントについて解説している記事があるので、ぜひこちらも読んでみてくださいね。
努力家
例文9選! 就活で努力家をPRするコツは結果よりプロセスを強調
傾聴力
例文13選|自己PRで傾聴力だけのアピールは不十分って本当?
外側要素:経験や資格などをアピールポイントにする
外側の要素とは、実際に体験したことや資格といった客観的な事実を指します。「サッカー部で部長を務めた」「写真のコンテストで金賞を受賞した」などですね。
特徴としては、客観的な事実が軸であるため説得力が高いことが挙げられます。しかし企業が知りたいのは、積み上げた実績よりも「その実績を手に入れるまでにどんな努力をし、どんなことを学んだか」。
なので、外側の要素を軸に自己PRを組み立てる場合は、「その経験や資格を得るまでの過程」「学んだこと」を明確にしておきましょう。
外側の要素のアピールポイントに挙げられるもの
- サッカー部で部長を務めた
- 写真のコンテストで金賞を受賞した
- TOEICで700点を取った
- ファイナンシャルプランナーの資格を取った
アピールポイントを手に入れるために資格を取りたいと考えている場合は、この記事で解説している就職に有利な資格選びの方法が役に立ちますよ。
就職に有利な資格で内定一直線! 7業界のおすすめ資格はこれだ
アピールポイントを見つけるためには、自己分析がおすすめです。この記事を読んで、自分に合った方法を見つけてくださいね。
簡単15のやり方で自己分析はもう迷わない! 活用法を徹底解説
押し付け注意! 志望企業の求める人物とマッチしているか確認
伊藤うみ
自分のアピールポイントが明確になってきたので、もう自己PR作成に入っても大丈夫ですか?
田中アドバイザー
まだやることはありますよ! 自己PR作成の前には必ず「アピールポイントが志望企業の求める人物にマッチしているか」を確かめておきましょう。
伊藤うみ
わかりました! 欠かさず確認します。
どんなアピールポイントを自己PRで押し出そうと自由ですが、ESを提出する目的は志望企業に受かるため。それなら、志望企業にマッチしたアピールポイントを押し出すべきです。
たとえば企業が「主体的に行動ができる人物」を求めているのに対して、「まずはみんなの意見を聞いてから行動する」という「協調性」を前面に押し出した自己PRでは、アピールとしての効果は弱いですよね。どういった人物が求められていて、どういったアピールポイントがマッチしているのかを見極めるようにしてくださいね。
志望企業の情報の集め方
- コーポレートサイト・採用サイトから募集要項を確認する
- 大学のキャリアセンターで企業の情報がないか調べる
- 会社説明会に参加して話を聞いてみる
- OB・OG訪問を使って実際に働く人に話を聞いてみる
- インターンに参加して、現場で働きながら質問してみる
志望企業の情報を集める際には、どんな強みがあるのかも調べておきましょう。そこに企業の特徴が表れているので、企業理解が深まります。企業の強みの調べ方についてはこの記事が参考になります。
具体例30選|「会社の強みは?」を面接で答える秘訣を解説
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見るホームページや採用サイトの頻出ワードが求める人物像のヒント
企業の求める人物を見極めるためには、ホームページや採用サイトを見て、よく出てくるワードを書き出してみましょう。たとえば、「挑戦」「主体的」「創造性」「新しい」などのワードが、色んな企業の新卒採用サイトでもよく使用されています。企業理念などは昔から企業が決めている内容なので、変更したり新しくなることは滅多にありません。
しかし、社長からのメッセージや人事部長からのメッセージは最新の会社の方向性や想いが詰まっています。その会社の方向性や大切にしていることを、企業は何度も色んな場面で訴えているので、繰り返し使われているワードからどんな人材が欲しいのか想像してみましょう。
ES作成の前に必ず確認! ESに自己PRを記入する際の基礎知識
ESに自己PRを記入する際の基礎知識
- 記入欄の「8割以上」は埋める
- 消えないように「黒のインクペン」を使う
佐藤みなと
自分のアピールポイントの整理もできたので、早速ESを書き始めてみようと思います!
田中アドバイザー
ちょっと待ってください! ESを書き始める前に確認しておくべきことがいくつかあります。今記入に使おうとしているペンはボールペンですか?
佐藤みなと
あ、いえ。間違えたら消そうかなと思ってシャーペンを使っています。
田中アドバイザー
シャーペンで書くと消えてしまう可能性があります。内容の読めないESでは、評価はできませんよね。なので、正式な書類というのはボールペンのような消えないペンで記入するのが一般的なのです。
佐藤みなと
今までこんな書類書いたことなかったので知りませんでした……。
田中アドバイザー
これから知っていけば大丈夫! それと、自己PRを書く際は記入欄の「8割以上」は埋めておくことも覚えておきましょう。こういった記入するうえでのルールについてはこれから解説していきますので、一緒に確認しておきましょう!
佐藤みなと
今から頭に叩き込みます!
余白は少なく! 記入欄の「8割以上」は埋める
田中アドバイザー
記入する量も意識しておきたいですね。空欄が多いとやる気がないように思われますから、基本的には「8割以上」は埋めておくことを意識しておくのがベストです。
佐藤みなと
とにかく空欄は残さない方が良いわけですね。
ESの自己PR欄は形式によってサイズがまちまちですが、共通認識として8割以上は埋めましょう。空白が多いと「自己PRのための自己分析が足りていないのでは」「入社意欲が低いのでは」と、マイナスの評価をされてしまう可能性があるのです。
書類選考は最初の選考ということでライバルが非常に多い。些細なマイナスポイントであっても、落とされる原因になりかねません。もし空白がたくさん残ってしまうなら、一度内容を練り直して、ボリュームアップしましょう。
はみ出してしまう場合は削れる部分を探して省略する
自己PRを書いていれば空白ができてしまうことよりも、枠に収まらずはみ出してしまいそうになることもあるはず。ただ、正式な書類においては枠からはみ出して記載するのは避けたい行為です。
書いていてはみ出そうになったら、一度内容を再考して削れる部分は削り、はみ出さないように工夫しましょう。削るところが見つからない場合は、以下のリストを参考にしてチェックしてみてくださいね。
ESの自己PRがはみ出てしまう場合の対処
- なくても意味が伝わる語句は削ってみる
- 同義語で語句が短いものを使ってみる
- 重複した語句がないか探してみる
書類記入の基本! 「黒のインクペン」を使う
佐藤みなと
消えないペンを使うとおっしゃっていましたが、色はどうすればいいですか? 黒に近い紺色とか……。
田中アドバイザー
ESを記入する際は黒色のペンを使うのが一般的です。黒に近い紺色とはいえ、黒色のペンで書かれた他のESと比べれば一目瞭然でなので悪い意味で目立ちます。なるべく黒を使いましょう。
シャーペンや鉛筆などの消せる筆記具で記入してしまうと、持ち運んだり、郵送される間にかすんでしまうことがあります。
そうなれば、せっかく入念に内容を練ったとしても内容を読むことができず、評価対象にならない可能性があります。なので、ESを記入する際は、「消せない筆記具」で記入するようにしましょう。
田中アドバイザー
インクペンで書き損じてしまうと新しい紙に書き直す必要があります。それでは準備も大変ですよね。なので、インクペンで書く前に、鉛筆などで下書きをしておくことをおすすめします。インクペンで清書をした後きれいに消せばOKです。
山登りのように一歩ずつ! 魅力的な自己PR作成のためのルートマップ
田中アドバイザー
ESの自己PR作成の前に確認して起きたことは一通りチェックできましたね。それでは、いよいよ自己PR作成の段階に入りましょう!
伊藤うみ
いよいよですね! でも、上手くできるかまだ少し不安です……。
田中アドバイザー
身構えなくても大丈夫! 自己PR作成を成功させる、とっておきの方法があります。それはずばり「登山」になぞらえながら作る方法です。
伊藤うみ
え、登山ですか? まったく関係ない気がしますが……。
田中アドバイザー
自己PR作成とは、書き始めというスタートの前に、進んでいく道を確認して、それから完成というゴールを目指して一歩ずつ着実に進む。言ってしまえば「登山」に近いものがあるのです。
伊藤うみ
確かにそう言われると似てる気がしてきました。でも具体的なイメージはまだ湧かないですね……。
田中アドバイザー
登山になぞらえた自己PR作成の流れは今から解説しますね。魅力的な自己PRの完成というゴールを目指して、一緒に一歩ずつ進んでいきましょう!
伊藤うみ
わかりました! ぜひ詳しく教えてください!
①入口:スタートがその後を決める! 「自分のアピールポイント」
田中アドバイザー
登山も自己PR作成はスタートが何よりも肝心です。まずは入口として、明確に「自分のアピールポイント」を伝えましょう。
伊藤うみ
最初が大事だからこそ、要点から伝えるわけですね。
田中アドバイザー
その通り! 「これから〇〇についてアピールしますよ」と伝えてしまうことで、アピールポイントを印象付けることもできますし、内容の軸がわかるので続く内容も理解しやすくなるのです。
たとえば「私は写真部に所属していて、日々仲間と楽しく過ごしています。また昨年は展示会があったのですが、準備がとても大変で……」という自己PRの書き出しでは、つらつらと文章が続くだけで何をアピールしたいのかわかりませんよね。
アピールポイントがわからないなら魅力は伝わりません。「思い立ったらすぐに行動を起こせる行動力が私の強みです」といったように、書き出しから明確にアピールポイントを提示しましょう。
自分のアピールポイントの伝え方
- 「思い立ったらすぐに行動を起こせる行動力が私の強みです」
- 「私の強みは一度気になったらとことん極めがちな集中力の高さです」
- 「日常会話なら問題なく英語で話せる高い英語力が私の強みです」
行動力をアピールしたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。企業がもとめる行動力をしっかりと理解すると、より効果的な自己PRを作成することができます。併せてチェックしてみてくださいね。
例文15選! 自己PRで行動力を魅力的にアピールする極意を伝授
自己PRの書き出しはとても重要なポイントなので、特に工夫を凝らしたい箇所です。書き出しで魅力をアップさせる方法がこの記事では解説されているので、ぜひ確認してみてください。
自己PRの書き出しは超重要! その理由と書き出しテクニックを解説
アピールポイントをキャッチフレーズにして自己PRの冒頭に書くと、魅力が上がりますよ。こちらの記事で作り方を確認してみましょう。
例文60選|キャッチフレーズ作りはこれで完璧! 注意点も解説
②3合目:納得感が印象を左右する! 「根拠となるエピソード」
田中アドバイザー
入口として自分の押し出したいアピールポイントを伝えられたら、次は根拠となるエピソードを加えましょう。
伊藤うみ
エピソードですか? 一体なんのために入れるのでしょうか。
田中アドバイザー
初対面の人に「私は協調性がありますよ」と言われても、「本当かな?」と思いますよね。選考も同じ。本当にそのアピールポイントが信用に足るものであるのかを証明するため、根拠としてエピソードを加えるのです。
伊藤うみ
そういうことなのですね! とても納得しました!
書き出しで自分の押し出したいアピールポイントを伝えられたら、次はそのアピールポイントが信用に足るものであると証明するために、根拠となるエピソードを加えましょう。
仮に「私の強みは行動力のあるところです。思い立ったらすぐ行動をするようにしています」と、主観的な話だけに終始していては、採用側は「本当にそうなのかな」と感じてしまいます。
そこで、続く内容に「実際にアルバイトでは積極的に自分から新メニューの提案などをしています」ど、エピソードを根拠として加えることができれば、面接官も自己PRの内容に納得がしやすくなりますよ。
根拠となるエピソードの伝え方
- 「考えるよりも先に行動する派で、大学2年生のときには100名以上の経営者の方に話を聞きに行った経験があります」
- 「実際に、半年前にプログラミングに興味を持ってからは勉強と実践にのめり込み、知識がついたことで情報処理技術者試験にも先日合格しました」
- 「大学2年生のときにオーストラリアに1年間留学をしていて、その際に常に英語話者に囲まれる生活を送っていました」
田中アドバイザー
登山で言うならここはまだ3合目。この先に続く道を迷うことなくしっかり歩んでいくためにも、欠かさずエピソードを加えておきましょう。
③6合目:内容に厚みを持たせよう! 「エピソードから得られたこと」
伊藤うみ
次は何を書けばいいのでしょうか。あと登山で言うなら今はどのあたりまで来ていますか?
田中アドバイザー
この段階までくれば、6合目といったところでしょうか。ただ、ゴールまでもう少しだからこそ気は抜けません。次はエピソードから得られたことについて言及して、内容に厚みを持たせましょう。
根拠としてエピソードを加えるとしても、ただ事実を述べるだけではもったいない。せっかくの自己PRですから、エピソードを踏まえたうえで「こんな学びや気づきが得られました」と、自分の成長性をアピールしておきましょう。
得られたことが中々わからない場合は、そのエピソードの前後で変化した部分がないかを紙に書き出してみてください。変化した部分が見つかれば、それを「得られたもの」として捉えられます。
エピソードから得られたことの伝え方
- 「この経験があって、自分の力だけでなく、周囲の人の力も借りることで大きな成果を生み出せるのだということを学びました」
- 「この経験を通して得られたのはスキルや知識だけではありません。最初は無理だと思っていても、集中して取り組み続ければ、必ず結果は出せることを学びました」
- 「周りに頼れる人がいないからこそ、自分の力でやり遂げなければならないと思えたことが、高い英語力を得る結果に結びつきました」
④頂上:ゴールは未来に! 「仕事にどう活かすか」
田中アドバイザー
登山でいえばいよいよ頂上です! よく頑張りましたね。自己PRの最後は「未来」について言及して終わりましょう。
伊藤うみ
ついにゴール! ただ、未来について言及するってとどういうことですか?
田中アドバイザー
具体的には「仕事にどう活かすか」という視点で話を終えるということです。今から説明しますね。
最後は「仕事にどう活かすか」という視点でアピールをまとめましょう。自分のアピールポイントを使って、入社後はどんな活躍や貢献ができるのか、イメージを膨らませて言及するのです。
この「仕事にどう活かすか」については、具体的であればあるほどより良いです。ここが具体的に書けていると、企業としては「しっかり企業研究をしているな」「入社意欲が高いな」と評価できるのです。企業のHPや募集要項などから情報を集めて、入社後の自分を具体的に想像してみてくださいね。
仕事への活かし方の例
- 「貴社に入社後は、この高い行動力を活かして次々と新たなチャレンジを続けて大きく成長をし、3年以内に、企画部のチーフディレクターとして、これまでにない新しい商品を企画し貢献していきたいと考えております」
- 「貴社に入社後は、得られたスキルとこの探究心を活かして、日々新たな知識とスキルを学び、貴社の開発部を支えるようなプログラマーを目指して、日々業務に全力で取り組んでいきます。」
- 「貴社に入社後は、この高い英語力を活かして、貴社が昨年より推し進めている、自社ブランドの海外展開に海外の人とのコミュニケーション面で貢献いたします」
田中アドバイザー
「貴社」と「御社」の違いは知っていますか? 「貴社」は書類やメールといった書き言葉のときに使い、「御社」は面接や電話のような話し言葉のときに使います。きちんと使い分けることでビジネスマナーをアピールできますから、ぜひ覚えておきましょう。
入社後の自分のことが上手く想像できないときは、「3年後自分はどうなっているのか」と期間を区切って考えてみましょう。この記事では、将来を考えるための手助けとなる情報がまとまっています。参考にしてください。
「3年後の自分」の例文7選|将来像の見つけ方や回答のコツを解説
自己PRをわかりやすくするコツとしては、タイトルを付けるという方法があります。詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてくださいね。
刺さる自己PRのタイトルを作る3つの秘訣|例文15選で徹底解説
キャリアアドバイザーコメント
若林 真穂
プロフィールを見るアピールするポイントは求められている能力を踏まえて選ぼう
自分のアピールポイントは慎重に選ぶ必要があります。自分のアピールポイントを何にするかで、書類通過率も変わってくるでしょう。応募する職種に求められていない能力をいくらアピールしても人事には刺さりにくいもの。また、求められている能力と違うものをアピールしている時点で、企業や仕事への理解度が低いと判断されます。
だからこそ、ただ自分の強みをアピールするだけではなく、何をアピールするのかよく考えて決める必要があります。友達や家族に聞いてみるのも良い方法ですね。客観的な意見は、行き詰まったときに大変参考になります。そして、志望する職種について調べてみて、企業と職種が求めていそうな能力を書き出して、マッチする自分の強みを元に、根拠となるエピソードを考えて肉付けしていきましょう。
要素別! ESの自己PRのOK例文とNG例文13選
田中アドバイザー
ここからは自己PR作成のお手本として役に立つ例文を、OK例文NG例文合わせて13個解説しますね。
伊藤うみ
ありがとうございます! ただ、例文ってどんな風に役立てれば良いのでしょうか?
田中アドバイザー
使い方はさまざまですが、すでに自己PRが完成しているなら自分のと見比べたり、まだ完成していないなら内容の構成や流れの参考にしたりと、自分の状況に合わせて活用してみてください!
伊藤うみ
わかりました! まずは内容の組み立て方を形から覚えたいので、ぜひ詳しく教えてください!
自己PRに加えて、志望動機も重要な項目です。次の記事では、銀行業界に着目し、職種の違いや志望動機の作成方法について例文とともに解説しています。あわせて読んでみてくださいね。
【銀行志望動機の作成手順書】例文12選&浮かばない時の対処法付き
輝く長所をアピール! 内的要素を軸にした自己PR例文
田中アドバイザー
それでは、まずは長所や強みといった、内的要素を軸にした自己PR例文から解説しますね。自己PR作成の参考にしてください。
伊藤うみ
わかりました! 早速お願いします!
OK例文①協調性
例文
私のアピールポイントは協調性です。昔から周りの人と協力をして目標を達成することが得意で、人が集まる場では自然と中心にいることが多くありました。
またその協調性が評価していただけたのか、高校生の頃には所属していたサッカー部では部長を任されてもいました。部長としてチームの先頭に立ち、メンバー1人一人と向き合って意見を交し合った経験は、自分の協調性をおおいに育ててくれました。
入社後はこの協調性を活かして、誰よりもお客様に親身に寄り添える営業として活躍したいと考えています。
田中アドバイザー
アピールポイントが明確にわかる構成で、この就活生の強みはどこなのかが判断しやすいですね。特に、サッカー部で得られた協調性を仕事にどう活かすのかという点が綺麗で、とても読みやすい点も評価できます。
上記の例文のように、協調性を軸に自己PRを考えたい場合はこちらの記事で解説している方法がとても参考になりますよ。
例文13選|自己PRで「協調性」は3ステップで誰でも作成できる!
OK例文②行動力
例文
私が思う自身の長所は、行動力です。思い立ったら考えるよりも先に体が動くタイプで、まずは実践して、自分の身で体験をしてから物事を判断するようにしています。
大学1年生から今まで続けているレストランのアルバイトでは、この行動力を活かして、オペレーションの改善や新メニューの開発に貢献してきました。そうした、とにかく行動に移して結果を出しつづけていたことで、今ではバイトリーダーに任命していただいています。
貴社に入社後はこの行動力を活かして、とにかく実践と改善を繰り返し、誰よりも早く成長をして、営業部のエースを目指していきたいと考えています。
田中アドバイザー
入社後についても言及していて、入社意欲を感じられる内容になっていますね。レストランのアルバイトではどのような活躍をして、どのような評価をされているのかもしっかりと説明できていて、「行動力のある就活生だな」と判断できる内容です。
この例文のようにアルバイト経験を自己PRに使いたい場合は、この記事で解説している情報が参考になりますよ。
アルバイトの自己PRで面接官の心を掴め! 14例文付き作成方法解説
行動力と似た意味を持つ言葉として、実行力が挙げられます。次の記事では、行動力と実行力の意味の違いについても解説しているので、実行力をアピールしたい人はぜひ読んでみてくださいね。
実行力の自己PRはこれが正解! 4例文からアピール術を徹底解説
OK例文③素直
例文
私の強みは素直であるという点です。素直に周りの意見を受けとめ、取り入れられる部分は自分に取り入れて成長をしていくことを常日頃から心掛けています。
大学では英会話のサークルに入っていますが、素直にまわりの意見を受け入れて、自分の成長に活かせるところは講師の人にも評価していただいており、来月開催されるスピーチコンテストにも招待していただきました。自分の意見だけにこだわり続けるのではなく、周囲の意見も素直に受け止めることが自身の成長につながり、そして多くのチャンスを引き寄せるのであると実感しています。
貴社に入社後は新しいことを素直に学びつづけ、周囲の意見も受け止め、あらゆる経験を自分の成長の糧にしながら、会社を支えられるような人物に成長していきたいと考えています。
田中アドバイザー
素直というアピールポイントをどうやって仕事に活かすのかが明確で、採用することのメリットが見出しやすい内容ですね、
「来月開催されるスピーチコンテストにも招待していただきました」という周囲からの評価も入れ込めていて、内容の説得力も高いです。
OK例文④忍耐力
例文
私は昔から忍耐力を評価されることが多くありました。そして、自身としても、目標を立てたらそれを達成するまで決して諦めず、またどんな逆境にも耐えられる自信があります。
高校生の頃に所属をしていたバスケットボール部は、初心者は1人もいない、全員が経験者の強豪チームでした。そんな経験者だらけの環境に初心者である私は飛び込み、皆と同じメニューを毎日こなしていました。
結果、3年生になったときにはレギュラーメンバーに選出していただけました。どんな目標も、諦めず、耐えて努力をし続ければ叶えられるのだなと、そのとき強く感じたことを覚えています。
貴社に入社後は自身の忍耐力を活かして、どんなに苦しい状況でも諦めず、むしろ周りを鼓舞できるような人物として活躍していきたいと考えています。
田中アドバイザー
エピソードが具体的で、納得のしやすい構成になっていますね。特に苦しい状況でも諦めずに頑張り続けたことを証明するエピソード内容が、「忍耐力」というアピールポイントとしっかりマッチしていて、魅力をアップさせています。
忍耐力があるからこそ、ものごとをやり遂げられるもの。やり遂げる力もまた、アピール方法できる強みの1つです。こちらで効果的なアピール方法を解説しているので、ぜひチェックしてくださいね。
やり遂げる力を3ステップで自己PR! 他の質問での活用方法も解説
OK例文⑤責任感
例文
私が思う自分の一番の強みは、責任感です。一度自分がかかわった仕事からは決して手を離すことなく、最後まで責任を持って取り組むようにしています。私は今居酒屋でアルバイトをしていますが、以前店長から看板メニューのリニューアルを任されたことがあります。
その際には、バイト以外の時間も図書館に通い詰めてレシピの研究をし、納得のいくまで思考錯誤を繰り返しました。その結果店長も納得のいくリニューアル商品を提案することができ、売り上げも以前より大幅にアップさせることができました。
そのとき、責任をもって最後までやりとげることが自分を大きく成長させるだけでなく、周囲の人にも良い影響をもたらすことができるのだなと実感しました。
貴社に入社後は、この責任感を武器に、一度手を付けた仕事は何が何でも必ずやり遂げ結果を出す、安心して仕事を任せられるような人物に成長をし、やがては企画部のリーダーとしてチームを引っ張っていけたらと思います。
田中アドバイザー
責任感を証明するエピソードから学んだことへの流れが自然で、とても読みやすいですね。「企画部のリーダー」という明確な目標を立てている点も評価できます。
また、責任をもって看板メニューのリニューアルを果たし、結果も出しているというエピソードは強みにぴったりの内容であるのも素晴らしいです。
頑張ってきた経験をアピール! 外的要素を軸にした自己PR例文
田中アドバイザー
ここからは、経験や資格など外的要素をアピールポイントとした自己PRの例文を5つ解説しますね。自分の自己PRと見比べてみたり、作成の際の参考にしてください。
伊藤うみ
わかりました! これで内的要素も外的要素もどちらでも作れそうですね!
OK例文①ゼミ
例文
私は大学でゼミ長をしており、普段から担当講師の方のお手伝いをしたり、討論会では司会をするなど、ゼミの中心に立って、メンバーのゼミ活動がスムーズにいくようサポートをしています。
そうしたゼミ長としての活動を通じて、私はコミュニケーションの大切さを学びました。人数が多くとも、1人一人の意見を正面からしっかりと受け止め、自分の意思を細やかに伝える。そうしたことの積み重ねが、良好な関係性の構築につながるのだと今は強く感じております。
ゼミ長としての経験と、その経験を通して得られた学びを活かして、貴社に入社後は社内外問わず良好な関係性を構築し、誰からも信頼される営業として活躍したいと考えています。
田中アドバイザー
何をアピールしたいのかが明確で、とても読みやすい内容ですね。ゼミ長としての経験を通じて何を得られたのかがとても具体的なのも素晴らしいです。
活かし方として掲げている「誰からも信頼される営業」についても、実現してくれそうだなという期待を感じられます。
OK例文②部活
例文
私は大学でサッカー部に所属しており、副部長として部長の補佐をしつつ、備品の管理や、部員からの要望を取りまとめることなどを日々おこなっています。
そうした副部長としての業務を通じて、私は誰も気づいていないようなところにまで目が届くような「観察力」を身につけました。今困っている部員はいないか、足りていない備品はないか、常日頃からチェックしていたことが、この観察力につながったのだと思います。
貴社に入社後は、副部長として部員達に接したことの経験と、その経験から得られた観察力を活かして、先回りをして準備をし、スムーズな営業活動には欠かせない事務として貢献したいと考えております。
田中アドバイザー
副部長の経験と観察力という2つのアピールポイントが綺麗に繋がっていて、流れも綺麗ですね。副部長としておこなっていたことを具体的に説明している点も良いですね。加えて、活かし方に工夫が凝らされているのも注目したいです。
「先回りをして準備をし、スムーズな営業活動には欠かせない事務」という、「観察力のある事務職」の説明がとても具体的で、活躍している姿がとても想像しやすいです。
自己PRで部活を取り上げたい人は、ぜひこちらの記事も確認してください。部活の自己PRを作るうえで確認しておくべき情報が網羅されています。
自己PRにおいて部活経験は最高の素材|例文13選付きで徹底解説
OK例文③インターン
例文
私は大学3年生の夏に広告会社のインターンに参加をして、インターンの課題として2週間かけて新規広告のデザインを制作したところ、社内表彰をいただいた経験があります。
自身が専門学校で学んだグラフィックデザインの知識が活きた部分もございますが、それよりも、限られた時間の中でとにかく情報を集めるために、聞ける人にはどんどん話を聞くなど、自ら率先して行動をした結果が表彰につながったのだと思います。
そうした、目的の達成のために惜しみなく行動ができる点が自身の強みです。貴社に入社後はこの強みを活かしていち早く一人前のデザイナーとして成長し、社内のデザイナーチームをけん引できるような、チーフデザイナーとして活躍したいと考えております。
田中アドバイザー
受賞した経験から自分の強みへの解説がスムーズにおこなわれていて、とても読みやすい構成ですね。これなら採用側も高い評価を付けるでしょう。
インターンで何を学び、学んだことをどう活かすのかについての流れも自然です。実際に入社後もこの経験を活かして大いに活躍してくれそうだなと、読んでてとても感じました。
OK例文④アルバイト
例文
私は大学1年生の頃から雑貨屋で接客のアルバイトをしており、半年の個人売上が全店舗トップだったことで、表彰をしていただいた経験があります。この表彰は半年に1度ある全店舗会議でおこなわれており、アルバイトを始めたころから受賞を目標に頑張っていたため、とても嬉しかったことを覚えています。
個人売上を伸ばせた要因は、日常的に反省と反映を繰り返していたことにあります。1日の終わりには「もっとこうすれば良かった」と思うことをメモして、次の行動に活かす。そうした地道な繰り返しが丁寧な接客につながり、結果を出せたのではないかと思います。
そうした、自分自身のことを客観的に見たうえで、改善すべきことがあれば着実に取り組んでいけることが、自分の強みです。貴社に入社後はこの強みを活かして、自分の接客に改善点はないか、もっと良くできないかと常に模索し、お客様にとって最良のパートナーになれるような店員として活躍したいと考えています。
田中アドバイザー
エピソードが非常に具体的で、内容にとても納得感があります。特に「お客様にとって最良のパートナーになれるような」という点は、会社で活躍しているイメージを想像しやすくさせていて素晴らしいですね。
OK例文⑤資格
例文
私は大学で建築を学んでおり、特にインテリアに興味があることから、インテリアコーディネーターの資格も取得しております。資格を取得するまでには、大学での勉強の合間を縫って対策を進めなければなりませんでしたが、将来はインテリアの仕事に携わるという夢を叶えるため、どんなに忙しくても諦めずに取り組み続けました。
結果的にインテリアコーディネーターの資格を取得することができましたが、得られたものは資格だけではありません。目標に向かって諦めずに努力し続けられる意思の固さも手に入れることができました。私の強みはこの資格だけでなくその「諦めない心」であると思っています。
貴社に入社後は、資格を取得するまでに得た知識と、この諦めない心を活かして、お客様にとって最高の空間を提供できるまで一切妥協をしないインテリアコーディネーターとして、活躍したいと考えております。
田中アドバイザー
入社後の活かし方がとても具体的で、活躍している姿が想像できる内容ですね。インテリアコーディネーターという固有名詞が入っているのも、イメージのしやすさにつながっています。
諦めない心を活かして「一切妥協をしないインテリアコーディネーター」になるというのも、前半で説明しているエピソードが説得力抜群な内容なので、「実現してくれそうだな」と感じられます。
魅力半減! 避けておきたい自己PR作のNG例文
田中アドバイザー
続いては、避けておくべき例として3つのNG例文を解説しますね。この例文と共通点が多い場合は内容を見直すことをおすすめします。
伊藤うみ
反面教師として覚えておくようにします! 詳しく教えてください!
NG例文①アピールポイントがわかりにくい
例文
私は大学が終わった後は居酒屋でアルバイトをしています。普段は忙しいですが、時給も良いので満足して働けています。仕事の中でも特にキッチンの仕事が好きで、それに伴って家では自炊もするようになりました。
貴社に入社後は、しっかりと日々の仕事をこなして、周囲の人ともきちんとコミュニケーションを取りながら励んでいきたいです。
田中アドバイザー
アピールポイントがわかりにくく、これでは何を言いたいのかがわからないため、評価のしようもありません。
NG例文②根拠となるエピソードがない
例文
私の強みは「行動力」です。何か思いついたらすぐに行動に移すようにしていて、そのスピードは誰よりも早いと自負しています。
貴社に入社後はこの行動力を活かして、お客様への荷電に積極的に取り組み、貴社の新規顧客の開拓に貢献したいと考えております。
田中アドバイザー
アピールポイントの根拠となる部分がなく、説得力がありませんね。これでは書類選考突破は難しいでしょう。
NG例文③仕事への活かし方がない
例文
私の強みは協調性です。どんなに自分が忙しいときでも周囲の人への気配りは決して忘れず、自分の行動や発言が相手にどのような影響を与えてしまうのかを慎重に考えてからするようにしています。
そうした自身の姿勢を見ていたアルバイト先の店長からは、「君がいると周囲の人も楽しく働けるから安心して仕事を任せられる」と言われたこともあります。
田中アドバイザー
仕事へどう活かすのかについての言及がなく、ただの自慢話のようになってしまっていますね。これでは高い評価は期待できません。
まだまだ良くなる! 効果的なESの自己PRのブラッシュアップ法
佐藤みなと
これでESの自己PR作成は心配なしですね!
田中アドバイザー
ちょっと待ってください! まだ押さえておくべきポイントがあります。具体的には、自己PRを作った後にできることを確認しておきましょう。
佐藤みなと
作った後のことは考えてませんでした……。
田中アドバイザー
ESを提出した後で「やっぱり自己PRはああすれば良かったな」と後悔をしても遅いので、これから解説する効果的な見直し方法を実践してから提出してくださいね。
佐藤みなと
わかりました! ぜひ詳しく教えてください!
こんな改善点が! 客観的な視点からチェックをしてもらう
田中アドバイザー
効果的な見直し方法として、客観的な視点からチェックしてもらうという方法が挙げられます。自分以外の人に内容を見てもらって、読みやすさや、誤字脱字がないかをチェックしてもらうのです。
佐藤みなと
それならミスの見逃しも少なくなりそうですね! 友達に頼んでみようかな。
自分のミスは自分だからこそ気づけないもの。他人に見てもらうと、すんなりと改善点が見つかることがとても多いです。友人や家族、大学のキャリアセンターや就職エージェントなど、頼れそうなところにはどんどん頼って、内容をレベルアップさせていきましょう。
他人に内容を見てもらう場合には、1人だけに頼むのではなく、複数人に頼むことをおすすめします。見る人が増えれば増えるほどミスの見逃しが少なくなるので、見直しの効果が抜群にアップします。
目で追うだけではまだまだ! 声に出して読んでみる
田中アドバイザー
それと、声に出して読んでみるのも試してみましょう。音読することでより入念に内容を確認することができます。
佐藤みなと
これなら自分一人でも見直し作業ができますね。
書き上げたものを声に出して読んでみると、目で読んで確認するだけでは気づかなかった読みにくさや誤字脱字を発見できます。他人の手を借りず、道具も使わないので、どこでもすぐにおこなえる手軽さも大きな利点ですね。
他にも自分にできる見直し方法としては、一晩おいて翌日推敲するというものもあります。一晩置いて頭を冷静にしてから内容を推敲してみると、修正すべき点を発見できたり、もっと良い表現が思いついたりと、改善点を発見しやすくなりますよ。
キャリアアドバイザーコメント
テッ ター スェ
プロフィールを見る少し時間を置いて考えるのもブラッシュアップのために効果的
ESの自己PRのブラッシュアップの方法として、時間をおいてみるのも一つの手です。自己PRのことばかり考えていると、どんどん視野が狭くなりやすいのです。
一度離れるためにも、他の新卒社員の自己PRをインターネットで探してみたり、本を読むなど全く違うことをして時間をおいてみましょう。次の日にもう一度自分の自己PRを見てみると、更に良いアイディアが浮かんだり、より良い伝え方が思い浮かんだりすることがよくあります。このようにブラッシュアップするためにも、期限ギリギリにESを作成するのではなく、余裕を持って作成に取り組むことをおすすめします。
書類選考の次は面接選考! 自己PRの内容は変える? 変えない?
面接選考における自己PRのポイント
- 面接で話す自己PRはESと同じでOK
- ESの自己PRよりも具体的にアピールできるチャンス!
伊藤うみ
書類選考を突破したら次は面接が待っていますが、自己PRの内容は変えた方が良いのでしょうか?せっかく苦労して作ったので、できるならそのまま使いたいなと……。
田中アドバイザー
結論から言えば、書類選考で書いた自己PRの内容と、面接で話す自己PRの内容は同じで大丈夫です。その理由についてはこの後で解説しますね。一緒に確認していきましょう!
伊藤うみ
安心しました! かなり気になるポイントなので、ぜひ詳しく教えていただきたいです!
次の記事では、インターン面接に特化した自己PR対策について紹介しています。インターン選考を控えている人はぜひチェックしてみてくださいね。
質問例16選|インターンシップ面接は4つの準備で通過率超アップ!
無理に変えない! 面接で話す自己PRはESと同じでOK
田中アドバイザー
ESで書いた自己PRが面接で話す自己PRと同じ内容であったとしても、面接官は特に違和感を感じることはありません。だから大丈夫なのです。
伊藤うみ
一から作り直す必要はないのですね!
面接官側の心情としては、ESの自己PRで気になった部分があれば面接で深掘りをしようと考えているので、特に内容を変える必要はないのです。
むしろ内容を変えてしまうと、面接官としてはどちらが本当に伝えたい内容なのか戸惑ってしまいます。もしまるっきり内容が違うものになってしまうことになれば「話に一貫性がない」といった印象を抱かれてしまう可能性さえあります。
面接官を混乱させないためにも、無理に変えようとはせず、同じ内容でアピールすることをおすすめします。
ESの自己PRよりも具体的にアピールできるチャンス!
伊藤うみ
でもよく考えたら、ESで書いた自己PRの内容を口頭で話すとなると、すぐに喋りきってしまいそうです……。どうしよう……。
田中アドバイザー
面接のためにわざわざ自己PRを作り直す必要はありませんが、面接はより具体的にアピールできるチャンス。よりエピソードや仕事への活かし方を詳細にして、ボリュームアップしましょう!
伊藤うみ
それなら大丈夫そう! 内容をもっと深掘りしてみます。
たとえば、ESでは「協調性が私の強みで、高校生のときに入っていたサッカー部で部長を務めた経験を経てその協調性を獲得しました」と自己PRを書いたとします。
その場合に面接では「サッカー部での経験」にボリュームゾーンを置いて、普段の練習の話や、大会での話、普段の部員とのコミュニケーションの話などで内容を膨らませて説明するようにしてみると、より具体的にアピールすることができます。
田中アドバイザー
あまりにも自己PRが短いと、せっかくのアピールチャンスが活かしきれないばかりか、面接官からは「あまりアピールしたいことがないのかな」といった印象を持たれてしまう可能性があるのです。
キャリアアドバイザーコメント
神谷 政利
プロフィールを見る面接でのアピールは自然さも重要
自己PRを話しているときに特に気をつけたいのが、自然に話すことです。面接は顔の表情なども含めて自身をアピールできるチャンス。面接ではついつい緊張して、エピソードを丸暗記している感じが出てしまう方が多くいます。そうすると、自己PRの内容は事実なのかと疑われてしまう可能性もあります。
逆に、笑顔や明るい表情で自然とお話しすることができれば相手も聞く耳を持ちやすいです。だからこそ、自然な口調で話すことはとても重要と言えます。面接でも、ESと同じ内容で良いのですが、書面のように固くなりすぎず、自分自身が話しやすいように面接用に話し言葉で自己PRを書き直してみましょう。あとは鏡を見ながら何度も練習すれば大丈夫ですよ。
魅力の伝わるESの自己PRを完成させて選考を突破しよう!
ESにおける自己PRの重要性から、ESを書くための事前準備や構成のコツ、そして面接選考に進んだ際の注意点などを解説しました。
自己PRという明確な答えのないものを考えるのは誰であっても大変に感じるものです。しかし、ここまで解説をしてきた情報を元にしっかり事前準備を進めて、着実に一歩ずつ自己PR作成を進めていけば、魅力的なESが完成させられますよ。
自分の魅力をふんだんに詰め込んだ自己PRを作成して、書類選考を突破しましょう。
佐藤みなと
最初は自己PRを書くことの必要性すら疑っていましたが、今ではその重要性がよくわかりました。準備も今すぐに始められそうです!
伊藤うみ
魅力的な自己PRを作るためにはどうすればいいのか悩んでいましたが、事前準備の方法から構成のコツまでをしっかりと理解できたので、迷わず自己PR作成ができそうです!
田中アドバイザー
皆さんよく頑張りました! ここまでしっかりとついてこれた皆さんなら、書類選考を突破して内定まで一直線に進んでいけますよ。
記事の編集責任者 小山内 隆
この記事のアドバイザー